第三十四話:懐かしきあの人・・・
特に書くことはございません。
誤字はあると思いますが、どうかよろしくお願いいたします。
「どうした?この姿になってから弱くなったな。やはり仲間は斬れないということか。」
畜生・・・なんで穹が目の前にいるんだ。
こいつは本物じゃないことぐらい分かってる・・・分かってんだが。
なんだって斬れないんだよ。
全く俺って奴は。
「時を止める力・・・どうやって倒すんだよ。攻撃しようと思ったら時止められて攻撃をかわされて。・・・・なんだ。」
ふ・ふ・ふ・・・
一回化けただけでここまで動揺するとはな。
だがさすがだな、動揺はしてるが自分は見失って無いな・・。
「夢幻郷・・・敵の能力を完全にコピーする力か・・なんて能力だよ・・・それで穹に化けたってことか。」
「正式にはちょっと違う、私達の能力はそいつになりきるというよりはそいつになると言った方が正しいな。」
「なる?どういうこと。」
「なぁに簡単だよ。そいつ自身に細胞ごと変化をさせえるんだよ。」
「細胞ごと?」
「そうだ、普通なら幻覚を見せて敵の目を欺くのだが、俺達の能力はそんなもんじゃねー。そいつ自身に細胞ごと変化させて完全にそいつになるんだ。いわばもう一人の自分の完成だ、クローンとかじゃないぜ本物のそいつになるんだ。」
厄介ね・・・
完全にくっペーと戦うとこになるなんて。
あの馬鹿になりきった雷花も大変ね。
でもなんでも破壊する力・・・どうやって対処すれば。
「でも勝つ方法はあるはず・・・何か弱点はあるはず・・・。」
なにかある何かあるんだよ・・・。
「何考えてるんだ?あぁ?」
容赦なく雷花は襲いかかってくる。
なんだっていうこんなことに。
一気に周りが崩れる。
「そんなに破壊したらこの本陣がヤバいんじゃないの?」
「残念だがここはそういう心配はいらねーよ。これだけ破壊しても何も変わらないんだぜ。しかも破壊した壁見てみろよ。」
雷花の破壊した壁の破片は自ら意志でも持っているかのように元の位置に戻っていく。
大きな塊も目に見えないような小さな破片も元あるべきところに戻っている。
「生きてる・・・?」
「そんな感じだ、この館自体がいくつもの生命体の塊と考えていい。」
本当は生きてないんだけど、意思を持っているって言うのはどうやら本当みたいね。
でもどちらかというより、元に戻ろうとしてる感じね。
何というか攻撃的な意志は見当たらない感じがする。
攻撃はしないとなると、特に気にはしなくてもいいかな。
「完全にあんたと二人だけの空間ってことね。」
「まぁな、お楽しみはこれからだ。」
別に楽しみたくないけど・・・
というか楽しむ気はないよ、さっさとみんなと合流しないと。
「こいつの力・・最強だな。なんでも破壊できるってどんだけだよ、俺らのチームにでもいたらな。即刻戦力になるのにな。おしい人材だぜ。」
「残念だけど多分くっペーならあんたらのところなんか死んでも行かないと思うわ。」
「その根拠は?」
「馬鹿だから。」
「え?」
「あいつ馬鹿だから、そういうこと言われたら自分で頑張って処理しきれないのよ、脳内のCPUが低いったらありゃしない。そんなんでよく高校受かったねっていいたいわ。」
「はっはっは。何ともそいつをよく知った独創あふれる理論だな。もっともらしいな。」
まぁそんなの私の勝手な予想にすぎないけどね。
本当にそうなるかは私にも分からないけど。
「さてとお喋りもここまでだ、一気にかたをつけて終わりだ。」
一気に距離を詰めてきてくっペーお得意の連撃にでる。
時を止める暇もなく、二刀流の連撃に押されまくる穹。
なんたって穹は主に魔法を得意とする、後方支援型なのだ。
穹には穹らしい能力がついているが、さすがにこんな連撃を受けているときに時を止めるのは難しい。
時を止めるには自分にある程度余裕を持っていないといけない。
時を止めるには脳である程度処理が行われていて、残りの処理をクロノス(穹の力)が行うといった感じで行われている。
人間の脳は全体の約3%しか使われていない、なぜフル活動しないのかというとそれは脳の活動量が多ければ多いほど、酸素の消費・脳内温度が上昇しとても危険な状況になりる。
脳はそのことを起こさないためにも自動でロック(制御)をかけている。
それを自分で解除するには極めて難しい。
そして問題はもう一つある、その力は完全堕天使の状態じゃないと使えないということだ。
急に距離をとった雷花
「もうこの姿にも飽きたな、一気に最終形態になってやるぜ。」
な・・・なんで
くっペーだってなかなか成るのに苦労したのに、この人はこうも簡単に完全堕天使になることができるの。
「俺を誰だと思ってるんだ?堕天使の中でランク一位だぞ?そこらへんの堕天使になりたての輩と一緒にしてんじゃねーよ。」
一瞬にしてくっペーの完全堕天使になる。
そしてその大鎌で穹に襲いかかる。
ありとあらゆる物を破壊する力、鬼神なみの攻撃力。
雷花自身の俊足。
一回一回時を止めてはいるがそれでも追い付かない・・・
「やっぱり破壊は楽しいな〜、ありとあらゆる物があっという間に壊れていくぜ。」
撫で切り、時には本当にこの城が壊れるぐらいの巨大な力を使って地面を砕く。
それを避けるのだけでも精いっぱいなのに・・・
攻撃をしないといけないなんて、結構苦しいかも・・・・。
「さてと・・ここはどこだ?」
くっペー達と別れ、扉を開け長い廊下を歩いてさらに扉を開けたとろこにその部屋はあった、潤の目の前には大きな石造が二つお互いが睨みあうように出来ている。
なんか変な感じがする・・・。
「ようこそ!小山潤。待っていたよ。」
聞き覚えのある声、そして俺の事を知っているような口調。
「貴様は誰だ?なぜ俺のこと知っている。」
奥の暗闇から現れたのは黒い服に身を包みピエロの仮面をかぶっている人。
なぜ俺のこと知っているのか・・・俺の身内・・・それはないか。
だとすると誰だ?
他に俺のことを知ってる奴なんて・・・
「何だもう忘れたのか?私だよ、授業中に愚痴愚痴言ってた貴様を注意した人物だよ」
そういうと奴は仮面を取り外し、黒い服を脱ぐ。
「あぁ?潤こいつ知ってんのか?」
心の中でヴァルキュリアが俺を呼ぶ。
「知ってるも何もこいつは俺のクラス担任じゃねーか。」
「ああ・・・あのうざったい体育教師か。」
そう仮面を取ったそこに立っているのは、星宮学園の俺のクラスの担任
松浦和仁
「どうしてあなたがここに?」
「どうしても何も、ここは私のいるべき場所だからさ。」
「いるべき場所?ってことはあんた・・・人間じゃないってことか。」
「そうだ、私を地上界にウジ虫のようにいる人間達と一緒にするな。私こそが堕天使の創設者、堕天使の道を作り突き進むもの。いわば創造神、堕天使の唯一無二の絶対神。」
「じゃあヤスっていう奴は何者なんだよ。」
「あのお方は私の考えに賛同し、同じく道を歩いてきた同士。」
「同士がいるのにあんたは唯一無二の絶対神何だな。」
「あのお方は私の研究を手伝ったに過ぎない、そしてあのお方自体も自らを実験体として私に体を献上してきた。」
何言ってんだかよく分かんねーが、松浦が悪い奴だってことはよく分かった。
要はこいつがこの戦争の主役というところか。
それに手をかけたのが、元聖騎士団第二位のヤスっていう奴か。
まったく展開が急すぎて危うく話が読めなくなるところだった。
「一つ疑問に思ったことがある。」
「なんだ発言権を与えよう。」
「あんたが堕天使を作ったってことはあんたはもともと何もんだ?あんたは堕天使じゃないことは分かったが。」
「それは私の種族の事を聞いていると解していいのか。」
「そのとおりだ。」
「私は何者でもない。」
「な!?何言ってんだ」
「何者でもない何か。ただそれだけだ・・。」
「あんたがトップになってた時にはもうすでに聖騎士団のやり方には相反していたわけだな。」
「そう解してもらってもかまわない。」
まぁややこしい奴だなこいつは。
すると奥の暗闇からもう一人でてきた。
その男も松浦が登場した時と同じような格好をしている。
何だってこうもみんな恥ずかしがり屋なんだかな。
「恥ずかしがりやなわけではない。」
奥にいた奴は急に話しかけてきた。
というよりこれは話しかけてきたんじゃなくて、勝手に俺の頭の中にテレパシーように入ってきた感じだ。
何言ってんだこいつ・・・ていうかこれは奴の声なのか?
「その通り。」
またかよ・・いや待てよこいつもしかして、俺の思っていることが分かるのか?
「全くもってその通りだ。」
「へ・・すごい能力だな貴様・・というよりヤスと言った方がいいだろうな。」
ちょっと動揺しながらもヤスという人物に話かけてみる。
「ご名答。私はもと聖騎士団第二位のヤスだ。そしてこの戦争のもう一人の主役だ。・・・あともういいんじゃないかそんなとこに隠れてないで。さっさと出てきたら?そんなに怖いですか?」
返事はない。
すると呆れたかのように、大きな石造に向かってデルを発射する。
デルは石造の足元に直撃、足場を失った石造は一気に崩れていった。
崩れるっともに辺り一面を煙がおおう。
「ゴホゴッホ・・無茶しやがる。」
その煙を消すように、巨大な魔力が発生する。
「まったくヤスさんも無茶なことを。あの石造作るの大変なんですよ。」
どうやら松浦の魔力らしい。
一気に場の空気が固まる。
「ばれてたか、なら隠れる意味もないな。」
そこにいたのは河陰だった。
「こんな狭いところに隠れてたら誰でも分かりますよ。」
さてと・・・
役者は全員揃ったかな・・・
とうとう俺も戦うんだな。
懐かしのあの人出てきましたね・・・
まさか自分でも使うとは思いませんでした。
そろそろ最終部突入かな?
でもまだ戦ってない人とかいるし・・・
あーどうしようww
次回も頑張って書きます。