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この幸せがあなたに届きますように 〜『空の子』様は年齢不詳〜  作者: ちくわぶ(まるどらむぎ)
998年目
70/196

41 対立の終わり ※エリサ




 ※※※ エリサ ※※※



「あの。すみませんでした」


南の宮。

レオン様の執務室は凍りついた。


今日は医局管理者の引き継ぎの日。

あの第2王子が来ている、と聞いてチヒロ様はこの執務室にやってきた。


文句のひとつでも言いたかったのか、と思いながらお供した私も驚いた。

まさかチヒロ様が第2王子に頭を下げるとは思っていなかったのだ。


頭を下げられた第2王子ですら困惑している。


「何故謝る」


「その……私のせいで殿下を追い出す形になってしまって」


そう。

第2王子は結局、暫く謹慎の上、臣下に降りることと決まったのだ。

他の言動もだが、何より『空の子』様を蔑むような発言をしたのは許されるはずもなかったのだ。


第2王子はふん、と鼻を鳴らした。


「……だから何だ。貴女は私が嫌いだろう」


「嫌いです」


即答。


……チヒロ様はやっぱり喧嘩を売りにきたのかもしれない。


第2王子はなげやりに言った。


「はっ。だったら素直に私を落とせたことを喜べばいいじゃないか」


「嫌いですけど。

でも、だからといって、どうなってもいい人だとは思ってません」


チヒロ様は口を尖らせた。


第2王子は一瞬、不意を突かれたような顔をして。


そして「変な子どもだ」と言って力なく笑った。




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