黒猫は魚を恵んでくれる相手に出会いました
こんにちこんばんは。
もしかしたらショタ好きかもしれないと気付いてしまった仁科紫です。
それでは良き暇つぶしを。
さて、フラグを折ったらしい後、そろそろログイン時間が不味かったのもあって、一旦ログアウトをしたわ。
気分の切り替えって重要よね。
しっかり晩ご飯も食べたことだし、北の方の探索を楽しみましょう。
今はだいたい夜の7時過ぎといったところかしら。
えーっと?この街には白うさぎの洞穴はないのかしら?
ログインした場所がログアウトをした、北の方の鳥が描かれている門…鳥門なのだけれど?
いつもはその街の白うさぎの洞穴に出るのだけど…。
登録をしていないだけかしら?
でも、それらしいものは見ていないのよね。
まだそんなに探索をしていないからかもしれないけれどね。
ということで、私は北の方の街に来たわ。
あら?こちらは普通なのね。特に、鳥好きがいるわけでもなく、猫である私に対して、特に視線が集まるようなことがあるわけでもなく。…いえ、あちらが異常過ぎたのね。
っていうか、南より北の方が猫の数が多い気がするのは何故かしら?…ああ、あの間違った接し方のせいね。間違いなく。
屋台が並び、異国のものらしい置き物やアクセサリー、食べ物が売られているわ。どうやら、ここは海で繋がっている訳でもないのに貿易品を取り扱っているようね。
そういう形に昔からなっていた、ということなのでしょうね。
…いえ、もしかしたら、運営が港町といえばこう!みたいな偏見を持っていただけかもしれないわね。まあ、分からなくはないのだけどね。
さて、お魚を取り扱っているお店も沢山あるようね。
どのお店から行ってみようかしら?
…いっそのこと、全部行っちゃう?だって、ここで沢山食べてもお腹いっぱいに感じないらしいし。
それなら、別に晩ご飯を食べた後でも前でも問題はないっていうことよね。
…でも、さすがに食べすぎてはいけないけれどね。
食べたという実感だけでも、リアルで食べる量が減りそうだもの。
うーん。じゃあ、似たような種類は減らしましょうか。
焼き魚や焼き貝、海鮮丼。鯨の竜田揚げ。魚の唐揚げなんかもあるわね。
後は…普通に魚を売っているお店かしら?
恐らく、ここに隣接している海でとれたものよね。
結構、女性が買っていっているみたいね。
やっぱり料理をするためなのでしょう。…私はしないけれど。
あ。魚といえば、狩りをしたときのイワシ。あれ、『トビイワシの三枚おろし』っていうアイテムになっているのよね。
…私、頭を噛みちぎったやつもあった気がするのだけど。あれも三枚おろしになるのね。
それはいいとして、このアイテムの使いどころが分からなくて困っていたのよね。…また、インベントリのこやしになりそうで。
案外、お店の人にこれを調理して!って頼んだらやってくれるかもしれないわ。…もちろんお金を払って、だけど。
よし。とりあえず、美味しそうな匂いのする屋台をまわってから、調理をしてもらうお店を決めようかしら。
そうと決めれば、早速行動ね!
いい匂いは何処からするかしら?
くんくん。くんくん。
うーん。あ!あっちの方から何やら香ばしくお魚が焼ける香りがするわね!
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はい!検討は終了したわ!
え?詳細?詳細は…いつものアレよ。作者のt…んん。なんでもないわ。
結論、鯨の竜田揚げのお店が1番美味しかったわ!
この鯨の竜田揚げに使われているクジラの肉はフィールドボスのやつらしいのよ。
店長さんが自分で倒しに行っているらしいわ。
しかもね?店長さんは狼人のスタイル抜群でちょっと荒っぽいところがあるけど、陽気で素敵なお姉さんなのよ。
思わず、猫であることを忘れて姉貴!って言いたくなったわ。
それに、初めて間近で見た獣人がこんなにカッコ可愛いと思わないじゃない!…だから、少し興奮しても、仕方がないと思うの。
さて、それでイワシの加工をお願いしたのだけれど。
そしたら、どうなったと思う?
結果は…今の状況よ。
「アンタ、結構やるねぇ。
あたいとしてはあれだけやれるんだったら、トビワシの加工、してやってもいいよ。」
「にゃににゃにゃ!」
「なに、気にしなさんな
これくらいどってこともないよ。
それにね。アンタは猫だから、南町でいろいろあったんだろ?」
「にゃっ!」
な、なんでバレてんですか!?読心術か何か使えたりします!?
「この街に居ても、少し警戒していただろう?
南町のことは気にしない方がいいさ。
南町のヤツらは気に食わないけど、猫に罪はないからね。
むしろ今回の場合、猫は被害者になるんだろうさ。」
あら。無意識の内に警戒していたのねぇ。気づかなかったわ。
今の状況を説明すると、店長に調理の依頼をしたら、んじゃあ、クジラでも一緒に狩りに行くか!っていう、謎の提案をされ、共闘をしたのよ。
それで、強さが認められたらしい、私は姉貴…いえ、メディさんからの了承をもらえたわ。
…メディさんって脳きn…じゃなかった。強さで人を見ているのね。
確かに、いい人かどうかは戦い方にも出るだろうし。
どうせお願いごとを引き受けるのであれば、強い人からのものの方がいいとでも考えていそうよね。
…それにしても、メディさんは南町の人たちのこと、やっぱり気に食わないのね。
ちょっと、その辺のことを聞いてみたい気分だわ。
うん。面倒ごとは嫌だけど、聞くだけならただよね。
「にゃんにゃ?」
「え?なんでかって…まあ、ヤツらはね。
元々はこの街は北と南で別れてなんていなかったんだよ。
今は別れちまってるけどね。
自由に行き来できて、皆で協力しあって生活をするようないい街だったんだよ?
そもそも、元からこの街には猫好きのヤツらが他よりは少し多く居ただけだったんだよ。
とはいえ、あそこまで酷くはなかったけどね。
普通にただ、猫が好きで可愛がるくらいだったんだよ。」
へぇ。そうだったのね。ん?それなら何時からなのかしら?
だって、あれはあまりに異常よ?
まるで、町全体が熱に浮かされているかのように、猫への愛情が暴走していたわ。
「にゃにゃにゃ?」
「何時から?そんなもの…いや、いつからだった…?
ある時、急に猫好きのヤツらが南に全員引っ越していったよ。
なんでも、理想の猫様が南に居る!とかなんとか言ってたねぇ。
そっからだね。北と南に別れたのは。」
理想の猫…?
猫にだって種類はあるのだし。猫好きにもそれぞれの好みがあるはず。なのに、全員が引越し?そんなの、有り得るのかしら?
いえ、実際に起こっているのだから、有り得ているのでしょうけど。
うーん。なんだか、まるで魅了でもされたみたいね。
うん?魅了?ファンタジーな世界なら有り得るのではないかしら?
「にゃにゃにゃ、ににゃうにゃ。」
「うん?まぁ、そうかもな。魅了されたみたい…。うん?魅了?ああ、そうだねぇ。
考えたこともなかったけど、それなら納得出来ないこともないね。
そいつを倒すか、追い出せば元のヤツらが…戻ってこないかもしれないが、多少は元に戻るだろうね。」
うんうん。現地人のメディさんがこういってくれてるんだし。
案外、私の考えも間違えではなかったのかもしれないわ!
「よし、それなら今から行ってくるか!
早いに越したことはないだろう?」
「にゃっ!?にゃんにゃにゃ?」
「決まっているだろう。
アイツらを目覚めさせないといけないからね。」
え!?いや、それでもメディさんがすることではないでしょう?
他の誰かに任せてもいいことのはずよ?
どうして貴女がしようとするの?
「にゃ?」
「…アイツらの中には家族を置いて行ったヤツらもいんのさ。
特に、テイルっていう、当時、まだ5歳くらいのガキがな?
親や姉に置いてかれたって泣いてたんだよ。
まだ、5歳なのに、だ。最低だろう?
そんなヤツらに言うことはないと思っていたから、何もしてこなかったんだけどねぇ。
そういう事情ならまだ救いがあるっていうものよ。
それに、この町で一番、腕っ節がつよいのはあたいなのさ。
荒事はあたいにおまかせってね。」
そう言ってニヤリと笑うメディさんは、本当に姉貴って呼びたくなるほどに魅力的だわ。
…そういう事情があるのなら、私もお手伝い、しようかしら。
それに、あの人たち、家族を放り出して、あそこにいるだなんて…ゆるせない。
絶対に居てはいけないわ。そんな親。
子どもは親の育て方によっても、成長の結果が変わってくるもの。小さな頃の経験は大人になっても影響があるのよ?
それなのに、まだ子が育ちきっていないにも関わらず、家を出ていくだなんて…人間としても、親としても、アウトね。
許せない行動だわ。
ふむ。それにしても、どうしてそのテイルくんは魅了されなかったのかしら?
…何かわかることがあるかもしれないわ。
今、そのテイルくんは何処にいるのかしら?
「にゃにゃにゃにゃ、にゃにゃ?」
「あ?テイルか。まあ、確かに一人だけ無事っていうのもおかしな話ではあるね。
今は、あたいが知っている限り、面倒を見ているのはそこの果物屋だね。
果物屋の主人は面倒見がいいから、途方に暮れていたテイルのこともほっとけなかったらしい。」
ふむ。一度、話を聞けないかしら。
情報って重要だと思うの。
「にゃに、にゃにゃにゃにゃにゃにゃ?」
「それじゃあ、一度聞いてみるとするよ。
魅了にかからない方法、なんてのもわかるかもしれないからね。」
それじゃあ、私もついて行こうかしら。
猫語(笑)しか話す気はないけれど、猫だもの何か役に立てるかもしれないわ。
「にゃにゃにゃ!」
「おや。ついてきてくれるるのかい?
そうだね。いいよ。おいで。」
さあ!調査の開始よ!
次回、騒動の原因は…!?
それでは、これ以降も良き暇つぶしをお送りください。




