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呂布が行く  作者: あひるさん
第1章

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3/5

第3話 知恵者が加わる

ご覧頂きましてありがとうございます。

ご意見・ご感想を頂ければ幸いです。

差し支え無ければ誤字・脱字の指摘もお願い致します。

 丁原に従い洛陽に逗まっている呂布は非番になったので義弟の魏続を伴い酒家に入り気晴らしに酒を飲んでいた。


「陳宮が何処に居るかさっぱり分からん」


「義兄、陳宮って誰です?」


「ちょっとした知り合いで頭が切れる男だ」


「知恵者の類ですか?」


「簡単に言えばそうだな。幷州には別駕従事殿が居るが、洛陽には居ないだろう」


「州刺史様も薛蘭(別駕従事)が居ればと言っていましたよ」


「お前の知り合いに居ないのか?」


「居ればとうの昔に推挙してますよ」


「そうだよな…」


 呂布は自軍の軍師を務めていた陳宮の行方を探ろうとしたが、揚州出身だとしか分からず手の打ちようが無かった。前世の経験上軍師は必要不可欠な存在である事を痛感している呂布は頭を悩ませていた。何進が生き延びれば間違いなく史実は変わるので陳宮に会えない可能性が高くなる事も承知しているので何とかならないものかと何か良い手立てはないものかと模索していた。


「何かお困りですか?」


「人を探しているのだが、中々見つからなくてな」


「失礼ですが、名前を承っても」


「幷州の呂布という」


「私は予州の郭図と申します。呂布殿の姿は何度か拝見しておりますよ」


「肉屋と一緒に居た時か?」


「はい。肉屋の用心棒なので目立ちますよ」


「言われてみれば確かに用心棒だ」


 声を掛けてきた郭図という名前を聞いて呂布は前世の記憶を思い出した。郭図は生地である潁川郡の太守の陰脩に抜擢されて荀彧・荀攸・鍾繇らと共に司隷校尉の下に付けられ才能を発揮していた。董卓が権力を掌握した後は洛陽を去って袁紹の下に付いた事を噂で聞いていたがその後の消息は知らなかった。


「肉屋が玉無し(十常侍)と喧嘩しているのは?」


「知ってますよ。私も玉無しから手を貸せとしきりに誘われています。忙しいのを理由に断っていますがね」


「玉無し絡みで気になる事はないだろうか?教えてもらえたら助かるのだが」


「肉屋の身内に粉を掛けているようですよ」


「それは宜しくないな」


「下手をすれば肉屋が孤立しますね」


「良い事を聞かせてもらった。少ないがこれを受け取ってくれ。それと機会があれば話を聞かせてほしい」


「構いませんよ。但し謝礼は受け取れないので代わりに食事代を出して頂ければ助かります。ご覧の通り貧相なので」


「お安い御用だ」


 郭図と別れた呂布は軍に戻り十常侍が何皇后を取り込もうと画策している動きがある事を丁原に伝えた。話を聞いた丁原は直ぐに大将軍府に行って何進に対面すると共に事情を説明した上で何皇后の動きに注意するようにと伝えた。


*****


「貴殿のお陰で助かった。肉屋は親戚に会って玉無しに手を貸すなと釘を差した」


「その話は耳にしました。取り込みに失敗したと周囲に当たり散らしてますよ」


「話は変わるが、貴殿はあの中に留まるのか?下手をすれば荒れるぞ」


「正直言いますと職を辞して故郷に戻るべきか悩んでるいるのですよ」


「貴殿さえ良ければうちの大将の手伝いをしないか?」


「手伝いですか…。それも一つの手ですね」


「返事は急がない。気持ちが固まったら教えてほしい」


「少し待って頂けますか」


「?」


 郭図は手習いで始めていた易を試してみる事にした。易の結果は洛陽に留まるのは凶、離れるのは吉と出た。そのまま易を続けてみると故郷の予州に戻るのは凶、幷州に向かうのは吉と出た。


「郭図殿、何をやってるんだ?」


「易ですよ」


「占いだな」


「そんなところです。結果は呂布殿の世話になるべきだと出ました」


「今日から同志というわけだな?」


「その通りです」


 呂布と郭図は固く握手すると酒を酌み交わした。この後郭図は酒家の主人に頼んで同輩の鐘繇を呼び出した。鐘繇は郭図の話を聞いて自分も洛陽での暮らしに見切りを付けようとしていたので仲間に加えてほしいと呂布に頼み込んだ。呂布は鐘繇が優れた行政官である事を耳にしていたので大喜びで承諾した。


 鐘繇は酒家に向かう際に荀彧と荀攸にも声を掛けようとして家に立ち寄ったが、一足遅く二人が職を辞して故郷に向かった後だった。呂布に事情を話して頭を下げたが、今回は縁が無かっただけで顔を合わせる機会は幾らでもあるから気にする事はないと労われた。

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