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この幸せがあなたに届きますように 〜『空の子』様は年齢不詳〜  作者: ちくわぶ(まるどらむぎ)
1000年目
115/196

08 出発前夜 ※セバス




 ※※※ セバス ※※※



「おかえりなさい、シン」と、チヒロ様。


「ただいま帰りました」と、我が主人。



私は頭を下げ、唇を噛んで密かに笑いをこらえた。


私だけではない。

主人を迎えに出た者たちは全員笑いを噛み殺している。


何度聞いても……慣れない。


ここ我が主人の屋敷にチヒロ様が《遊びに》来られるようになってから。

お二人の間で必ずなされる挨拶だ。


《以前》いた場所の、家の者を迎える挨拶だとチヒロ様はおっしゃった。

この国では違うのかと聞かれれば同じですと答えるしかない。


違いはしない。同じだ。だが……


血縁者ではない女性で

帰宅した当主をその言葉で迎えるのは、当主の……とは言えない。


チヒロ様がご存知なく言われていると知っているので、我が主人も気にせず返事をされる。


それが見ている者にはたまらなく可笑しい。

小さなチヒロ様に、当然のようにさらりと返されるその姿たるや―――


私は笑いを笑みに変えて頭を上げようとしたが――もう一度下げた。


「ねえ、ご飯は食べてきちゃった?」


「……まだですが」


数人がたまらずふきだしていた。




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