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第四十二話:覚悟の差

四十二話までいきましたねー

まさかここまで書くとはわれながら頑張ったものですw

文章表現とかそういうのは置いといてですよww

それとここまでお付き合いいただいた皆様ありがとうございます><

こんな表現方法のヘンなやつの作品を見ていただくなんて光栄です。

そろそろ終わりですが最後までお付き合いをお願いします。

「よく分かったな潤。」


玉座から立ち上がったヤスは、その仮面をゆっくりと自分の顔から外す

やっぱりだ、この声そしてその顔。

薄れていた記憶が鮮明に映し出てくる。


「率直に聞く、本当にことを言え兄貴。あんたはそんな綺麗な想像を抱いちゃいない、種族の統一化なんて馬鹿なことをあんたがする分け無い。もっと何か裏があるんだろ?」



こんな人がなにを考えてるのかは何となくだが予想はつく、この人は地上に居た時もそうだった、いつも人とちょっと離れたことを考えていた、そのおかげで周りからは変な目で見られていたのは本人も知っているのだが、この人は数手先をいつも予測していただから俺なんかが考えたところで及ばないのだが、俺なんかが考えて分かることをこんな人がするわけがない。


「ほーそこまで分かってるか、俺の弟もすごくなったもんだな。」


笑いながら階段をゆっくりを降りてくる。


「そうだその通り。俺は種族の統一何ざ目的にしていない、そんなことは無理に決まってるんだよ、なぜなら世界がそういうように決まっているからだ、適材適所という言葉を知っているか?人によって能力や適性が違うそんなの当たり前だよな、足が速いものが居れば頭がいい奴もいるその逆もある、そいつにはそいつの適した場所っていうものがある。なぜ黒人や白人が居ると思う。それはそこにあった生体に変化した結果そうなったんだ。それをみな白人にしようだの黄色人種にしようだのそんな馬鹿なことができるわけない許されるわけない、結果的にこんな計画が成功する確率は人間が生きている数値に等しい。」


人間が生きている確立。

常に心臓が動き常に何かの細胞が常に稼働している状況、その一つ一つが生きていてどれかでも欠けたらそれは正常に生きていけない、確率にするとかなりなものになる。

それが生きている確立。

天文学的数値にも匹敵すると言っても過言ではない。

兄貴はそのぐらい人種の統一化というのは難しいと言った


「確かに難しそうだな、だったらあんたの目的が気になる、ここまで多大な被害を与えてもなおまだあんたの計画は始まっていないという、あんたの目的はなんだ。」


「そうだな。俺の目的か・・・世界を元に戻すと言ったほうが伝わりやすいか。人によってはそうだな、世界を消すと言おうか。」


「世界を消す?」


なに言ってんだろうか、そんなの種族の統一化よりも難しいだろう。

ついに狂ったか兄貴のやつ。


「多分お前今確実に馬鹿にしただろう、しかしそれは間違いではない。俺は馬鹿だ一般人から見れば俺の考えは理解できない、理解することは不可能だ。なぜ俺が世界を消すということを言い出したかこれには理由がある。」


兄貴は俺の前で剣を抜き出す。


「地上界を支配しているのは人間と言ってもいいだろう。地上の支配権を手に入れた人間という生き物はいずれ【飽き】というものが来るだろう。そしてまるで自分達がこの世で一番偉いかのようにどんどんその支配下を増やしていくだろう。地上・地下・空・宇宙いずれも全て人間の支配下となるだろう、そうした場合天界という存在が世に知れるのも時間の問題となる。そしてこの世を支配した人間は全勢力を使い新地天界という存在が一気に全世界に広まるだろう、なぜそこまでするのかそれは楽しさを追い求めるからだ、【飽きる】という感情を満たすものを人間は追い求める。人間は簡単な生き物、興味があるものがあると何かに憑依(ひょうい)されたかのように結果を追い求める。そうそして天界と人間との間に大規模な戦争が勃発するだろう、結果はおそらく人間が勝つだろうしかしこの戦争は今のこの戦争よりもはるかに大きな被害が出るのは簡単に予想がつく、それを防ぐ方法はこれがいいだろう。世界を消すということ。」


「それが一番正しい策なのか?」


「少なくともそうだろう。」


確かに兄貴の考えはすごいな、人間と天界全体が戦うことになるなんて誰が予想しただろうか、俺はできなかったね。

兄貴の説明が終わる。

これ以上話すことはないと言わんばかりに俺を見てくる。


「これ以上俺の計画の邪魔をするならいくら兄弟関係とはいえ切る。」


剣先を俺に向け殺意の意を表す。

本気で俺を殺すつもりらしい。

だがこれだけは一言言っておきたいものだ。


「兄貴あんたの考えは間違いだ。」


「ほうほう・・・どこが違うのか言って欲しいな」


「兄貴は自分の考えが間違っていると思ったことがないだろう。確かに勉強面ではいつも成績トップを独走し続けた兄貴には尚更(なおさら)だ、たとえ自分の考えがおかしいとしてもそれは他人が自分の考えを理解できていないからと決め付ける。他人の意見を聞かずいつも突き当ったら、これは他人が悪い自分の考えに皆がついてこれていないなどと、理不尽な理由ばかり積み重ねる。自己満足・自己中心的考え、兄貴の勝手な理想のおかげで世界を消されては困る。」


「どうやら最後まで俺達は、相反するものどうしらしいな。」


そうらしい俺は兄貴の考え自体はすごいと思っている。

しかし兄貴は肝心なことを忘れている、兄貴も言ったが人間とは単純な生き物だ。だからこそ自分は違うと思ってしまう、自分は単純ではないと思ってしまうそれこそが単純なんだと俺は思う。

いわば馬鹿なんだよ人間。間違いを起こさないと気付かない、なくさないとそれの本当の価値に気づかない、兄貴は間違いを起こさない、なにもなくさないだからなにも気づいていない、自分が単純な人間になっているということも気づかない。


「俺はあんたを止める。」


「それはできるかな、もう俺の計画は最終段階(フィナーレ)を迎えている。」


「最終段階だと?」


この室内が明るい緑色に染まってきた

兄貴いわく俺はフィナーレを迎えるための準備らしい。


「さてとお前が俺を倒し、この奥の部屋にたどり着くことができるかそれとも俺がおまえを倒し世界を消すか。いいだろう、最後の大勝負と行こうじゃないか。」


「望むところだ、あんたが間違ってるってことを教えてやる」


同じく剣をとる俺。

しかしその顔には、ためらいの表情が浮かんでいる。

とても兄貴を殺すという表情ではないのが確かだ、やはり頭では理解しても体が動かないのだろうか。

兄貴のスピードに追い付かない。完全に受けの態勢だ。

兄貴の攻撃を全て受け止める、ところどころ受け止めれず自らダメージを受ける。


「潤。お前がなぜ強くなれないか分かるか?それはなお前が自身が全てのものに対して平等に接するからだ。」


左右からの攻撃。

何とか態勢を崩しながらも俺は持ちこたえる。


「戦いとに引き分けなんてない、勝って生き残るか負けて命を絶つかこの二つしかない、時のその(なさ)けがその曖昧さ、躊躇心(ちゅうちょしん)がどれだけ人を苦しめるか分かるか?分からないだろう、分かるわけないよな。さっさと殺せと言った奴に、お前ならまだ人生があるじゃないかとか言ってそいつを生かすだろ、お前も自己中心的なんだよ考えが、そいつの覚悟を決心を鈍らせる。例えば二つのうちどちらかを選べと言われた場合お前の場合の選択肢は、両方もらうか、両方もらわないかの二つだろう、そうじゃねーんだよ。答えは一つどちらかを選びどちらかを捨てないといけない。結果的にどちらかを傷つけないといけないんだよこの世の中はな。綺麗に生きる方法なんてない、薄汚くただただ生きていくしかないんだよ。」


そんなことは分かっている。だが俺はどちらかを選ぶなんてできない。

自分に甘いってことも知っている、知ってるけど治らない、治せない。

ヤスに足を掴まれ地面に叩きこまれる。

剣先が喉元で止まる。


「終わりだ。これが決心の差だ。」


こんな終わり方なんていやだ、わがままだが俺の心の中にはまだ兄貴と楽しく暮らしたいという気持ちがある。


「残念だがそれは無理だ、俺とお前が暮らすという選択肢はない。」


そっか兄貴は心が読めるんだっけ。

だからさっきの俺の考えも読めてたってことか。

さすがと言ったところか、やはり俺では兄貴には勝てないか。

半ばあきらめかけの潤の心の中に一つの声が聞こえてきた。


「そんな気持ちならさっさと死んでしまったほうが楽だろ、こんな奴の中にいる何てごめんだぜ。」


俺の顔をつかもうと手を伸ばす。

決心の差というものなのか、兄貴は決してそこまで強くはない。

しかしそう強くない兄貴に俺は負けている。

すなわち俺は弱いということだ。

兄貴の手は俺の頭をしっかりとつかむ。

そして残った片方の手で、俺に止めを刺そうと剣を突き付ける。


「終わりだ。お前ならもう少し利口(りこう)に生きれると思ったんだがな。」


少し後ろに剣を引きそのまま一気に俺の頭を――

ズガッ。

貫いていたのは俺のほうだった。

俺の胸から一本の剣が兄貴の腕を切り落としていた。


「ん、なんだ・・・。」


切り落とされた腕からは血がもちろん出てくる。

しかし兄貴はそれに動揺せず静かに足を引き俺と距離をとる。

一方俺の胸から出た一本の剣は依然止まったままだ。


「なんだこれ・・・。」


自分の胸から一本の剣。

今までに見たことない現象。

てかこんな現象とかあることすら知らなかった。

これがなんなのか俺には何となく認識できる。


「なんだその腕は、隠し玉か。」


「知らないな、知ってる事は特にない。」


「嘘ついたってばれるんだよ、俺はお前の心を読むことができる。」


じゃあこれがなんなのか兄貴にも分かるんじゃないのか。


「残念だがそれができない、こいつが何者何か俺には分からない、心を読んでみたが生憎そこにあるのは【無】だ。なにもないものがそこにある。お前の体の一部・・・だと考える方が―――」


「誰だぁ。なにもないとかぬかしやがる奴は。俺は俺だこんな奴と一緒にするな。」


俺の胸を突き破る感じで俺の体内から人が出てくる。

さなぎから蝶になるときみたいな感じだった、俺の体自身から何かが抜けていく感じがあった。


「・・・ヴァルキュリア・・・。」


「相変わらずお前は弱いなぁ、見てて嫌になるゼ。弱いというよりお人よしなんだよ、残念だがこのヤスとか言う奴の言ってる事のほうが正しい。皆平等なわけないだろ、俺とお前・お前とあいつ・あいつと俺・持っている地位も違うし、能力だって得意なことだって違う。」


俺の体内から出てきたのは俺そっくりのもう一人の俺、黒天使ヴァルキュリア。

顔とかが似ているだけで、正確など内面的な物は全然違う。

ヴァルキュリアはヤスのほうを指をさし


「後貴様、俺に心を読む力は通じない。いくら心を読んだところで俺は何も考えていない、考えるとしてもそれはお前らで言う一瞬だ。」


「心が読めないか、珍しい奴もいるもんだな。確かにさっきから探ってみたがなにも分からなかった。」


完全に弱腰の俺に対して、ヴァルキュリアは一言


「俺が出てきたことについて驚いて腰を抜かしているのか、自分の力の無さに驚いているのかは知らないが、完全堕天使にすらならずにこいつを倒そうという考えが貴様のそもそもの間違いだ。」


そういうと俺を殴る、蹴る。

なんて奴だいつから俺の体内から出てこれるようになったんだろうか。


「お前たちは常にくっついていたらしいな。面白いなしかし俺もそんなことに干渉してる場合ではないんだよ、さっさと決着をつけようか。」


そういうと指をパチンとならし、俺達に背を向ける。一瞬ちらっと見えたが腕は完全に治ってるようだ。


「敵を目の前に背を向けるとは、いい度胸じゃないか兄貴さん。」


黒の剣を握りしめ、一瞬でヤスの前に立ちはだかる。

そしてその黒い剣で首をはねるようにして切る。

それを礼をするように、頭を下げ避ける。


「早く来い。」


何か兄貴が言ったかと思うと、ヴァルキュリアの地面が砕け散った。

ヴァルキュリアは瞬時に飛び俺の横にやってくる。

そこから出てきたのは、血だらけの松浦の姿。

松浦は河陰に倒されたんじゃなかったのか、だとすると河陰は・・・。


「遅かったじゃないか、せっかく生き返らせたというのに。」


「申し訳ございません、ただちにこの者たちを排除しましょう。」


血だらけの松浦の姿、今にも倒れそうな足並みでこちらに歩いてくる。

半分ぐらい歩いたところだろうか、松浦の動きが止まった。

一本の線が松浦の心臓部分を貫いていた。


「お前はもう用済みなんだよ。」


「あなたは・・・なぜ・・。」


音も立てずに貫いた一本の線は、同じように音を立てずにその胸から離れていく。

地面に()うようにして倒れる松浦。

一本の線の元には、人差し指を一本突き出しているヤスの姿がそこにはあった。


「味方すら自らの手で抹殺するのか、道具としか考えてないな。面白い奴だよ。」


「こいつらは全て俺の計画の道具にすぎない、使い終わった道具は用済みだ後は俺の力になるだけだ。」


腕を左右に広げ十字の形を作る。

左右の腕を伸ばした先の壁からは、二人の死体が出てきた。

おそらく穹達が戦っていた的だろう。

だが完全に死んでいる、こんな奴らをどうするんだ。


「融合するきだなあいつ、しかも厄介なことに融合する奴がかなり強い、しかもこの部屋自体があいつ側についている。俺達は完全に取り残された最後の希望だな。てかいつまで座ってる気だ、さっさと立て。」


「言われなくても分かってるよ。」


俺はゆっくりと腰を上げ立ち上がる。

そのままヤスに引き付けられるようにして、宙を浮遊している。

そして松浦の後ろで、その二人を落とす。

そして自分はそいつらの中心となる場所に移動し、三人を線で結ぶ。

倒れている三人に融合を表す魔法陣が完成する。

その中心に居るヤスを目指して三人から線がのびる。

ヤスの足元にその線がのびると、今度はヤス自身の地面から融合の魔法陣が完成する。


「これが俺の最後の砦だ、破壊できるものなら破壊してみろ。」


魔法陣からヤスの体に向けて、大きな魔力が移動する。

あの三人の力を取り入れているのだろう、その魔力はヤスの体を瞬く間に包み込む。

激しい光と音とともに周りを揺るがす。


「まぶしいなぁったく、これだけの魔力を一つの体に蓄積するのは無理があるんじゃないか。」


ヴァルキュリアの言葉通り、ヤスの体は自らが支えていれる量ではなかった。

地面に手と膝をつき口から血を吐き出す。


「ぐっ・・・かは・・。」


血を手でぬぐい体をおこす、その体から発せられる気の量はあまりにも多くて、そして放出する量が多くて俺とヴァルキュリアは強い向かい風を受けているみたいだった。


「これだけの量を常に放出しないと自分の体が持たないということか。面白いなこいつ」


手で風をガードしているヴァルキュリアは俺の横で一言つぶやいた。

するともう一度ヤスは地面に膝をつく。

そして苦痛の叫びをあげる。

ヤスの背中から何かが出てくる、六本の十字架がみたいなものが出てくる。

その十字架的なものは羽のようになり、さらにヤスの体は何か皮膚に文字が浮き上がってくる。

体中に文字が刻まれていく、眼球も口の中も歯の一本一本も何やら不思議な文字でいっぱいである。


「体中文字だらけだな、なんか気持ち悪・・・。」


「何がしたいんだ?」


「俺が知ったこっちゃない。」


ヴァルキュリアは剣を肩たたきみたいにしてポンポンと肩を叩いている。

あまりヤスの変身に興味がないらしい。

俺もあんまり興味ないんだけど、俺的にはこの世界が無くなるのをそうやって阻止すればいいのかそれが一番気になるところだ。

ヤスはもう世界の最後はすぐそこまで来てると言った。

この部屋が緑色をしているのもそのせいか。

ヤスを倒せば何とかなりそうだな。

特にこれと言った根拠はないが、しっかし兄貴変わったな昔は確かに変わり者だったけど・・・

こういう変わり者じゃなかかったような気がする。

信念というのはそこまで人を変えるこのができるのか・・・。


「そろそろこっちも攻撃でも仕掛けるか、いつまでもあいつの変化を見てるのは飽きる。」


「おお。」


俺とヴァルキュリアは地面を蹴りヤスをめがけ走り出していた。


次で終わるかな?

次も頑張っていきたいと思います~ノシ

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