黒猫はようやく結末を確認したようです
こんにちこんばんは。
本編書くのに夢中で掲示板回をうっかり書き忘れていた仁科紫です。
それでは、良き暇つぶしを。
レンたちが帰ってきて、小玉さんは無事に進化できたことが伝えられたわ。
それで、今は…
「こぉだまぁぁああああ!」
「こら。レディが泣き顔を見せるものではなくてよ。」
「ごのままお別れになっぢゃうがど思っだよぉおお!」
「はいはい。わかったから。ちょっと落ち着きなさい。」
と、いうことでお別れにならずにすんだ二人が感動の再会?うーん。まあ、部屋の真ん中で二人の空間を作っていたわ。
因みに、小玉さんの進化先は猫又だったわ。一度死んで、この世に化けて出ることでなることができる、化け猫種という種族の一種らしいわ。
種族の特性から、しっぽは二本あるわ。…なんか、しっぽってつい目で追いたくなるわね。じーっ。
「何でしょうか。」
「にゃあ。」
「ああ。しっぽが気になったのね。じゃれたくなる気持ちはわかるわ。」
わぁ!小玉さんが敬語じゃなくなったわ!
好感度でも上がったかしら!?
「え!?生でじゃれあう猫が見れるの!?」
「ちょっと、レン、抑えてください。猫が好きなのはわかりますが、出会って間もない人に要求することではないですよ。」
「そうだよぉ。レンは猫となると本当にダメだねぇ。」
「そういうお前は女性に関すると途端に失礼になるけどな。」
「…触りたい。…しっぽ以外でも…いい。」
あっはっは。ぬかしおる。そんなことをするわけなかろうなのですよ!
しっぽにじゃれるわけないのです!…でも、ちょっとやってみたくもなきにしもあらずかしら。だって、猫らしいっていうのもあるけれど。…人間ではできないじゃない!楽しいに違いないわ!
あと、チェインさん。私は撫でられるのは別にいいのだけど。一つ、学んだことがあるのよ。それはね…触らせるのは、人柄を見極めてからということよ!
え?当たり前ですって?
ええ。確かにそうなんだけれどね。私としては、この毛の素晴らしさを布教すべきだと思っていた頃もあったのよ。でも、ね?よくよく考えれば、猫ってそう簡単に触らせてくれるような生物ではないのよね。
あはは。うっかりしていたわ!
より猫らしい猫になるために!気まぐれ猫になるのよ!
と、いうわけで、私は今は触らせる気はありません!
だって…戦闘する気で来たのにちょっとで終わってしまったし。その後に軽く模擬戦に付き合ってもらったけれど…不完全燃焼なのには変わりないもの。
「さて、そろそろ夜も開けちまうが、アンタはどうするんだい?」
『我か?我は…そうだな。小玉の願いも叶えてやったことだしの。もうそろそろ国に戻るとするかの。』
あ、もう帰るのね。ヨルタナミさん。
まあ、小玉さんの進化も手伝ってあげたんだものねぇ。
そうそう。小玉さんの猫又への進化方法は、一度死ぬこと。黄泉の国に行き、5年間、生前の心残りに思いを馳せ続けること。心残りの相手に進化をすることを伝えないこと。また、バレないこと。5年後、心残りの相手の前で依り代を得ること。以上よ。…条件、厳しくないかしら。これ。
まあ、これはもともと進化ができない動物だから、この手段らしいのだけど。
そもそも、このワンダーワールドでは、アニマル種と動物種が居るらしいわ。区別は話せるか、話せないか。というところ以外にも、寿命の長さや進化が出来るか否か。という違いもあるそうよ。
「ヨミ様。今回のご助力、大変感謝し申し上げます。
こうして、またセラと一緒に過ごすことができますのも、ヨミ様のお陰でございます。」
『うむ。だが、分かっておるの?小玉よ。次、死するときは。』
「はい。貴方様のお傍に。」
『うむうむ。それで良い。ではな。』
そう言って、去っていっt…って、今のやり取りはなんですか!?
も、もしかして…小玉さんとヨルタナミさんって恋仲だったり…?
キャー!本当に?本当の本当に?何それ、素敵ー!愛する人のために尽くしたっていうことでしょう?離れ離れになるというのに。それでも、妻となる女性の願いを叶えた。これを素敵と言わずになんと言うのかしら!!
「ねぇ。小玉、今のはどういうこと?」
「あら?言葉通りの意味よ。私が途方に暮れていたときに、彼は助けてくれたわ。とても。とてもいい方だった。この方ならばと、思ったのよ。」
「な、なんで!あいつはだって小玉を!」
セラさん的には姉のような人を盗られた気持ちになったのかしら。ちょっと気に食わないっていう顔をしているわね。
…みんなの反応は…一瞬何事かとこちらを見たけれど、可愛い嫉妬だとわかったらちょっと微笑ましげに眺めているわね。
「違うって言っているでしょ?あれはもともとの寿命よ。
私、昔は話せていなかったでしょう?話したのはあの時の一回とその後、こちらに戻ってきてからよ。
忘れちゃったかしら?」
「え?…そういえば、そんな気がしなくも…。」
「だから、こうして話せるのはヨミ様のお陰なのよ?ちゃんと、感謝しておきなさい。」
「…はぁい。」
ふむ。普通に話せていたから、何も思わなかったけれど。小玉さんは動物種だったからこんな騒ぎになったのよね。
…あ。そういえば、街の人達はどうなったのかしら?
うん?それどころではなさそうかしら。なんか、この家、光ってない?
「うわぁ。なんか光りだしたんだけどぉ。」
「え?と言いますか、透けてきていませんか?」
「うーん。なんかこの家が消える前兆みたいだね。」
「…消えるの?」
「クエストもクリアしたしな。そういうことじゃね?」
あ。みんなも気付き始めたわね。…エイジさん。クエストとはどういうことかしら?
「ここも、消えてしまうわね。」
「うん。でも、戻らないと。」
「テイルも寂しがっていたからねぇ。ちゃんと謝ってやりな?一年間も放っているんだからね。…そういえば、アンタの父親と母親はどうしたんだい?」
あ。そういえば、そうよね。一緒にこっちの街に移動したはずだもの。一緒に帰れるはずよね。
「そういえば。
セラ、初めはご両親を巻き込んではいなかったわよね?どうしてこうなったの?」
「…それがね?お母さんとお父さんには関わらせるつもりはなかったの。でもね?つい、こう、なんというか…口を滑らせてしまって、ね?
…ヨミの信者増殖計画に参加するって、妙にやる気になっちゃって。そしたら、気付けば町はこんなことに…。猫狂いのおかしな町になってしまったの。」
この町がおかしくなったのはセラさんの親のせいだったのね。…いくら信者になるのが危険なことだと判断したのだとしても、それはないと思うのよ。私。
子を思って…とかなんとか考えているんでしょうけどね。最終的に決めるのは子どもの方なのよ!
泣いて行かないで、と言う幼い子どもに、これがお前のためなんだ、とか言うやつは私、大っ嫌いなのよ!親をやめちまえって思うくらいにはね?
そんなのはただの自己満足でしかないのよ。人っていうのはねぇ。幼い頃の経験が重要なのよ?幼い頃、甘えても許してもらえる環境にいたか、いなかったかでだいぶと変わったりするのよ。
私なんて、子どもの頃に電話かけて成功したためしがなかったからか、今でも電話は怖いもの。
…どういうふうに失敗したかって?…聞かなくてもいいことよ。面白くないことだもの。
「この町の原因はセラの両親かい!!」
「あはは、は。…ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでしたぁあああ!」
「いや、あたいは別にいいんだけどねぇ。そうじゃないだろう?
まずはテイルに謝りな。この1年間、ずっと果物屋の主人に面倒を見てもらってたんだからね。」
「…うん。」
「それじゃあ、戻るよ!ここも、あと数分もしたら消えてしまいそうだしねぇ。」
あ、本当ね。でも、消えたところで特に問題はないわよね。なんで若干慌てているのかしら?
「おい、なんか下からメキメキっていう音が聞こえるんだが!?」
「ここ、もしかして何か生えていたりしましたか…!?」
「木…ならもしかして、白うさぎの洞穴がここにできたり…?」
「不思議だねぇ。」
「…急がないと!?」
…これは急がないとダメそうねぇ。消えかけの家の壁に枝が見えているもの。
「さぁ!走るよ!」
《ストーリークエスト【港町の猫街】をクリアしました。》
《それにより、プレイヤー名:チェシャ は
称号【港町の救世主】 を手に入れました》
□■□■□■□■
ふぅ。危なかったわね。
危うく、高い木の上から降りれなくなるところだったわ。…それはそれで猫らしい?…余計なことは考えないでいましょう。もしかしたら、システム的に降りれなくなってたかもしれないもの。
「おお?こっちから見たらもう完全に家が木に変わってやがるな。」
「…本当だ。」
あら、本当ね。それに…ここで、もう転移登録出来るようだし。使わないでしょうけど、一応登録しておきましょうか。登録と言っても、白うさぎの洞穴の画面を表示するだけでいいのだけどね。
「さて。一応、原因はこれで判明し、解決まであと少しなわけだが。アンタらはこれからどうするんだい?」
「そうね。もうこれ以上は私たちの問題だわ。皆さんを巻き込むわけにはいきません。」
「それもそうだね。
あとはこの町をもとの北町、南町に別れていない街に戻すだけだもん。」
うーん。それもそうなのよね。あ、でも、テイルくんとセラさんが再会するところは見ておきたいわ。
「にゃにゃにゃ、にゃにゃにゃんにゃ、にゃにゃにゃにゃにゃにゃ。」
「うーん。相変わらず何を言ってるのかさっぱりなんだよねぇ。」
「うんうん。確かにそうだね。それは見ておきたいよね。」
相変わらず、レンは分かるのに他の人は分からないのねぇ。
…あ、現地人も分かるっぽいわね。こう、なんというか、思念的なのを読めたりするのかしら。
「…なんて言っているんですか?」
「え?セラさんと弟くんとの再会を見たいんだって。分からなかった?」
「…わかる。…凄い。…俺…無理。」
「分かるやつ、他にいるのか?これ。」
まあ、普通そうよね。私だったら分からないもの。
「そういうことなら、仕方がないかな。
あたしは、家に帰るよ。」
「大丈夫?ついていった方がいい?」
「大丈夫、と言いたいところだけど…ごめん。ここは甘えさせて?」
「わかったわ。それでは、行きましょうか。」
あ。でも、あの家、ホコリ溜まってた気が…。
魔法か何かの力で綺麗になっていたりしないかしら。
□■□■□■□■
というわけで、来ました果物屋!
え?セラさんの家でなくって?…あの家にテイルくん、いないでしょう。それでは意味がないからよ。
因みに、今はこちらで朝になっているわ。夜に訪問とかいう迷惑をかけるような行為はしていないから、安心してね!
「さ、さあ、勇気を振り絞って、逝きます!」
え。だ、大丈夫かしら?この子。今、行きますが違う意味に聞こえたのだけど?
ガラガラッ
あ。ここって引き戸だったのねって、そうじゃないわ!まだ、セラさんは開けていないのだけど?ていうことは…
「あれ?セラちゃんじゃないか。どうしたんだい?」
テイルくんじゃないんかーい!そこは、テイルくんでしょ!!
空気読めや、ごっしゅっじーん!!!
はぁ。なんか、今日一番で疲れた気も…それは気のせいね。うん。
「あ。おじさん。あのね。ようやく、全部終わったの。
まだ、あっちの町は元通りとはいかないけれど。だから、テイルを引き取りに…。」
「…そうかい。もう、僕らのお役目は御免ということかな。」
「ううん。そんなことないよ。」
そう言って現れたのは…眠そうに目を擦りながら出てきた、テイルくんだったわ。
「テイル!」
「おねぇちゃん。…ぼくね、さびしかった。かなしかった。
なんで、つれていってくれなかったんだろうって。
なんで、いちどもあいにきてくれないんだろうって。」
「…テイル。」
え。一年前から会ってなかったの?この子達。
…割りと本気でこの後、テイルくんからそっぽ向かれたりしないかしら。
姉として、それは許せないのよねぇ。私。姉には、姉の役割があるのだけど。
小玉さんから教育され直してきたらいいと思うわ!今、すぐにね!…あ。隣で小玉さんがプルプルしてるわね。
これは後でしっかり怒られていそうね。良かったわ。しっかりしたお姉さんが居て。
あははっ。報いを受けるのね。せぇらぁさん?
「だからね。ぼく。…すてられちゃったのかなって。」
「テイル!もう、そんなことを考えなくていいよ。一緒に、これからは一緒に居られるからね。」
「ほんとうに?」
「うん。本当よ。」
「ほんとうのほんとうに?」
「本当の本当に。だから、一緒に帰ろう?」
「…うん!」
うんうん。良かったわね。無事に再会を終えれて。
…あはは。なぁんて、言うものですか!!良かったのはテイルくんとセラさんが再会出来たことのみよ!!
相変わらずおめでたい頭のようね!そんな子は小玉さんに教育的指導を受けて来たらいいのだわ!
「ごめんなさいね。感動の再会を邪魔するようで悪いのだけど。
ねぇ。セラ。」
「は、ひゃいっ!」
「うふふふ。ねぇ。1年間、会っていないって、本当のこと?」
うわぁ。目が笑っていないって、ああいうことをいうのね。
クスクス。ちょっとはこれで懲りたらいいのよ。
「はいっ!本当です!だ、だって、小玉を…。」
「だってじゃないわよ?
あなた、私とテイルくん、どっちが大切なの?」
「えっ。ええーっと…。」
「さっさと答えてくれないかしら。」
「ぼくも、きになるなぁ。
このねこさんのためにがんばってたのはわかったんだけど。
また、このねこさんになにかあったら、ぼくはどうなるのかな。ねえ。おねぇちゃん。どうなの?」
わぁ。まるで、仕事と私、どっちが大切なの?って聞かれる夫のようね。
あははっ!ざまぁwwww。
「どっちも!どっちも同じくらい大切!」
「はぁ。この子は…。」
「もぅ。おねぇちゃんは…。」
あははっ。はぁ。弟にまで呆れられているし!
…もういいわ。ここまでいったら、もういいわ。諦めもときには必要よね。うんうん。馬鹿につける薬はないって言うものね。
もう、ここで解散としましょうか。
「にゃぁ。」
「ん?解散にするって?…それもそうだね。もう、遅いしね。」
「ん〜?解散?まあ、いいんじゃない。」
「そうですね。…あまり、役に立った覚えはありませんが。」
「いいんじゃねぇ?そういうこともあるさ。」
「…関われただけで…よし。…もう、眠い。」
それでは解散。お疲れ様でしたー。
次回、掲示板回です!
それでは、これ以降も良き暇つぶしをお送りください。




