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12、更新(アップデート)

「……えっと、二人にはまだこの世界の概要を説明していなかったわね」


 先程とは違い、受付嬢さんは少し落ち着いた口調で語り始める。


「今から約一年と半年ほど前、神様と名乗る物が、私達の脳内に直接語ってきたの」

「今からここを、異世界にするわよ! と。この一言が、更新(アップデート) 事件の全ての始まりでした。」


 私は神様がお嬢様系の女の子だったのに驚愕した。


「その発言から五分後、一回目の更新(アップデート)が行われました」


 主な変更点はこんな感じだ。


・自分の【レベル】【HP】【MP】といった【ステータス】が見れるようになった

・【魔法】【能力】【装備】【ストレージ】の追加

・自分の外見や声を自由にカスタマイズできるようになった

・いろんなところに【ダンジョン】が出現

・スライムやドラゴン等のモンスター、エルフやオーク等の人族の言葉を話す人間以外の種族の登場

・【クエスト】【称号】の実装


「5分後って……いきなり過ぎませんか? 某ステーキ店もびっくりですよ!」

「その通り、最初はみんな混乱してたの。一部の人を除いてはね」

「『厨二病』の奴らじゃな。 この世界の魔法や能力は自分のイメージが大きく反映されるのじゃから、それ系の奴らが無双する光景が目に浮かぶのじゃ」


 えっロリ魔王ちゃん、どこでそんな単語覚えたの……?


「琴音様の言う通り、イメージ力の強さは【魔法】や【能力】等に多大な影響を及ぼしますからね。 ヒナ様、試しに魔法やスキルを用いてここに片手用直剣を作って下さい」

「えっ。私錬成系の魔法未習得なんだけど」


 受付嬢さんはそんな笑顔を見せると、とんでもないことを言い放った。


「ノリと勢いで適当に詠唱して下さいっ! そうすればなんとかなります!」


 ギルド職員さんそんな事を言っちゃって大丈夫なのかと心配になった。そこで、不安になりロリ魔王ちゃんの方を向いてみる。


「大丈夫、お主なら出来るはずじゃっ」


 予想はしていたが、とびきりの笑顔と共に帰って来たのだ。……色々と不安しかないが、まあやるだけやってみよう。


 今回呼び出す武器は<エリュシ○ータ>。どうせ使うことは無いだろうが、護身用に1本欲しいのである。


 脳内にその姿を明確にイメージし……私はオリジナルの詠唱を行った。

「私の名の元に命ずる。漂う魔力はここに集いて、ここにその姿を形作れ!【武装錬成・片手剣】!」


 私の声に反応し、どこからか目の前に一本の片手剣が出て来た。全体的に黒く輝いており、見た目は完全に、某黒の剣士さんの持つ武器だった。


「「「……」」」


 一同、揃って沈黙してしまう。……どうやらやらかしたようであった。


「あれ、もしかして未所持魔法が成功した……?」


 そんな言葉が私の口からこぼれ出た。まさか成功するとは思ってなかったし、やってることは明らかなチート行為なのだが、多分私の脳がその事実を受け入れきれなかったのだろう。


「えーワタシタチハナニモミナカッタコトニシマス」


 と、受付嬢さんは軽く咳払いをして続ける


「とりあえず、2人とも暫くは自宅から出ないように。これが知れ渡ると貴方たちは色んな人や組織から狙われることになるからね」

 

「「は……はい」」

「じゃあお話は終わり、残りの手続きはこちらで済ませておくから、今すぐに帰りなさい」


 私達はその場を後にする。冒険者ギルドの古びた木製の扉を開け、ふと空を見上げると朝なのにどんよりとした雲に覆われていた。なんか今後の不穏さを醸し出しているのかな……?

これにて、1話完結です

次回からは2話です

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