逃走
走った、走って走ってただ走った、今走っているところがどこかとか何を目指して走っているのかそんなことは一切考えずただあの場所から逃げるためだけに走った。
足はすでに至る所から血が流れこのままでは足が切れるのではないかそう思えるほどにいまのライノスの足は痛々かった。それでも走り続けていると窪みに足をとられ転んでしまった、運の悪い事に転がった先には普段でも気をつけないと転がり落ちてしまうような急な坂であった、
『ゴッ、ドッべキ』
身体中をぶつけながら転がり落ちていった…
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どれくらい走っていたのだろう、どれだけの時間走っていたのだろう、そんなことすべてが分からなくなるほど必死だっのか、はたまたその記憶が抜け落ちてしまっているのか、なんてことを考えながら目を開ける、真っ暗な視界、どうやら今は夜のようだ、周りの状況を知ろうと手をじめんにつき何かないか探しては見るが特にこれと言ったものは見つからない。
「…仕方ないとりあえず朝まで待つか、」
喉がカラカラに乾いてはいたが何もできることが見つからないまま動いてさらに疲れるよりは今は大人しく朝まで待ち日が昇ってから水源を探す方がいいと考えるとまた目をつむり心地のよい眠りに落ちていった。
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朝になると昨晩の選択が正しかったと思い知ることになった。
朝目が覚めるとすぐに行動を起こした。先ず最初に周りの環境を知る為に周りを歩いてみた、特に水源は大切だ、すでに一日何も飲んでいないこのままでは水分不足で動くことも出来なくなってしまう、そうなる前に水源を探さなくてはいけなかった。
「とりあえず……風下に向かうかぁ」
一人つぶやくとゆっくりと歩き始めた。
ザッザッザッ、テンポよく踏みしめる砂の音に混じって違和感?のようなものを感じる音が混じる、しかしきずいてからは遅かった。
違和感の正体は砂に混じっている無数の骨の破片であった。
「しまった」
つぶやくのとほぼ同時に空を大きな影が横切った。
テスト期間のためだいぶ更新が遅れてしまいました。ほんとにすいません!
また出来るだけ早く更新しますので宜しくお願いします!!