序章〜渋谷西警察署〜
〜序章〜 渋谷西警察署
東京渋谷、人口約20万人。その中に現在全国の若者の憧れであるセンター街や109、丸井百貨店などを擁する街。ここを管内とする警視庁第三方面渋谷西警察署がある。全署員507名を抱える全国規模でも大きな警察署であり、地上13階、地下2階で構成されている。
1階はまず受付がある、来訪者はまずここを通らないと奥にあるエレベーターで他の階に行けない様になっている。受付に座っているのが警察官であることを除けばオフィスビルの受付を彷彿とさせる。
2階は観光案内課になっており、ここへは受付脇の階段から上がれるため部外者の往来は多い。渋谷は全国でも若い観光客が多い街として知られているせいか警察官たちも比較的年齢の若い警察官が多数配置されているのも特徴である。
3階は交通課、違反などを取り締まる部署である。渋谷駅周辺は地下鉄副都心線が出来たとはいえ渋滞が絶えず、路上駐車を取り締まるのも一苦労。レッカー移動させようもの七かなりの時間がかかってしまうのが現状である。また、首都高速中央環状線と3号渋谷線が大橋JCTでぶつかる地点があることから白バイ隊も充実。東名高速から3号線に入る車と中央環状線から3号線に入る車が接触事故を起こすことがしばしばあるのだ。
4階は柔道場、5階は剣道場になっていて近所の小中学生が柔剣道を習いに通ってきている。物騒な世の中子供に武道を習わせたいと言う父兄が急増し、署長の提案により始められたもので生徒は各60人位いる。
6階は警務課、7階は会計課であり、この2つは会社で言う総務と経理に当たる。
8階には大会議室。滅多に起こるものでもないが殺人事件やテロ事件大きな事件が起きた場合ここに特別捜査本部が設置される。9階に小会議室が2つに副署長室。普段の捜査会議などはここで行われる。副署長は刑事の捜査関連は刑事課長に一任しているのであまり出てこない。
10階は鑑識課。ここは事件が起きたときの初動で動く部署であり、設備は警視庁随一と呼ばれている。近隣の所轄(とりわけ表参道署や西参道署)からの応援要請もとても多い。
11階は生活安全課。渋谷は百件店風俗街を抱えているほかに中国人の違法エステも多く取締りが絶えることが無い。また、新宿等から不法入国の外国人が流れている関係上外国語に卓越した刑事が多いのも特徴だ。また、少年犯罪も多い。基本この階の刑事たちはスーツを着用しない。クラブでの聞き込みが多いからだ。
そして12階が刑事課。この物語のメインである通称『刑事部屋』である。この物語はここの強行犯係に配属されたキャリアの警察官の物語である。
ちなみに13階は署長室である。