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9、禁じられた魔法

 ファンタジー系の世界には、お決まりのように魔法という要素が存在する。

 魔法は基本、あらゆる物理法則を捻じ曲げる事ができ、人類が進化と共に手にした「科学」では到底追いつけないものである。

 例を挙げるとすれば、何もないところから炎や水を生み出したり、怪我や病気を瞬時に治したり……ケースにもよるが、人を蘇らせることもできる。そんな、「非科学的」な存在の魔法は、不可能を可能にするのだ。


 過去に戻りたいと言って時間をさかのぼり、逆に未来に行ったり……と「時間」を移動すれば、歴史の改変が可能である。また、瞬間移動や空中歩行……移動の「制限」を無視することで、人類は自らの足で海を渡ることも可能になるのである。


 果たして、ここまでの自由が許されていいのだろうか。答えは否。許されていいわけがない。だから魔法を手にした人類は、きちんとルールを作ることにしたのだ。


「こんな感じで出来たのが<禁忌魔法>……という認識でいい?」


 受付嬢さんの説明が20分以上もあり、長かったのでざっくりとまとめてみた。一緒に説明を聞いた隣の琴音ちゃんも、感心している表情をしていた。


 それを補足するように、受付嬢が説明を続けたのだ。


「えっと……現在<禁忌魔法>に指定されているものをいくつかご紹介します」


 若干不安そうな顔で説明する受付嬢に、私も釣られて不安を感じてしまう。それは、<禁忌魔法>が非常に危険な物だと示唆しているからであろう。だが、説明する時ぐらいは不安にさせないよう、プロ精神を見せて欲しいと思ったのだ。


・発動した瞬間に一切の対抗手段を許さずに相手の息の根を止め、絶対に復活できない様にさせる最上位即死魔法【デス・アルテマ】

・あらゆる物質や物体を瞬時に移動されることができ、やろうと思えば時空を超えることも出来る【ディメンション・ムーヴ】

・対象を制約無しに自分の思うがままに操る事ができ、あらゆる個人情報すらも書き換えることができる【心変わり】


「これらを始めとした<禁忌魔法>には専用の詠唱があり、ものすごく長いので発動にも時間が掛かるのですが……【詠唱破棄】というスキルによって速攻で打てるようになったんですよね」

「あー、それは禁止になるのも分かりますね……」


 製作者は何を考えてこんなぶっ壊れを実装したのか?インフレしまくってサ終した某ソシャゲのようにテストプレイを忘れたのかな?


「あとは、天候操作系の魔法……ですね」

「???」


 別ベクトルでヤバそうな単語が聞こえてきた件について





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