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57、【特異点】を探して

「このドラゴンが惑星を滅ぼした……?」


「そうよ。ヒナちゃん、最近夢の中で自分と同じ見た目をしている人が操っているレッドドラゴンがどこかの街を襲ってたでしょ?」


 「どうして……姫奈ちゃんがそのことを知っているの?」


 彼女はどこか妖艶な笑みを浮かべて答える。


「話せばすこーし長くなるけど、1回みんな元の姿に戻った方がいいかしら?」


 あ、そうか。地球で巨大化したまま日常会話をするウルトラマンなんて基本居ないもんね……


「お願いします〜」


 私がそう言うと、姫奈ちゃんはどこからか某博麗の巫女さんが持ってるお祓い棒を取り出して、それを上に掲げた。


「我が名のもとに命ずる!この声に答えしものよ、在るべき姿に戻りたまえ!【タイムアウト】!!」


 ピカッ!!と辺り一帯を謎の光が包み込む。その眩しさにわたしは思わず目を瞑った。


 数秒経ってその光が収まったと思うと……


 私は元の女子高生の身長で、デフォルトの姿?である全身を黒いローブに包んだものに。


 姫奈ちゃんも私と同じくらいの身長で、ここに登場した時のメイドっぽいフリル付きの黒色巫女服に。


 ドラゴンさんは黒いショートツインな小学生の女の子の見た目に、ゴスロリ風のドレスを身にまとい背中にちっちゃい翼が生えた姿になった。


 うーん、強制変身解除とはさすがだねぇ……


 私がそんなことを思っていると、姫奈ちゃんは倒れているロリ魔王のところに行って、その小さい胸元に手を当てた。


「ニーナ、起きなさい」


 姫奈ちゃんの身体から、その腕を伝って青い光がロリ魔王に流れ込む。それが胸元から体全体に広がって行くに連れ、ロリ魔王は生気(せいき)を取り戻していった。


「姫奈ちゃん?ロリ魔王に何をしたの?」


 「私の持ってる無限の魔力の一部を生命力に変換してこの子に注いだの。多分、貴方を守るための防御に持っていた魔力の殆どを注いでたから、その反動で一時的に動けなくなっていたんだと思うわ」


 自分の魔力を他人に与えるという、この世界ではチートじみたことを平然と出来るの、姫奈ちゃんのチートさは昔一緒にいた時から変わってないということが分かる。もうこの子ひとりでいいんじゃないかな


 てかこのロリ魔王がほぽ全力を出さないと止められないってすごい威力のブレス攻撃だね。


「うゆ……?」


 と、倒れていたロリ魔王はその目をゆっくりと開き、何度か瞬きをした。


「ニーナ?だ……大丈夫?」


 私はロリ魔王の顔を覗き込み、語りかける。彼女はまだ意識が朦朧(もうろう)としているのか、すぐに反応は帰ってこなかった。


「とりあえず……ロリ魔王の意識が戻るまで待ってもらってもいい?」


 私が聞くと、その場にいたみんなが頷いてくれた。



ーーー数分後ーーー


「つまり、このトカg……ドラゴンが我の意識を吹っ飛ばしている間にヒナが戦闘して姫奈がやって来た……のじゃな。」


「「そゆこと」」


 私と姫奈ちゃんは口を揃えてハモる。久しぶりに再会してもやっぱ息ぴったりなんだねぇ私達……。


「お主らの絡みを見るのも久しぶりな気がするのじゃ……」

「言われてみればそうね。てか姫奈ちゃんはあれから何してたの?」


 私と、この姫奈ちゃんには一言では語りきれないような深ーい関係性があるのだ。それは昔、私が異世界エルタニアにいた時のことなのだが……


「アンタらぁぁぁぁぁ!!!!ウチを置いて会話するなああああ!!本筋から逸れとるやんけ!!!しっかりせえや!!」


 ドラゴンさんの、歌っている時の剛田武みたいなクソデカボイスに、入ろうとしていた回想シーンは中断される。この子も他人の思考が読める系の子なのだろうか? 


 多分メタ的なツッコミかもしれない。


 私がそんなことを考えていると、姫奈ちゃんは、こほん、と軽く咳払いをして話し始めた。


「そこにいる、タマモク……じゃない【禁呪竜ファフニール・メナス】ちゃんは、【アラマティア】っていう惑星を1匹で壊滅させたのよ。この星は今の地球よりも、技術や住んでる人のステータスとかが遥かに高いの。言ってしまえば地球の上位互換みたいなところね」


「じゃあどうして地球を襲ってきたの……?」


「王位継承に必要な【特異点】の存在を探しに来てたからよ」


「【特異点】を探してた……?もしかしてトウキョウを襲ったのってこのドラゴンなの?」


 最近、ドラゴンに街が襲われてたみたいなニュースをどっかで見た気がしたのだが……ん、待てよ?街中を襲ったのって赤色のドラゴンでは……?この子黒かったよね?


 その疑問に答えたのはドラゴンさんだった。


「そんときはウチの契約者様と一時的に別れてたンや」


「契約者????」

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