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第二十七話:零と壱

今回は短めに作りました〜

夏休みも終わり、テストシーズン到来って感じですかね。作者も中間テストに向けて頑張っております。

小説の10日縛りにも気を配りながら続けております。

そろそろ三十話いきそうですね〜

ここまで来れましたのも皆様のおかげだと思います。

これからもよろしくお願いします。

「よしじゃあ出発!」

くっぺーの掛け声とともにみんな扉に入っていく。

「くっぺー一ついいか?」

くっぺーが扉を開けようとしているところで、俺はくっペーを呼びとめた。

「なんだ、潤?」

隣を振り向き返答する。

「実は予想だけど俺とお前のどっちかが次に穹と組むことになると思うんだ。」

「へ〜その根拠は?」

その根拠を知りたいと思った、なぜそれを今言うのか、そしてなぜそう思ったのか。

「根拠か・・なんだろうね、何て言うかそういう感じがしたんだ。この戦略っていうかねなんか守りの戦いに慣れていると思うんだヤスっていう奴は。もしかしたらあの人かもしれないんだけど・・・仮説だからね。」

「まぁ俺達は男だし、穹を守らないと。てかっこいいこと言いたいけどな。」

フヒヒと笑いながら顔を見合わせる。

「よし!気合も入れたことだし俺は行くぜ。潤、絶対死ぬなよ」

「あぁお前もな、これは俺とお前の。」

「【約束】だろ分かってるよ。」

二人は手を握りコツンと軽く拳をぶつけお互いの目の前の扉を開ける。



「何でよりによって階段なんだよ。」

潤と別れて俺は扉を開き、勢いよく走ろうと思ったらすぐ下が階段だった。

この階段を下るとそこにはもう一枚大きな扉があった。

どっこいせ。という掛け声で俺はググッと扉を押した。

そこはただ広いだけの空間があった。

その部屋の周りにはいろいろなものが置いてある、ガチャっと隣から扉が開く音がした。

敵か?そう思って俺はその扉から出てくるものに剣を構えた。

「失礼しまーす。」

ガクッ

そこに現れたのは穹だった。

なんて丁寧な入り方なんだ、穹は俺の存在に気づいた。

「あれ?くっペー何でいるの?・・・まさかあんたがここの!?」

急に武器を構える。

「んなわけねーだろ。」

スコーンと頭をたたく。

「痛いよー」

「しっかし敵さんはどこに行ったのかねぇ〜」

「そうだねー」

二人でもう雑談タイムに入っていると、奥の扉から二人の姿が現れた。

「敵か?」

正体不明の二人はこちらから見たところ、男と女のようだ。

トコトコとこっちに歩いてくる。

半分ぐらいを歩くと、一瞬で右にいた男の奴が消えた。

右の人は俺の前に一瞬で出現し、俺を殴った。

そのまま俺は壁に突っ込み砂煙をあげる。

「へっへっへ、先制攻撃〜さすがに女にいきなり殴りは駄目だよね〜。」

くるりと向きを変え、穹の方向を向いた。

「この子が敵なのか〜可愛いのに倒さないといけないなんて・・。現実は時に厳しい!」

額に手を当てて残念だ〜と嘆いている。

「しかし倒さないといけないんだよね〜じゃあ死ね。」

穹に向かって手を伸ばす。

「!?」

急に男は真横に吹っ飛んだ。

「やられたら、やり返さないとな。」

穹の前にはくっペーが立っていた。

「まぁ仲間じゃないことくらいは分かったよ。」

ガラガラと男が突っ込んだ壁が崩れる

「完璧に油断してたよ。」

なんだよ死んでないのか、まぁあいつの事はいいや問題はあの女のほうだな。

さっきまでの騒動の中表情一つ変えずまるで俺達を観察してるみたいにずっとこっちを見てたな。

俺が女のほうを見ていると、女は男に向けて話しかけた

「私達は遊んでいる暇なんてないんだよ、ヤス様に本気で殺れと言われただろが。」

「はぁ・・あいつのことなんか別にどうでもいいだろが。」

「上の事に従うそれが組織だ、それを乱すものは即刻組織から脱退しろ。」

「んだよ、分かったよ要はこいつらを殺せばいいんだな姉貴。」

なんだ?さっきの会話から聞いてみると、どうやらヤスの評判は良くないようだな・・・。

てかこいつら姉弟!?

「穹大丈夫か?」

「うん大丈夫!」

一応穹は全然平気らしいな、潤がいたらここをどう切り抜けるだろうか・・・。

まぁ俺は俺のやり方で、戦うとするか。

女は男に向かって言った。

「本気で行くぞ。分かっているな?」

「へいへいてか俺達のコンビネーションを敗れる奴らなんていねーよ。んじゃあ俺は〜あの女のほうをもらうことにしよう、最近男としか戦って無いからな。」

「じゃあ私はあの男のほうをもらおう。」

そういうと二人は刀を抜きこっちに迫ってくる。

「穹俺達も行くか?」

「そうだね!負けんなよくっぺー。」

当たり前だろ。と一言添えて俺達は二手に分かれた瞬間だった。

急に天井から俺達を綺麗に二つに分断するように大きく分厚い壁が落ちてきた。

「これは・・?」

とりあえず簡単には壊せないだろうな。俺の力ならいけるかな?

「穹!大丈夫か?」

返事はない。声が遮断されているのかそれともまさかやられたのか、今の俺には分からない。

「その壁にはいろいろと遮断する効果があるらしいんだよ、まぁヤス様いわくだがな。」

「あんたは誰だ?」

「私はそうだな、鳳花(ほうか)と呼んでくれ、貴様の名はくっぺーといったな。」

「それはあだ名だよ、本名は栗林平太だ栗林と呼んでくれ。」

「栗林、早速だがお前には死んでもらう。」

いきなりかよ。そのまま俺に襲いかかる。

「あぶね。なんだよもう」

俺も剣を抜き堕天使化になり戦闘に入る。

触れ合う剣と鎌、数では俺が二本そして敵は一本数では勝っているが片手何でね、力のほうでは負けてるんだな。その分連撃でカバーすれば何とかなるけど。

しかし穹のほうは大丈夫だろうか。まさかあいつに・・・それはないか。

「どうした?剣に、いや鎌に迷いがあるぞ。あの女、穹と言ったか?そいつの事が心配なのか。」

「うるせーよ、ところで貴様のその羽織取らせてもらうぜ。」

一瞬で体を回転させ今までと違う位置からの攻撃、というよりただその羽織の下にこいつがどれだけ強いか見たいだけなんだが。

「なっ。」

俺は自分の目を疑った、確かに綺麗に羽織は切り裂いたその下の服には背中に「零」と大きく書かれていた。

「まさかと思うがこの順位と言うのは、魔族と堕天使を合わせた順位か?」

「当たり前だろ?」

おいおい、こりゃまずいな。

結構強い人と当たっちまったじゃん俺。





「おっと自己紹介してなかったね、僕の名前は雷花(らいか)。さっきの女の弟という存在です。」

「わ、私の名前は川上穹っていいます、川上でも穹でもどっちで呼んでもらってもかまいません。」

な、なにこの始まり方。こういうのが普通なのかな?外物の私が知ったことじゃないけどね。

「さっき姉貴にも言われたけど、本気で行かせてもらうよ〜。怒らしたら怖いからね・・身内でも殺しかねないからあの人は。」

一本の剣を振り回しながら突っ込んできた!

それを受け止める。

「へ〜防御用の魔法陣を張ることができるのか、いい堕天使だ。簡単に倒されないで下さいよ。」

一撃一撃が重くて自分が立っている地面がへこむ。

一瞬の隙をつき穹は堕天使化に身を変える。

「重い・・どうやって反撃しようかな・・。」

その間もどんどん攻撃が来る、それを全て受け止めて対策を考える。

一方的な攻撃、私は剣ではなくロッドだから切ることは不可能。

そもそも一対一は向かないんだよね、どちらかといえば援護系だから。

だとすると作戦はあれぐらいしかないかな?

「影術 影縛り」

腰に隠し持っていたナイフを雷花の影に突き刺す、すると雷花はビデオの停止ボタンでも押したかのようにぴたりと止まった。

「へーこんなこともできるんだ。最近の術は何があるかまで把握してないからね。」

何とかこの場は脱出したかな?

「炎術 地獄の業炎」

雷花の周りを炎が取り巻き、次第にその炎は大きくなり天井に着くまでとなった。

そこに炎の槍が何本も突き刺さる。

さらに炎は激しさを増し、メラメラと燃えあがっている。


「こんなので終わりじゃないよな?」

一瞬にして地獄の業炎は消え去り、そこには頭をかきながら立っている雷花の姿があった。

「はぁ・・・さっきの本気とか言わないでよ?」

「あたりまえじゃない、こんなのなんて準備体操にもならないでしょ。でも完全には避けれてないようね壱番さん?」

腰の一部を焼き焦がされそこから壱という数字が見えている。

ちょっと驚いた表情をしている雷花。

「んじゃあこっちは本気で行かせてもらおうか?もう手加減はしないよ。」

そのまま剣を地面に突き刺し魔法陣を作る。

体が薄い赤い何かに包まれる。

「夢幻郷」

急に辺りは冷え霧が立ち込める。何処からともなく湧いてくる霧は辺りを白く濁らせた。

何だろうこの霧・・・。

突如右からの気配と悟り回避する穹。

「何者?」

気配的に雷花ではなさそうだ、なんだろうかこの気配よく知ってる感じがする。

にしても霧が邪魔だ、修行の時もそうだった、こういう感じの霧のせいで敵の位置が分からずよくボコボコにされたものだ。

だけどその対処はできている。

「風術 烈風大月輪」

周りに台風並みのあらしが吹き荒れた、一瞬で霧は吹き飛び敵の姿が目に入る。

「え?」

何とそこに立っていたのは

「くっぺー?」

そうくっペーなのだ。

くっペーは何も言わずその腰に刺している刀を抜き襲いかかる。






「どうした、急に弱くなったじゃないか?」

ふざけんなよ、おい・・・なんで俺の目の前に穹がいるんだよ。

「敵を欺き夢幻の世界へ、現実と夢幻を本物と偽物を全てを混ぜ込んだ技それが夢幻郷。」

声も体も武器も何もかもが穹そっくりだ。

まじかよ。

でもなんか口調だけはあの鳳花にそっくりだ。なんか気持ち悪いなこの技。

ちょっと待てよ、全く同じならこいつが使える能力も穹と同じなのか。

その考えは当たっていた。

「この子の技結構強い技なんだねーこの三又の槍も相手を刺すには持って来いだし。」

一瞬で俺の後ろに移動していた。

「全く見えん。」

それもそのはずだって時がとまっているから、見えるはずなんてないのだ。

「これじゃあ殺られるのが時間の問題だな。」 


次回もがんばります。

次回もよろしくお願いします。

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