33、ダンジョンに普通を求めるのは間違っているだろうか②
ネタ要素多め
「これは何?」
足元にぽつんと咲いている向日葵のような見た目をした赤い花を視界に入れつつ、私はこれを作ったロリ魔王に問いかける。
「歌を纏いし創り世の花じゃよ。 特別な術式で抑え込んでいる我の力を引き出すために作ったのじゃ」
そう答えたロリ魔王は、誇らしげな顔をして私を見た。 「凄いじゃろ? 我、超凄いじゃろ?」なんて言いたげな雰囲気を醸し出している。
その幼女っぽさに、思わず「わー凄いね!」なんて言いながら頭を撫でたくなる。 が、今着ている装備の影響で両肩から先がすっぽりとなくなっているため、なでなでするにしても、魔力で構築された私の両腕~他人からは基本見えない奴~でするのはちょっと気が引ける……
「ヒナ、<災禍輪>を貸してほしいのじゃ」
<災禍輪>というのは、私が持ってる農業用のクワ……の進化形みたいなものである。 ウル◯ラマンに出てくる変身アイテムみたいなものとしても使用することが出来る機能を持つのだが、変身のために力を貸してくれる存在の娘、<堕天使るしあ>(クワの擬人化ちゃん)の力が今の私には強すぎるためか、以前にウルト◯マンオー◯みたいな口上で変身を試みたら今装備している黒色ローブ<災禍の魔装・エリオル>の中に着ている元通っていた学校既定のセーラー服が一瞬で吹っ飛んだのだが、そんなヤバい代物をどうするつもりなのか……
「良いけど、何に使うの?」
「歌を纏いし創り世の花だけでは足りない我の力を補うために使うのじゃよ」
「足りないって……別次元を作るのってそんなに力を消費するの?」
ロリ魔王はウチのお風呂場になんか<インデックス>とかいう別次元をサラッと作れるんだから、ダンジョン用の別次元だって指ぱっちん1つで作れそうなのに……
「お主は我を何だと思ってるのじゃ……? ってそんなことはさておきさっさとやるのじゃ」
「あ、うん」
これツッコミを放棄したわね…… なんて考えながら、「のあ、出て来て」と召喚コマンドを唱える。何もない空間から光の粒子が出てきて……一点に集って青と黒を足して2で割った感じの色の輪っかが空中に生成される。
スッ……と空中をスライドしたそれが、ロリ魔王の手元に渡ると、彼女は詠唱を開始した。
「ご唱和下さい、我の名を! ニーーーーーーナ!!」
青を基調とした体色でメカニカルな印象の外見を持ち、全体的に青と銀のカラーが多く、正面から見ると普通だが、側面から見ると一昔前の漫画やドラマに登場するヤンキーみたいに大きくカーブを描いたスラッガーの様な形をした特徴的な頭部を持つウル◯ラマンさんの口上をウルトラパクげふんげふんウルトラオマージュした詠唱。
<災禍輪>はそれに反応し、ぱぁぁぁんとロリ魔王を光で包み込む。 彼女の背中から天使の羽っぽい天使の羽が出現すると、着ていた黒ワンピースが紺のブレザーに変化した……えっ何でブレザーなの?
「それじゃあ……本格的に作っていくかのぅ」
「歌を纏いし創り世の花封印解放、レベルⅠなのじゃ」
花の根元を中心に、私達の周りに魔法陣が展開される。 そこから黒い粒子がもわもわっと宙に浮き始めた
ロリ魔王は更に続ける
「幻界は今開かれる、永遠なる刻印をその地に具現し、森羅万象の理をここに開闢させ、新なる領域を生み出すのじゃっ! 【別次元:魔王の領域】っっ!!」
……
ロリ魔王は今までにないくらい丁寧な詠唱……を行ったはずだが、十秒経っても周囲に変化が起きない……
「……出来たのじゃ」
ロリ魔王はポツリと呟いた。 その途端、私の視界に巨大な立方体の空間……を仮想的に具現化したモノ……要は空中にすっごい高画質な立方体(正し中がくり抜かれているパノラマ?っぽいやつ)が出て来たのだっっっっ
アイテムなしでAR(拡張現実)をやっちゃうなんてもう更新した世界さまさまですなぁ……
「これは今作った別次元を簡略化して出したものじゃ。 お主がこの中に自由に作るのじゃぁ」
「操作方法は?」
「お主がこの中に入って農業で作れば良いのじゃ」
「要は完全没入しろってことよ、ご主人様」
「……はい」
てなわけで、私はこの中でダンジョンを作ることになりましたとさ…… ちゃんとした農業やりたいよぉ……。
書いてて思ったけど以下略
あ、先日ローファンタジー部門で日刊63位に入りました(報告
でわまた




