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H国って言ったら、コーヒーだよね? その三

◆◆◆


結局のところ、空路、鉄道は真っ先に押さえられるだろうし、この国の軍備でも飛行機は離陸直後の低空飛行時には簡単に落とされてしまう、B氏が空路に言及しなかったのはリスクが高すぎるからなんだろう。


「となると、状況が安定するまで日本大使館に逃げ込むか、周辺の都市に隠れてほとぼりが冷めたら脱出ってかんじなのかな。」


「隠れ家とか言ってたよね、水、食料、匿ってくれるスポンサーが必要って事か。」


「日本を出国する前の説明ではコーヒー豆の確保がメインだけど売る物買う物には拘らない儲かるなら何でも有り現地からでも提案可能って事だったよね。」


「と言うと?」


「現臨時政府、旧軍事政権、旧王家派、Hr自治区、Sm国、SU国が現状この国に関わってる状況、首都A市からコーヒー豆を出荷してG国国境を過ぎた時点でA、B国の軍事的勢力下に入るから首都A市と貨物鉄道を押さえた所が貿易による利益を得ることが出来る訳で……」


「この国に派遣されたってことは、G国で割高のコーヒー豆を買い付けするんじゃなくて現地で買い付けまたはコーヒー栽培から関われって事だよね。」


「コーヒーのプラント事業をしろってこと?」


「それも含めて、現臨時政府が押さえている農地がどれだけ稼働してるか、旧軍事政権側だって生命線であるコーヒー園を持ってるだろうしね。」


「なんか理解できた現政権のコーヒー豆は支援してきたA国系商社の独占状態だもんね、旧軍事政権のコーヒー豆を買ってG国又は周辺諸国に運び込むって事か。」


「………現政権を敵に回すって事?」


「現政権に賄賂を使って見逃して貰うとかまあ密輸になるかな。」


「それって旧軍事政権に利益提供してるのと一緒だよね、反逆罪に問われてもおかしくない。」


ガードマンE氏

「危ない橋だけど実際はそれに留まらないよ、空のコンテナを運ぶなんて効率悪いし帰り荷は日常品や兵器になるだろうからね。」


「やっぱり……」


「だよね、」


「まあ、そうなるか、」


「表立って動くと目立つから現地の代理人を立てて動く事になるだろうけど。」


「その為の協力者か、でもそれって他の商社も動いてるんだよね?」


ガードマンE氏

「B補佐役が他の商社と調整するんだろ、いつも通りAさんは囮役だし。」


「いつも通りって……」


B氏が事実上のリーダーでA氏はカモフラージュ、そして俺達は……


「Bさんが戻ってきたら説明があるだろ、俺達は通訳兼代理人、又はプラントで働く農民集めだろうね。」


「ホワイトカラーってそう言う事ね、俺達は表立って動かず代理人に動いて貰って危なくなったら撤退と。」


「さらに言うと俺達の知り合いに代理人になれる人物がいるってことだろうねそれを見越して採用されたんだろ。」


「だよねぇコネも何も無い三流大学出身の俺達が採用される方がが可笑しいんだよね大学始まって以来の奇跡って言われたし。」


「ハハハ……笑えねぇ。」


どうやら本当に切り捨て御免の島流しのようだヘタを踏めば容赦なくトカゲの尻尾にされるんだろう。


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