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黒猫は化け猫退治の仲間集めをしました。

こんにちこんばんは。

なんとか一日にストックを二話補充をした仁科紫です。


それでは、良き暇つぶしを。

 はっ。あまりの急展開に驚きで固まっていたわ。


「にゃ?」

「あ、もどった。」


 あ、いえ。今のはうっかり定着してしまっていた猫語(笑)がつい出てしまっただけです。ハイ。


「だから、ぼくがねこのばけもののいばしょ、おしえてあげるっていってるの。わかった?」

「にゃ!」

「よしよし。いいこいいこ〜。」


 それはわかったのだけど…何故、私は撫でられているのかしら?

 おかしいわね。まあ、猫になりきれているということで…セウトかしら。ま、まあ、セーフよね!セーフ!ギリギリセーフ!

 リアルなんて気にしたら負けよ。うんうん。


「ねこさんはしんじてもいいとおもったんだ。

 きのおじさんはこのはなし、嫌いなの。

 しようとしたらおかおがこわくなるもん。」

「にゃぁ?」

「うん。こぉーんなこわぁーいおかおになるの。」


 そういって、テイルくんは目尻を指で上にあげ、頬を膨らませて、いかにも怒ってます。という表現をしていr…って、やっぱり可愛いのだけど!?

 幼稚園に通うぐらいの子って、イタズラ好きで困ることもあるだろうけど、やっぱり、遠目で見る分には微笑ましくて可愛らしいのよね。


 って、そうじゃなくて。

 やっぱり、あの木の主人。何かあるのかしら?それとも、ただ、思い出すのは可哀想だと、止めるのに必死になり過ぎただけ…?

 うーん。これは、この場では判断できないわね。

 さて、そろそろ戻りますか。もうすぐ、夜になってしまいそうだもの。


「にゃ!」

「うん?あ!もうくらいね。もどらないと。

 おしえくれて、ありがとう!」

「にゃ♪」


 あら?そういえば、何か忘れているような…。


「そういえば、ばけもののいばしょ、まだいってなかったよね。

 ばけものはね、あっちのほうのまんなかにいるよ。

 ぼうけんしたときにみたんだ。…あとでおこられたけど。」


 あ。大事なことを忘れていたわね。

 危なかったわ。メディさんと、変なコントをするところだったしゃない。

 えっと、テイルくんが言った、あっちの方、というのはどうやら川向こうのようね。つまり、南町の真ん中の建物に居るってことかしら。

 それにしても、怒られた思い出なのに、とても幸せそうに言うのね。…必ず、もう一度会わせてあげるわ。


 ・

 ・

 ・



 日も沈みきり、メディさんの屋台まで戻ってきた私とメディさんは、作戦会議をすることにしたわ。


「さて、どうしたことかね。

 行き先は決まったが、イマイチ、敵の正体がわからないね。

 ふうむ。恐らく、敵は相手が最も望む姿を見せるのだろう。という、結論だったね?」

「にゃ!」


 うんうん。確かにそうなのだと思うわ。

 あの後、テイルくんと果物屋さんに戻ると、メディさんは町の人々に聞き込みをしてくれていたようで、以下のことがわかった。


 ・南町に移った人々は理想の猫という存在を移動する一週間前には必ず見ている。

 ・その猫を見た場所はバラバラである。

 ・移った人々の最年少は7歳である。

 ・猫好きであっても、猫を見なければ移動していない。

 ・その猫を見ても、猫好きでなければ移動していない。


 ふむ。結構わかった気がするわ。

 恐らく、テイルくんが言った場所は猫の本体が居るのね。

 猫の化k…面倒ね。化け猫は遠くから幻影を見せれるのだと仮定できるわね。


 さて、どうしましょうか。

 今から突撃するのもいいのだけど。


「さて、どうしようかねぇ。

 私たちだけで行っても構わないのだけど、もう少し仲間が欲しいところではある。2人だけっていうのは無理が出てくることもあるからね。

 チェシャ、誰か居ないかい?

 …できれば猫好きでない方が良いんだけどねぇ。

 まあ、そこは強さで何とかなるのなら問題はないよ」


 …と言われても、私のフレンド欄には奴しかいないわけで。

 一度、開いてみましょうか。

 …ログイン中、ね。

 なんで頼れない状況じゃないのよ!

 電話嫌いなのよ!私は!…フレンドコールしなくちゃいけないじゃない。うぅ。

 い、一度メッセージを送ってからにしましょう!

 戦闘中だと悪いもの!←ただ、フレンドコールしたくないだけの人。

 矢印、やっかましいわ!


 えーっと、これから化け猫退治に行くのですが、参加しませんかっと。これで良し。

 あとはまt…ピロンピロン

 早速かい!

 しかも、フレンドコール。…猫語(笑)では伝わらなかったときが怖いわね。やってみるだけやりましょう。

 無理なら話すにチェンジで。


「にy…」

『チェシャさん!化け猫が居るって本当!?』


 うわぁ。そこに反応したんですか。そうですか。

 さすが猫好きね。

 まあ、どうしようもないところではあるもの。…フレンドが少ないのが悪いとも言うけれど。


「にゃ。」

『どこ!?どこで!!』

「にゃにゃにゃにゃにゃ。」

『港町…なるほど、あそこだね。すぐに行くよ!

 あ、フレンドも一緒だけど、構わないかい?』


 フレンドも一緒なのは…うん。問題ないわね。もともと仲間を増やすためにコイツに話しかけたわけだもの。

 ここでうだうだ言っても意味はないわ。

 べ、別に人見知りだから戸惑ったとか、そんなんじゃないんだからね!

 …舐めんなよ!?人見知り!

 私はどちらかというと、隠れ人見知りだけど…。知らない人に会うだけでもストレスなんだからね!


「にゃん。」

『わかったよ。それじゃあ、急いでいくから、門のところで。』

「にゃ。」


 …うん?門のところで…?門は二つあるのに、指定はなし…?

 恐らく、急いでいたからね。うんうん。指定し忘れるだなんて、レンはどれだけ猫好きなのかしら。

 それはともかくとして、とりあえず、門のところまで移動しましょうか。


「にゃ。」

「おや。話はついたかい?」

「にゃん。にゃんにゃにゃにゃっにゃ。」

「ふむ。それなら、早速移動しようか。

 あの湿原を急いで抜けてくるなら、30分程度かかるだろうけどね。」


 …30分?ああ、確かに敵を無視して走れば、そんなもの…?

 えっ。いやそれはボスを5分で倒す計さn…ま、まあ、きっと、30分でフィールドを抜けて、ボスを倒してるから無視できるっていう前提…のハズ。

 うん。問題はないね。

 ここから門までは歩いて15分くらいのはずだし、そんなに待たなくて良さそうね。




 □■□■□■□■


「遅いねぇ。もう30分は経ったよ。」


 …そもそも、その時間設定に無理があるのだけど。

 ツッコミはしない方が良さそうね。

 メディさんにとって、これは普通のことなのだろうし。


 タッタッタッ


「…にゃ?」

「あ、やっと来たようだね。」


 その音の先を見ると、息をきらしながら五人組がこちらに向かって走ってきているわね。

 …5人もいるの?え?5人?

 今回はあの犬の人も居ないようだし。

 つまり、知らない人は4人?え、え?どーしよう…。いえ、どうしようもないのだけど。そもそも、確認していなかった私が悪いのだし。

 …レンを舐めすぎていたということかしら。


「はぁ、はぁ、ふぅ。お待たせ。チェシャさん。」

「にゃぁ?」


 ここは…知らない人のふりをしましょう。どうにもならないけれど!相手に失礼だとは思うけれど!二度目になるけど、人数を確認しなかった私が悪いとも思うし!

 それでも…無理なものは、無理なんです!うぅ。


「あはは。チェシャさん、誤魔かさないでね。

 確かに、人数を言い忘れた僕が悪いけど。

 それでも、君が居ないと話が進まないじゃないか。」

「にゃん。」

「そのかたが今回のクエストの発見者ですか?レン。」


 そう話しかけたのは金髪ポニテの綺麗系の美女ね。

 服装的に、女騎士って感じで、凛とした女性かしら。


「へぇ。レンって狂い猫とフレンドだったんだ。」


 …狂い猫とはなんぞ?

 まあ、いいわ。このよく分からないことを言ったのは、黄緑色の髪をした雰囲気がチャラ男っぽい人?ね。

 耳が尖っているからエルフのようだわ。

 …チャラ男エルフって需要あるのかしら?


「ああ。彼女がそうだよ。猫のロールプレイガチ勢のチェシャさんだ。」

「にゃ。」

「こっちの自己紹介もしていくよ。

 この敬語でしか話さない系女子が天宮(あめみや)。」

「敬語でしか話さない系ってなんですか。

 まあ、正しいといえば正しいのですが。

 チェシャさん、よろしくお願いします。」


 うん。見た目通り、丁寧な人ではあるけど、取っ付きにくい人というわけではなさそうね。


「で、こっちのチャラいのがイリヤ。」

「はいはーい。オレがイリヤだよぉ。

 よろしくねぇ。チェシャちゃん。」


 …狂い猫と言っていたのにすぐにチェシャちゃん呼びに。

 さすがチャラ男と言うべきなのかしら。


「で、こっちの髭を生やしたおっさんがエイジ。」

「本当にいたんだな。ロールプレイガチ勢って。

 まあ、よろしくな。」


 ふむ。どうやら、この人はドワーフのようね。


「それから、このでっかくて無口なのがチェイン。」

「…よろしく。」


 チェインさんはジャイアントのようね。初めて間近で見たのだけど…もう少し大きいと思っていたわ。

 2メートルないぐらい、といったところかしら。

 それでも、充分大きいのだけど。…リアルでは小柄な方なのかしら。

 さて、それはいいとして、これで全員のようね。

 ふむ。天宮、イリヤ、エイジ、チェインね。

 覚えたわ。


「にゃにゃにゃにゃ。」

「え?なんて言っているんですか?」

「よろしくだって。」

「レンが翻訳できるとかマジ面白いんだけど。」

「これ、わかるのか?」

「…凄い。」


 わぁーい。好き放題言われたわ!


次回、南町、知ってる?知らない?


それでは、これ以降も良き暇つぶしをお送りください。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 苦労人天宮さんはこの頃から振り回されていたのでしょうね。チャラエルフは姉御にこき使われるのですよね(笑) [気になる点] はたしてネコ好きの彼は真面目に戦えるのか?こうご期待!なんてね♪ …
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