第8章 if文の魔法
おっきーは、レイから新しい課題を出された。それは「if文」を使って条件を指定し、状況に応じた動作を行う魔法を作ることだった。これまで「変数」を使って魔法の威力やアイテムの数を管理することは学んだおっきーだが、条件によって動作が変わる魔法にはまだ挑戦したことがない。
「if文って、どうやって使うんですか?」とおっきーは興味津々に尋ねた。
レイは穏やかに答えた。「if文は『もし〜ならば』という条件を設定するための魔法の呪文のようなものだよ。特定の条件が成立した時だけ動くんだ。たとえば、敵の体力が0になったら『倒す』という処理をする、みたいな感じだね」
おっきーはそれを聞き、「なるほど、if文を使えば状況に合わせた魔法が作れるんですね!」とすぐに理解した。さっそくレイから教わったサンプルコードを試すことにした。
簡単なif文の例:
「もし」ブロックを画面に配置する。
「条件」を設定する場所に、「敵の体力」が0以下かどうかを判定するブロックを入れる。
「もし」ブロックの中に、「敵を倒す」処理を挿入する。
レイが設定した敵キャラクターの体力が少なくなると、おっきーの魔法コードが発動し、自動的に敵を倒す動作が行われた。おっきーは、この新しい魔法に驚きと喜びを感じた。
「すごい!if文を使えば、自分で操作しなくても状況に合わせて自動で動いてくれるんですね!」
「そうだよ。if文を使えば、いろんな条件に応じて複雑な動作ができるようになるんだ。たとえば、敵が強い場合は攻撃力を上げたり、体力が少ない場合は回復したりすることも可能だ」
おっきーはさらに工夫してみようと思い、「if-else文」にも挑戦した。if-else文は、ある条件が成立しない場合に別の動作を行うための呪文である。
if-else文の例:
「もし」ブロックを配置し、「条件」を設定。
「もし」ブロックの中に「攻撃」処理を追加。
「さもなければ」ブロックに「逃げる」処理を追加。
このコードにより、おっきーは敵が強い場合に「逃げる」という動作を選択し、弱い場合はそのまま「攻撃」する魔法を組み立てた。
「これで、強い敵には無理に戦わず逃げる選択もできるんだね!」と、おっきーは大喜びした。戦い方の幅が広がり、より賢く戦えるようになるこの呪文は、彼にとって大きな成長だった。
アイリが近づいてきて、「おっきー、if文はただ戦いに使うだけじゃなく、他の場面でもすごく便利なんだよ。たとえば、道に分かれ道があったときに、どちらに行くかを判断するのにも使えるんだ」と教えてくれた。
おっきーはさらにワクワクした。「そうか、if文を使えば、冒険の途中でも自動で判断ができるんだね!」
レイもまた頷き、「その通り。if文を使いこなせるようになれば、君の冒険がもっとスムーズになるし、敵と戦うだけでなく、様々な問題を解決するための魔法も作れるようになるよ」
おっきーはこのif文の魔法をしっかりと学び、応用していくことを心に決めた。これからの冒険において、if文を使った賢い選択が、彼の成長と勝利に欠かせないものになるだろうと、期待を胸に膨らませたのだった。