38、決闘ーデュエルー①
「俺はスキル【竜召喚:Ⅾ】を発動!俺のHPの25%を糧として、レベル900以上のドラゴンを一体召喚するっ!!」
アナコンダさんの声が、ボス部屋中に響き渡る……ってえっ!?今レベル900って言ったよね!?この世界ってレベルの最高値が99だったような気がするんですが……
疑問に思ったので隣にいる吸血幼女のティアラちゃんに聞いてみると
「ご主人様の言った通りよ。この世界での現在の最高レベルは99。私のレベルね」
ティアラちゃんが言うと、どこからか彼女の頭の上に『ティアラ:Lv99』と文字が表示される。えっウチのメイドがレベル最大値の最強キャラだった件について。
ティアラちゃんは続ける
「だから……アイツの竜召喚は絶対止めるわよ。多分、私たちだけじゃ手に負えないバケモノが出で来る気がするからっ! 詠唱展開!この鎖はあらゆるものを封じ、あらゆる時を止め、我が物として手懐けるっ!【無双封印:序】!」
前方に突き出した両手の拳銃から、多色の光弾がアナコンダさん目掛けて射出される。あ、アナコンダさんというのは蛇のような見た目のモンスターである。
なんか似たような名前の技をどこかで聞いたことあるんですけどぉぉぉぉぉ 心の中で突っ込まざるを得ない私だった。
確か……東方っていうコンテンツの巫女っぽいキャラが使っていたよねこれ YouTubeとかで「ゆっくり茶番劇」なるものしか見てないから原作がどうなのかはよく分からないけど。
ティアラちゃんの両手の拳銃から射出された光弾はアナコンダさんの地面に着弾すると、そこに灰色の魔法陣が描かれる。
じゃらじゃらじゃらっ!
出現した灰色の鎖が、アナコンダさんに絡まり、その場に縛り付けようとするっ!が……
ぴきっ……ぱりぃん!
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」
アナコンダさんは○ョジョを彷彿とさせるセリフを伴いながら、身震い一つで鎖を破壊したッッ!!
「なんでぇ!?」
わずか十数秒の中に詰め込まれた情報量が多すぎて、口から色々説明をすっ飛ばした突っ込みが飛び出る私。
が、現実は非常なのか立ち止まった私を置いていく
「くっ……私の【無双封印】が効かないとは……ならばっ 詠唱展開!世界を歪める弾幕よ!今ここに集いて、新たな夜を生み出しなさい!【ナイツ・オブ・ナイト】!!」
そう叫んだティアラちゃんは、右手の銃を天井に向けタァンっと発砲したっっ!
ゆっくり茶番劇って単語でクスッと来た人はブクマよろです




