5、ギルドに行こう
私とロリ魔王が購入したログハウス<ルスタリオ>は、全体にまんべんなく木が使われている二階建ての建物だ。
木造といっても、【耐火】レベル5:燃えない。【耐水】レベル5:水に超強い。【耐風】レベル5:台風が来ても大丈夫。 等、様々な耐性が付与されていることから安全面では申し分ない。
ちなみにこの情報は私の【鑑定】の能力で手に入れたものである。
「ふにゅ……このソファー、ふかふかして超気持ちいい。 これかなりの高級品でしょ……」
「こ……これはかなり落ち着くのじゃぁーー」
元々家具は着いてあったので、細々とした用具とかを置いたりして家の片付けを終わらせたあと、私とロリ魔王は高校の教室の半分ほどの広さがある、ログハウス1階のリビングの高級そうなソファーでくつろいでいた
感触が気持ち良く、そのまま寝落ちしてしまいそうであった。
「ねえ……魔王ちゃん、もうこのまま寝ちゃう?」
壁に掛けられた時計は現在、午後3時15分を示していた。お昼寝の時間をちょっと過ぎた頃である。
「……そうさせてもらおうかの。 おやすみなのじゃぁ~」
「おやすみ……」
『すぴー』
今日一日で色々な事があったせいか、私達はそのまま寝てしまったのだ。
――次の日――
「ふわぁぁぁ……今何時ぃ?」
目が覚めた私は、あくびをしながらソファーから起き上がると、時計を探すために周りを見渡した。窓の外はまだ暗い。今はまだ夜のようだ。
「えっと……午前4時30分……え?」
確か、昨日寝落ちしたのが午後3時過ぎだったはず。どうやら、約12時間以上寝ていたようだ。改めて、ソファーの恐ろしさを痛感したのであった。
「これから何しよう……?」
結構早い時間帯に起きてしまったため、やることが無くて非常に困っている。このまま二度寝してもいいと考えたのだが、夜なら人が少ないという利点を活かす事にした。
「あ、この時間なら人が少ないから、冒険者ギルドに行けそうかも」
多分、この世界で行動するのに、冒険者登録的な物が必要になってくると思う。なるべく目立たないように過ごしたいため、人の少ない時間に済ませておきたいのだ。
「(ロリ)魔王ちゃん、起ーきてっ!」
ソファーでうずくまって寝ているロリ魔王に声をかけてみる。そして、10秒後うにゅ……と可愛らしい声が聞こえ目を覚ましたのだ。
「……お主、おはようなのじゃ。今何時なのじゃ?」
「午前4時半過ぎよ。この時間帯の人が少ない冒険者ギルドに行こうと思ってるの。一緒についてきてもらえる?」
「ギルドか……分かったのじゃ。準備するからちょっと待っておいてほしいのじゃ」
「うん、分かったよ」
こうして私達は、冒険者ギルドへ行くことにしたのでした。私は心の中で、何も起こらない事を願っていた……。