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この幸せがあなたに届きますように 〜『空の子』様は年齢不詳〜  作者: ちくわぶ(まるどらむぎ)
1000年目
108/196

01 新年 ※空




 ※※※ 空 ※※※



年が変わり、チヒロはまたひとつ歳をとった。


新年を迎えた日の朝。

日が昇るのを見ることも三度目で、すっかり恒例となっていた。


今年は――エリサ、レオン、シン、セバス、テオだけではない。

他の人間とも一緒だった。


国王、王太子夫妻、セバスの妻エスファニア。

他に近衛騎士、侍女、医局の者、王宮衣装係の者、庭師、、、、。


《王宮の森》の、三年前にひとり降り立ったその場所で

たくさんの人に囲まれチヒロは笑っていた。



新年を迎える日は『空の子』が《日の出を見て『空』に願い事をする》日だ。


そんなふうに、チヒロが《ハツヒノデ》を見ることが《王宮》で働く者から外へも伝わっていたからだろうか。


《王宮》の外でもちらほらと日が昇るのを見ている者たちがいた。


こちらはチヒロに聞いたのだろう。

中にはアイシャ一家の顔に、リューク公夫妻の顔もあった。



《王宮》では驚いたことに王太子妃が《キモノ》を着ていた。

チヒロの着方とは少し違っていたが、《キモノ》の美しさに惹かれたらしい。

産後の身体にも楽だと言っていた。


チヒロもやはり《キモノ》を着ている。


鮮やかな青い《キモノ》だ。

髪を朝焼け色の《クミヒモ》という飾り紐でとめ、結び目に《ツマミザイク》という手法で作られた雲のように白い布の花飾りを付けていた。

そして肩にはいつもの淡い空色のストール。


昇ってきた朝日に顔を、髪を、全身を照らされると。


チヒロひとりではなく全員が両方の手を胸の前で合わせ、少し頭を下げてそれぞれ何か囁いた。


チヒロの囁きは皆の囁きの中にとけていった。




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