最後には僕に微笑みを
知っているかい?
僕がどれだけ傷ついているかということを。
気づいているかい?
僕がどれだけ苦しんでいるかということを。
分かっているかい?
僕がどれだけ悩んでいるかということを。
泣いているよ。
泣いているよ。
嗚呼、心の底で、泣いているよ。
惨めだよ。
惨めだよ。
嗚呼、僕はとても、惨めだよ。
忘れたのかい?
君がよそ見をしたことを。
分かっているよ。
あいつが君を見つけたことを。
でも、譲れないよ。
僕の心の底は、君をあいつに譲れないよ。
僕の心の底は、君への愛で満ちている。
だから。
だから。
だから。
君の願いを叶えよう。
僕が悪者になれば良い。
君を誰も責めないように。
これくらい、かっこつけさせてよ。
いつも微笑んでくれて、ありがとう。
何でかな。
どうして君は、微笑むの?
何でだろう。
どうして君は、僕が戻ることを待ってるの?
君のお相手は・・・、あいつじゃないか。
あいつを心の底が、離れられないんだろう?
いいんだよ。
いいんだよ。
それが、君の気持ちだから。
悔しいよ。
悔しいよ。
これが、僕の気持ちだ。
分かっている。
分かっている。
分かっているから。
あいつが僕より君を、大切にすると言うことを。
僕にはとても真似出来ない。
あいつはとても君に似ているよ。
とても心が穏やかだ。
君の微笑みのように穏やかだ。
大好きだよ。
君のその微笑み。
僕は心が安らぐよ。
君はとても強いね。
振り返ったとき、いつも微笑みを僕に見せてくれる。
だから、僕は、頑張れるんだ。
君への思いを遂げるため。
大切な君への思いを別の形に遂げるため。
僕は、僕は、頑張れる。
僕を尊い男にする。
誰にも知られずに。
誰から見ても、最低な男だろう。
僕が女の子達をとっかえひっかえしているから。
嗚呼、楽しいよ。
女の子達は、僕に夢中。
その中から選んで、君に見せつけるんだ。
君は、呼吸が止まったかのような苦しい表情をするね。
君は、何か言葉が溢れてきそうな切ない表情をするね。
君は、心の底を押さえ込んだ様な悩んだ表情をするね。
知っているよ。
知っているよ。
知っているさ。
陰で泣いていることを。
でも、かつて、君も、一度は、僕にしたんだよ。
少しは、僕の気持ちを分かってよ。
夢を見ていた。
君と一生ともに支え合うことを。
笑うかな。
君が、壊したんだよ。
君が、僕の心を壊したんだよ。
何でだよ。
何でだよ。
僕がずっと側にいたじゃないか。
よそ見するなよ。
僕の側にいてよ。
その微笑みを永遠に愛させてよ。
僕のものになって。
でも、僕は、浮気をするよ。
ずっと、ずっと、浮気をするよ。
だって、君がそうさせるんだ。
僕の心を君がボロボロにした。
嗚呼、確かに一人きりだよ。
一人だけだったよ。
君が、他の男になびいたのは、一人きりだったよ。
でも、許せないんだ。
その、たった一人が、許せないんだ。
僕のものだ。
僕のものだ。
君は僕のものだったのに。
許したい。
許したい。
本当は許したい。
でも無理なんだ。
君を手放すことなんて出来ないよ。
君の微笑みを僕に向けてよ。
他の誰かに君の微笑みを向けないでよ。
どうしたらいいのか分からないよ。
君をボロボロにしたい。
そして僕にすがって欲しい。
僕に許しを求めて欲しい。
でも僕は許せないだろう。
きっと、きっと、僕は許せないだろう。
沢山の女の子達を抱いても、心の底の傷が、どんどんどんどん開くんだ。
何でだか分からないよ。
僕が僕でなくなるよ。
僕はこんな男じゃない。
ただ、一途で、不器用な男なんだ。
本当は、プレイボーイじゃない。
僕はとっても悲しいんだ。
でも、君が、微笑むから、僕は、まだ、頑張れる。
誰もが、たった一度のよそ見くらいは、許すだろう。
でも、僕は出来ないんだ。
だって、君を、愛していたから。
許せない。
許せない。
でも、僕の側から離れないで。
僕にその微笑みをずっと見せて。
許せない僕のために、君を傷つける。
君のために、君の場所へ戻る。
その繰り返しだ。
嗚呼、そうだよ。
永遠にこの繰り返しだよ。
離さない。
僕のものだ。
でも・・・。
あいつならどうするかな。
君を夢中にさせた、あいつならどうするかな。
あいつには、負けたくない。
許すかな。
許すかな。
許すんだろうな。
女々しいかな。
僕は、許せない。
僕の苦しみを分からせて、ボロボロになった君に優しくするしか、考えが浮かばない。
嗚呼、僕は、悪いやつだ。
僕は君にはふさわしくない。
僕に微笑みを向けてくれる君に、僕は心の底からふさわしくない。
分かっている。
分かっている。
分かっているよ。
君にはあいつがお似合いだって事を。
認めたくなかったんだ。
だって、そうだろう?
僕にだって、プライドがある。
プライドは、別に悪いものじゃない。
そのプライドを、君が傷つけたんだ。
だから、君のプライドを僕は傷つける。
僕の心の底が満ちるまで。
君のプライドを僕は傷つける。
そして、いつか、僕は許したい。
許して、君を幸せにしたい。
でも、きっと、それは、無理だろう。
だって、僕の心の底は、いつも君を見つめているから。
僕には許す事が出来ない。
だから、離れよう。
君から、離れよう。
愛する君の為に、離れよう。
本当は、すがって欲しい。
でも、突き放すだろう。
それが、彼女のためだから。
僕は僕のために、何が出来るの?
君を失った先に、僕にはどんな未来が待っているの?
だって、遊ぶだけの女の子達。
皆、割り切っている。
そして、君から僕を奪ったことに、優越感を感じている。
君を馬鹿にし、僕から愛を受けようとする。
でも、その瞬間、僕は分かるんだ。
どんなに君を愛しているのかを。
心の奥底が、君を求めていることを。
すると、その女の子達が、嫌になるんだ。
だから、その度に、とっかえひっかえしてしまう。
嗚呼、そうだよ。
誰でも良いんだ。
僕の心の傷をなめようとしてくれる女の子なら、誰でも良いんだ。
だから、一生懸命に探しているよ。
だけれども、見つからないんだ。
君の微笑みにかなう、傷の癒やしは、見つからないんだ。
だから、むなしくなって、君の元へ、戻ってしまう。
毎回思うよ。
今度こそ、終にしよう。
今度こそ、終にしよう。
僕は、もう、ボロボロだよ。
だから、毎回、女の子を選ぶよ。
君は、そういう事は、好きじゃないだろう。
君はまっすぐだから。
そこがとても大好きだよ。
でも、よそ見した。
そんな君でも、よそ見した。
一度くらいなら許したい。
誰にだってあるだろう。
いっそ君を責められれば、きっと、きっと、楽になる。
でも出来ない。
出来ない。
出来ないよ。
君の無邪気さ。
君の誠実さ。
君の真面目さ。
そして、何よりも、君の微笑み。
守りたい。
僕はそのために強くなる。
やっぱり僕は、男になりたい。
君を陰から支えたい。
仕方ないんだ。
仕方ないんだ。
だって、仕方ないんだ。
僕は僕のやり方で、君を愛す。
君の微笑みを、僕は守りたい。
切ない顔を見る度に、何処か虚しくなる。
浮気をしては傷つける僕に向ける、あの微笑み。
なんて、出来た子なんだろう。
君は、大人だね。
僕には、到底、真似出来ない。
嗚呼、そうさ。
僕には、到底、真似出来ない。
たった一度の浮気心を許せないんだからね。
小さな男だ。
自分で自分が情けない。
浮気をして、傷つけて、分からせてやらなければ気が済まないなんて、僕は、どうにかなってしまったんだ。
僕はまだ、子供だよ。
悔しいけど、僕は、まだ子供だよ。
君の心の底の域には、全然、達していないよ。
君は素敵だね。
そうだよ。
君は、素敵だよ。
どんな女の子達にも引けを取らないくらい、とても素敵だよ。
自信を持って。
さぁ、僕から離れるんだ。
さぁ、僕を見捨てるんだ。
君は心の底が優しいから、そんなことは出来ないのかもしれない。
嗚呼、そうだよ。
分かってるよ。
僕は、分かっているんだ。
僕は分かっていて、浮気をし続けるんだ。
いつか君がボロボロになって、それでも僕にすがりつくことを望んでいるんだ。
最低だ。
でも、それは、人間の性じゃないのか?
僕は僕の心の赴くままにしか生きられない。
でも・・・。
でも、君を苦しめるのは、もう、やめよう。
君を素直に愛していた頃の僕に戻ろう。
そして、君に愛を捧げよう。
出来るだろうか?
君にはあいつがいる。
君はいつも嬉しそうだ。
あいつもいつも嬉しそうだ。
僕はいつも、悲しそうだ。
嗚呼、嗚呼、目に浮かぶ。
君を自由にしてあげよう。
だから、僕は浮気し続ける。
沢山の女の子達と遊ぶのは、楽しいよ。
何故か、心の底は、満たされないけれどね。
だから、君に愛を注いで、僕の心の底に、愛を注ぐ。
心の赴くままに、素直に、愛を注ぐ。
そういう、愛もあるんだな。
僕は君を愛したかったんだ。
だから、僕は、心の底の穴を埋められなかったんだ。
君を愛してる。
君を愛してる。
君を愛してる。
もう、元には戻れないよね。
こんなにも傷つけた僕を許せないよね。
嗚呼、終わりが近づいてるよ。
君は僕から自由になる。
好きなだけ、あいつと仲良くするんだよ。
ちゃんと、愛してもらうんだよ。
君なら出来る。
僕が認めた唯一の女だから。
君の為なら僕は我慢できる。
君の為なら僕は君を譲れる。
君の為なら僕は君の目から消えられる。
でも、お願いだ。
最後の最後まで、僕に君の微笑みを向けて。
これで良かったのだと思わせて。
微笑めなくなる前に、僕から離れるんだ。
もう、僕は、浮気をやめられないんだ。
情けない話だよな。
僕の心の底を救って欲しい。
君を、もう、傷つけたくないんだ。
だから、僕から、離れて欲しい。
振り返ったときに、自己嫌悪に陥らないために。
最後には、僕を、一番愛して欲しい。
そして、そして、微笑んで欲しい。
そしたら、僕は、君の前からいなくなるよ。
君が離れられないのなら、僕が君から離れてあげる。
これが、僕の、愛し方。
これが、僕が、今できる、最大級の愛し方。
傷つけるだろうけれども、これしかないんだ。
僕は浮気をして君を傷つけることしか考えられない。
だから、逃げて。
お願い、逃げて。
僕をこれ以上、惨めにさせないで。
君を悪者に決してしない。
誰も君を非難しない。
誰も君を笑わない。
それでいい。
それでいい。
それでいい。
僕は男だ。
全てを包み込もう。
最後は僕に微笑みを。
最後は僕に微笑みを。
最後まで僕に微笑みを。
いつか振り返ったときに、僕が微笑めるように。
陰で、君に、微笑めるように。
嗚呼、愛しているよ。
嗚呼、愛しているよ。
嗚呼、愛しているよ。
君は、僕の全てだ。
だから、幸せになって。
そしたら、僕は幸せだ。
これが、僕の結論だ。
これで僕はいいんだ。
少しは格好いい大人になれたかな。
最後には僕に微笑みを。
さようなら。
さようなら。
僕の初恋。
終
最後までお読みいただき、有難うございました。
この男の子を、格好いい大人にしてあげたかったので、こういう結末になりました。




