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この幸せがあなたに届きますように 〜『空の子』様は年齢不詳〜  作者: ちくわぶ(まるどらむぎ)
998年目
30/196

01 新年 ※空




 ※※※ 空 ※※※



この国は新年と同時に国民全員がひとつ歳を取る。


年間を通じて比較的温暖なこの国だが、寒く、時に雪が降る季節もある。

その季節に年が変わる。


生まれてから初めて迎える新年で一歳になり。

生まれて二度目に迎える新年で二歳になる。


この国独自のそれは、子の年齢が数えやすいからだ。


生まれた日を忘れられる子も多いというのも理由のひとつである。


この国では養子も多い。


今年、チヒロはこの国で初めての新年を迎え、ひとつ歳をとった。


新年を迎えた日の朝。

珍しく積もった雪を踏みしめ、日が昇るのを宮の庭からエリサと見ていた。


「ハツヒノデは見るものなのよ」


と、エリサに言って。

前世を生きた国での風習らしい。


服も《キモノ》と言う、前世を生きた国の服を着ていた。


数枚を重ねて着るのでドレスより温かいというその服を着て

この世界にやってきた時に身につけていた布をストールがわりにしていた。


淡い空色のそれは、チヒロの白い肌や漆黒の髪にとても良く似合っていた。



昇ってきた朝日に顔を、髪を、全身を照らされるとチヒロは微笑んで。

両方の手を胸の前で合わせ、少し頭を下げて何か囁いた。


小さな囁きは風にさらわれ、誰の耳にも届くことはなかった。




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