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第二十九話:天宮倒れる

はいどうも作者です。

なんかもう題名でネタばれ?とかという感じですが

まぁ呼んでやってくださいww

今回は短めです。

ではどうぞ!

しかし物音一つ聞こえないとは、どうやら本当に聴こえないらしいな。

「おにいちゃん音が聞こえなくなった見たいだね〜」

あいつは何を言っているんだ?音が聞こえないとは結構不便だな。

何というか俺もなにしゃべっているのか分かんないし。

「よし!呪音の攻撃見てて〜」

そうやって鉈を取り出した。

「鉈?」

力がなくてもかなりの切れ味だ。

「いっくよぉ〜」

消えた・・・そこか!

後ろを振り向くとそこには振りかかってきた呪音の姿があった。

「そりゃぁ!」

重く鋭い一撃が天宮を襲う。

ズザザザザザと空中を滑りながら態勢を整える。

「っち音が無いと不便だな。」

なおも呪音は攻撃を仕掛けてくる。

しかもその攻撃スピードも結構早い。敵は俺より順位的には上である。

やっと追いつけるぐらいだ、これが本気になったらどうなんだろうか。

「甘い!」

攻撃の動きを見極め、ギリギリまで引き付けてからかわす。

そして無防備になったところに一撃をたたき込む。

「はぐぅ!!」

不意打ちが結構効いたようだな、呪音はそのまま地面に垂直落下した。

まあ俺音聞こえないから煙を見て判断しただけだけど。

「これで殺れたら楽なんだけどな。」

もちろんこれで倒せるわけもなく。

しばらくしてからとても大きい魔力の放出を感じだ。

「痛いよぉ〜・・・怒った・・・おにいちゃんキライ。」

「?」

何言ってるか分からんがなんか表情からして怒ってるな。さすが子供二・三百年ぐらいしか生きていないから経験も不足しているといったところかな。

「うぁぁああああ」

怒涛の叫びにより呪音の周りから紫色の波動が出ているのが感じられる。

「またか・・・さっきから目がぼやけると思ったら視覚をやられ始めたか。」

時間帯的にそろそろ何か一つ消えるかな?と思っていたところだ。

何とか保っているけれどやはり時間の問題といったところか。

目が見えなくなってきやがった。

耳も聞こえず目も見えず、しかも敵は参位だ。

「おにいちゃん、なんで呪音の嫌なことばっかりするの?」

「戦争とは時に残酷でそしていて理不尽だ。」

俺からは相手が何言ってるのか分かんないけど、「おにいちゃん」と「いや」は何となくだが分かった。

戦争とは何もいいものを生み出さない。

兵器を生み出し多くの生き物を虐殺する、そして悲しみを生み出し、幸せを奪い、人格そのものを破壊する。

百害あって一利なしだ。

しかしこのままじゃ五感を全て奪われて無感覚で戦わないといけないな・・・。

しかたないあれを使うか。

「おにいちゃん・・?」

「悪いが俺はもう手加減をしない。」

自分の指を噛み、少量の血液を自分の剣につける。

剣はその血を吸い取り、大きな力を俺に与える。

「この力なら、行けるだろ。解放【霊粒刀剣(れいりゅうとうけん)】」

体中が小さな粒子の力に全身を包まれる、粒子は俺の受けたダメージを回復する。

そのまま俺は全身全霊で呪音にぶつかる。ダメージは周りの粒子達で軽減されるだろう。

「呪音だって実力で参位にまで上がったんだからね。」

一瞬で俺の攻撃はかわさせる。

その後も俺達はぶつかり合い、時に俺は地面にぶつかりそうになり何とか持ちこたえていた。

そういえば河陰さん達は大丈夫だろうか。まあ人の事心配する暇があったらまずは自分の事でも心配しろってことか。

ちょっと今回は危ないな。

「おにいちゃんもっと戦おうよ!呪音楽しい。」

顔面に傷を負いながらも鉈を振り回しながら突っ込んでくる。

もうほとんど目は見えない。てかもう見えない。

今は体に何かが当たった瞬間に避けているので致命的なダメージは受けないだろうが、なにせ自分が攻撃できないのはつらい。

「そこか!?」

鈍い感覚が腕を襲う。相手は鉈、俺は剣。

お互いがぶつかりあったらどっちが脆いかなんてたかが知れている。

「おにいちゃんの剣弱い〜呪音せっかく楽しんでたのに〜。」

な!?

まさかだとは思うが・・・。

恐る恐る剣を触ってみる。

「ない・・」

普段あるところに刀身がない。

「折れたか・・」

「ぽっきり折れた〜ぽっきり〜」

万事休すか。

剣も折れ、目も耳も使い物にならない。もうすぐ腕の感覚もなくなるんだろうな。

今もちょっとだけ感覚がおかしい。

「そのまま動かなくなっちゃえ!」

しまっ!?

剣が折れたことに気を取られすぎた俺は鉈の攻撃に反応が遅れてしまっていた。

多分この痛みだと腕が吹っ飛んだか。

粒子の再生が追いつくはずもなく。

「アー痛てー。」

「おにいちゃん腕の感覚も無くなってきたみたいだね。」

アーアー。ホントに死ぬかもこれ。

「お人形さんだー。」

呪音の言葉がとどくはずもなく、俺の体は上半身と下半身で綺麗に真っ二つになった。






深い森の中。

「天宮の波動が・・・?」

生きているものは全て波動というものを出している。

それはどんな生き物でもだ。

微生物でも天使でも人間でも知らず知らずに微弱ながら波動を出している。

その波動が無くなったということは・・。

分かるだろうすなわち【死】を意味する。

なんだっていうんだ、天宮。

参位はそんなに強いのか。

お前の強さは俺が一番よく知っている、お前ほどの強さの奴が・・・・

「へへへ他人を気遣う暇あんの?」

「あぁ?何だお前、俺は今とっても不機嫌だ近づくな。」

「そう言われると近づきたくなるのが本能。」

「ざけんな。」

辺りの草木を揺らすほどの気迫。

「よっわ。そんな気迫じゃぁ俺には勝てないな。この殺し屋とまで呼ばれた俺をよ!」

ズゴゴゴゴゴ。

やつは気迫だけで木々をなぎ倒した。

「ダマレ。殺し屋がなんだ、ただやってることは戦いと同じじゃねーか。」

「お前に俺は越せないんだよ、炉華!」

「その言葉覚えとけよ。四番」


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