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01 新年 ※空
※※※ 空 ※※※
年が変わり、チヒロはまたひとつ歳をとった。
新年を迎えた日の朝。
《南の宮》の屋上から日が昇るのをレオンとシンとエリサと見ていた。
「ハツヒノデは見るものなのよ」
と、昨年と同じことを言って。
ところどころに大きく刺繍の入った《キモノ》を着て
髪を《クミヒモ》で結び
気に入っているのか、いつもしているストールをその日も肩にかけていた。
昨年と同じように昇ってきた朝日に顔を、髪を、全身を照らされると両方の手を、胸の前で合わせ、少し頭を下げて何か囁いた。
何を言ったのかエリサに問われて、恥ずかしそうに笑うと言った。
「ハツモウデの願い事は人に話しちゃいけないのよ」




