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プロローグ

 神は確かにこの世界に存在した。なぜなら、その元凶になりうることができるものなど、神以外には考えられず、確かに、人々の意識の中にはそのときから神の意識が植え込まれていたからだ。

 その瞬間、ある者は歓喜し、ある者は絶望し、ある者は何もせず、ある者は面倒くさそうにため息をつき、その他ほとんどの者は正気を失った。

 それは、神の願望を満たすため。そして、神の希望を叶えるため。ただ、それだけのために。

 ――そのとき世界は動き出し、そのとき世界は崩壊の一途を辿った。


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