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19話

 うん、もう少しリンゴに蜜を漬けておいたほうがいいかもしれない。改良点を模索しながら、ジェイドは会話に思考を戻す。


「あぁ、近くで聴く音と、離れて聴く音には違いがあるんだ。弾き手にはそれほど大きく聴こえていなくても、ホール内の聴衆には大きく聴こえる現象、と言えばわかりやすいかな。これが遠鳴り」


「ほぉ。ほぉほぉ」


 結構長くなりそうな話かな? 味わいながらポーレットは若干後悔してきた。たまたま目に入ったヴァイオリンのケースを見て「ジェイドの?」と聞いたところからスタートしたこの雑談。違うとのことだが、どうも結構高価なものらしいので「安いのとどう違うの?」とさらに燃料を追加してしまった。


 昔はヴィオラをやっていたこともあって、それなりに音楽の知識はあるジェイドだが、最近は少しだけまたやってみようかなという気にもなってみたり。


「ま、いい楽器の基準でもあるかな。遠鳴りするほど、高価だったりいい素材を使っていたり。一概には言えないんだけどね」


 ルームメイトからは「自由に使っていいよん」と許可を得てはいるが、さすがにそれはできない。触れていいレベルではないし。なんだか魂を吸い取られそうな怖さもあって。使いこなせる気もしない。


 お金の話となってくるとポーレットもちょっとは興味が出てきた。あれでしょ、ストラディバリウスとかいうやつ。あれとかすごいんでしょ?


「ヴァイオリンで一番価値があったり、高価なものは遠鳴りがヤバい感じ?」


 と、自分なりの言葉でまとめてみる。しかし聴こえる音が違うって大丈夫なのかね。


 シナモンとかもこのショコラは合うかもしれない。ジェイドは目を瞑って味わいながら返答。


「それがねぇ……わからないんだよ」


「わからない?」


 ひっかかりを覚えたポーレット。わからないとは?

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