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黒猫は異変の原因を見つけたようです

こんにちこんばんは。

この回のチェシャがちょっと…変態っぽくなってしまったことに悔いはないけど、作者の趣味が出てしまった感に後悔している仁科紫です。


それでは、良き暇つぶしを。

 さて、さっそく調査をするためにメディさんと私は果物屋に来たのだけれど…。


 果物屋の主人って根で歩く木の人なのね。

 見た目的には男性か女性かは分かりずらいけれど…あ、いえ、わかりやすかったわ。

 男性は何も飾りがない広葉樹なのだけど、女性はクリスマスツリーみたいに枝に飾りがたくさん吊るされている広葉樹だもの。あと、女性の方が少し小さめかしら?

 まあ、見た目の特徴は変えることができるから、あまりあてにはならないけどね。


 それにしても、優しそうな雰囲気がするわね。果物屋のご主人。

 意外というわけでもなかったけど、ここまで優しそうな雰囲気だと、逆に疑いたくなるわね。

 実は陰で悪いことをしているんじゃないかってね。

 まあ、疑い過ぎても信用がなくなるもの。メディさんも信用しているようだし。後はテイルくん次第かしらね。

 え?まだ疑っているじゃないかって?まあね。

 誰が本当のことを言っているのかわからないもの。直接話して信用するまで、私は疑うわよ?

 それに、裏で何を考えているかなんて、私がわかるわけがないもの。


「…というわけで、テイルは今何処にいるんだい?」

「テイルは今、お使いに行ってくれているので、もう少ししたら戻ってきますよ。

 ここでお茶でもして待っていてください。」

「そうかい。それなら、待たせて貰おうかねぇ。」


 おっと。気付けば話が進んでいたようね。

 …木なのに目と鼻と口があって表情が豊かなのってなんだか変な感じがするわね。

 確か、プレイヤーが植物を選択できない理由っていうのがあったわね。

 なんでも、パターン化できない動きを再現するにはハードの容量的に無理があったとかなんとか。

 それにしても、この木の人、私を怖がりすぎではないかしら。

 絶対にこっちを見ない上に、メディさんを間に挟む形でないと落ち着かないみたいだもの。


「にゃ?」

「おっと。そういやこの子の紹介がまだだったね。

 名前は…何だ?」


 そういえば、自己紹介をしていなかったわ。

 でも、猫語(笑)で通じるのかしら?いえ、その心配は今更ね。まあ、言ってみればわかるでしょう。


「にゃにゃ。」

「チェシャ、だそうだよ。

 今回の殴り込みに参加してくれるんだそうだ。」


 な、殴り込み…。まあ、合っているかといえば、合っているのだけど、なんだか悪いことをしに行くような言い方ねぇ。

 いえ、でも猫派の彼らにとっては崇拝対象を消されるのかもしれないのだから、それもある意味正しい、ということかしら。


「それは…心強いですね。」

「ああ。そうだろう?

 クジラも倒せるからな。コイツは。」

「えっ!そうなんですか?

 こんなに小さいのに、あの大きなクジラに勝てるだなんて…。

 僕たち、商人は裏道から通っていますからね。

 あれを倒せるだなんて凄いですね。」

「にゃん。」


 裏道?…白うさぎの洞穴のことかしら。

 というか、私が参加するって言った時の間は何かしら!?

 役に立つのか?っていう目を向けられた気がするのだけど!

 私だって何かの役には立つ…かもしれないじゃない!

 え?そこは自信を持って言えって?無理よ。私、そんなに強くないもの。

 それに、今まで死に戻ったことない癖によく言うよ。とか思った人がいるなら、それは正しくないわ。

 少なくとも、メディさんよりは弱い自信があるわよ?

 メディさんはねぇ…うん。人間やめてる系の人だと思うのよ。あ、そもそも人間じゃなくて狼人だったわ。

 まあ、それは関係ないとしても、クジラが数分でやられちゃうくらい強いのよ?

 私だったら、10分は絶対に掛かるのに!


「ただいまー!おつかいおわったよー!」

「ああ。ありがとう。テイル。」


 そうこう考えているうちにテイルくんが帰ってきたようね。

 桃色の髪に若葉色の瞳の可愛らしい少年ね。

 …あら?そういえば、似たような色合いの髪をどこかで見た気がするわ。けど…まさか、ねぇ。さすがにあの子が姉だなんて、そんなわけないわよね。うん。それはできすぎね。

 もし、そうなら私、ちょっと何するかわからないもの。あはははっ。


 はぁ。気分を変えましょう。

 それにしても、店主さんとテイルくんはどうやら良い関係を築けているようだわ。

 これは店主のことは信用できそうね。


「あれ?おきゃくさん?」

「そうなんだ。テイルに聞きたいことがあるらしい。」

「ぼくに?」

「ああ。あたいはメディっていうのさ。よろしく。」

「ぼくはている!よろしくね!

 それで、おねえさんはなにがききたいの?」


 す、素直だわ!

 腹黒が純粋さをよそおっているわけでもなく、真っ白な純粋さ!

 ようやくお腹が真っ黒じゃない子に会うことができたなんて…!

 感激しすぎて我を忘れそうなくらい嬉しいわ!


 え?ノリがもうすぐ変態?いえ、ね?私みたいなオバサンには子どもの純粋さが眩しいのよ…。

 あまり、いえ、なんと言うか、ね?ひねくれた子はもう、こりごりっていうかね?まあ、色々あったのよ。うんうん。


「いやだ!ぼくしらない!」

「あっ!ちょっと待っておくれ!」


 え?あー…また、勝手に話が進んでいたわね。

 これは、追いかけましょうか。

 私は猫だもの。勝手に動いても問題はないということにしておきましょう。


「にゃぁん。」

「任せたよ。」


 はいはい。任されましたよーっと。

 どうやら、メディさんは猫の癒し効果を期待したのか、私に任せてくれるようね。

 さて、テイルくんは…。あ、あっちに曲がったわね。

 追いかけっこ…違うわね。ストーキングごっこの開始ね!


 ・

 ・

 ・


 さて、テイルくんを追いかけてたどり着いたのは…うん?ここはどこかしら?

 庭には伸びっぱなしの草が生えているし、肝心の建物は…これは酷いわね。

 ひと家族が住めそうだけど、外から見てもボr…んん。失礼。綺麗とは言い難いもの。

 恐らく、というか、ほぼ確定で、テイルくんとテイルくんの家族が住んでいた家ね。ちゃんと残していたのね。


 それで…テイルくんはっと。


「…どうしよう。おねえちゃんにあいたい、けど…。

 ほんとうに、どうにかできるのかな…。」


 おや?何かを持って庭にあるベンチに座っているようね。

 それにしても…。これは、私の出番かしら?

 近づいて行ってっと。ここで鳴く!


「にゃん。」

「ね、ねこ!?」


 んんん?な、なんでそんなに怖がっているのかなっ!?

 あ、この子、猫が原因で家族と離れ離れになったのよね。

 ・・・ダメじゃない。

 なんで、そんな子に!猫の私が来ちゃったのかしらぁ!!

 私のおバカ!なんでそこまで考えられなかったのかしら!!やっぱり、役に立てないのね…。私。


 いえ、ここで諦めるのはまだ早いわよ!チェシャ!

 ここは、無害な猫らしく。


「にゃぁん?」

「な、なに!?」


 首をコテっと傾げてもダメですかっ!…うう。かくなる上は!


「にゃん。」

「えっ?そこでねるの?」


 はい。寝そべりました。しかも、お腹まで見せてあげてます。

 僕は悪いスライムじゃないよ。ならぬ、僕は悪い猫じゃないよ。ってね。僕っていうか、私なのだけど。…このネタ使って大丈夫かしら?


「へんなねこだね。おなかだしてたらかぜひくよ?」

「にゃあ。」


 そんなことはわかっているわ。

 でも、これで敵じゃないってわかるでしょう?


「…きみならはなしてもいいかな。」


 おや?話してくれそう…?

 …なんの話かは分からないけれどね!


「ぼくね。みちゃったの。ねこのばけもの。」


 え?私ですか?あ、違うわね。

 つい、怖がられていたから私に似ているのかと思っちゃったわ。

 そんなわけないわよね。うん。

 そもそも、なんでもノリで言えば良いという訳ではないのよ。私。そこを忘れてはいけないわ。


「みんなね。しんじてくれなかったの。

 あれはねこのかみさまなんだって。そんなことはないんだって。」


 あぁ。魅了にかかった人達ね。

 猫の神様とは…見る人によって姿が変わるとか、そういうものだったのかしらね?


「そしたらね。みんな、でていっちゃった。

 ぼくをおいて。つれていってくれなかった。」


 うーん。この子だけこちらに残ったのは、猫の化け物の正体を見てしまったから、だったのね。

 もしかして、正体を見た人間には、魅了はかからない…?

 そうでもないと、おかしいと言えばおかしいのよね。

 恐らく、その猫の化け物は信者のようなものを増やしたかったはず。

 それにもかかわらず、この子は信者のよu…めんどうね。信者にならなかった。

 うん。やっぱり、おかしいわね。


「いちねんまえまでは、おとうさんとおかあさんとおねぇちゃんといっしょにくらしてたんだ。みんなと、たのしく。

 …あのころにもどれたらいいのに。」


 …こんな小さな子が、そんなことを言う世界があることを、私は認めない。認めたくないわ。例え、ゲームの世界だとしても。


 それはもっと、世界を知ってから言うべき言葉よ。

 雁字搦めになった大人が、もう戻れない、取り戻すことができない当時を懐かしむための言葉よ。

 こんな小さな子が悲しみを込めて言うような、言葉ではないのよ。


「…私に任せて。」

「え?」


 ふふ。今回は特別。いつもみたいに猫語(笑)で対処するのは私の意思に反するのよ。

 私が言葉にして、相手に伝えることの方が今は大切なのだと思ったから。


 テイルくんは…驚きすぎて、というよりは声が何処からしているのか、不思議に思っているようね。

 本当に可愛らしい子。

 こんな子を泣かせるような奴はやっつけないとね。絶対に。


「猫の私では頼りにならないかもしれないけれど。

 その、猫の化け物、倒してあげる。」

「…きみ、はなせたの?」


 ようやく、目の前の猫が話していることに気付いたテイルくんはそんなことを聞いてきた…って、この世界の猫は話せるでしょうに。

 はっ!もしかして、話せるのと話せないのがいる…?

 なるほど。それなら、驚いても無理はないわね。うんうん。


「普段は話さないのだけど、今回は特別よ。」

「ふーん。そうなんだー。」

「ええ。そうよ。」


 とても、大事なことを聞いたかのように相槌をうってくれるテイルくん。…可愛い。


「ねぇ。ほんとうにたおしてくれる?」

「ええ。勿論よ。」

「ぜったいに?」

「絶対に、よ。」


 何度も念押しに聞いてくるテイルくん。

 とても可愛いのですが!?

 まあ、とてもではないけど、この感情は外に出せないわね。

 怖がらせてしまうもの。当然ね。


「それじゃあ、ねこのばけもののいばしょ、おしえてあげる。」


 なんて考えていたら…唐突に爆弾を放り投げられたのですが!?


次回、頼もしい仲間を引き連れて、行くぜ!南町!


チェシャ「…仲間ってあi」

シーっ!それは次回までの秘密です!


それでは、これ以降も良き暇つぶしをお送りください。

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