8、ステータス
ステータス……そういえば長いこと見てなかったわね。まあ見る機会もそうそう無かったんですけど。
「私は知りたいですけどロリm……ニーナちゃんはどうするの?」
「妾も隣に同じくなのじゃ」
ロリ魔王の答えを聞いて、受付嬢さんは石板みたいなものを出してきた。
「ステータスなんですが、この石板に手を置いていただくと、適正職業やステータスが表示されます」
琴音ちゃんはちょこんと、石版に手を載せた。すると、半透明のホロウィンドウが石板の上部に表示される。
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ニーナ・イシュタル
冒険者名:柊琴音
職業:魔女
レベル85
体力:860
攻撃力:810
防御力:800
魔力:999
素早さ:810
知力:980
能力など:【魔力操作】、【禁忌魔法】等々、全20個
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「「「「……」」」」
私とロリ魔王は、既にステータスがカンストしているだろうと思っていたから。受付嬢さん達は、なんかレベルが高すぎると思ってたから。お互い別々の理由で言葉を失い、その場にはしばらくの静寂が訪れていた。
と、その空気を何とかしようとしたのか受付嬢さんが口を開いた。
「冒険者登録をする際、たまにレベル20を超えてる人はいるのですが、最初からレベル85もあるのはどういうことなのですか?ここに来る前、どこか別の場所でレベル上げでもしてたのですか?」
「妾に聞かれても分からんのじゃ」
私が説明することが面倒だと察したニーナちゃんは、異世界からやってきたということは黙っておいてくれた。そんなことがバレたら……色々面倒くさいことになるのを、彼女もちゃんと分かってくれているようだ。
「……【禁忌魔法】?」
琴音ちゃんのステータスを眺めていると、ふとその文字が目に留まった。他のものと比べて明らかにやばいオーラを醸し出している。
「あ、それは効果が強力すぎるが故に法律で使用を禁止、又は制限されている魔法のことですね」
「使用を禁止……?」