第十六話:黒天使ヴァルキュリア
今回の話はちょっとややこしくなってまして・・・
読みにくいかと思いますが
ご了承ください。
これもすべて作者の説明力不足&文章力不足のせいでございます。
そいつは俺の目の前に立って言った。
会いたくもない奴だった・・。
「お・・お前は・・」
そいつはこっちを向き不敵な笑みを浮かべ、【デル】の進行方向に立った。
「こんな低密度な粒子で構築されたデルなど・・・チリと同じレベルだな」
そいつは自分の何百倍もでかいデルを・・・・片手で受け止める。
「・・か・・片手・・だっと」
己の眼を疑う。
「余裕〜」
そして片手を敵のほうに向ける。
「これがデルだ」
そういって、発光体の塊が発生するが、その大きさは比較的小さい・・。
「・・ちっさ!」
その言葉に耳傾けずに速射する。
目にもとまらぬ速さで怪物の、のど元を貫通する。
そして血の雨が降り注ぐ・・・。
「大きさなんぞ関係ない・・・ことはないか・・ようはどれだけの粒子が詰ってるかということだ。」
返り血を浴びた俺ともう一人・・・
「なんであんたがここにいるんだ・・・河陰涼・・・」
そう俺の目の前に立ち、馬鹿でかいデルを片手でとめて敵を秒殺した・・・。
腰には二本の剣・・背中には第三位と書かれた羽織をかぶってる。
「ふふふ・・驚いたか!・・・・だがこの出会いを喜んでいる暇はないようだぞ!」
「なんで急がキャラ変わるんだよ・・」
さっきちょっと、かっこいいと思った俺がバカみたいだ。
そんなことを思ってると・・・
「来た来た・・久しぶりだな・・戦いは・・。」
するとはるか彼方から1000・1500ぐらいの人数がこっちに迫ってくる。
「おい潤・・話は後だ。とりあえずこいつらを片づけるのが先だ」
「ちょっと待て・・・こんな人数差で勝ち目あんのか?・・・」
すると河陰は腕時計をいじりながら、不思議な立体的な画面を開く。
「えーあーっと・・・とりあえず全員集合してくれ・・戦闘だ。」
するとなんか、ごっつい声がした・・・。
「河陰様ただいま参りました!」
そこにあらわれたのは、800人前後のごっつい人たち
「ああ御苦労・・・早速だがあいつらを・・・殺す」
この人・・・きれいな顔のわりに怖いこと言うな〜・・・。
「・・・それとだ・・そこの奴の救助及び救護だ。」
!!!!!
「ちょっ・・ちょっとまて・・俺はまだ戦える・・・たかが一発のデルを受けただけで救護されてたまるかよ!」
「雑魚のくせに威張りやがって、・・・・ふ・・いいだろ・・。じゃ死んでこい。」
その言葉を聞き俺はガレキの中から飛び出た。
「おいペンダント持ってるか・・・そのペンダントがお前の武器だ。」
「・・・・・?」
そういうと敵軍の中に、一番初めに突っ込んでいった。
「おい・・・あいつを気にしながら戦え・・・」
潤が敵軍に突っ込んでいく様子をみてから、河陰は自分の隊員に告げた。
隊員は了解しました!と言いながら潤の後に続く。
ポケットに入ってるペンダントを取り出す・・・
その瞬間ペンダントは発光し刀になった。
刀身は白い・・・。
地面を強く蹴りだす、中学の時 剣道部だったことがここで使えるなんて・・・。
「こっちのほうが軍力が勝ってるぞ!一気にたたみ込め!!」
敵の声が聞こえる
だがもう走り出した足は止まらない。
俺は、はじめて殺し合いというものをした。
命と命をかけた戦い・・・
掠ると痛い・・・血も出る・・
「・・・・よう俺・・」
もう一人の俺・・・!
「そんなぬるい戦いじゃ退屈すぎるんだよ・・・・俺に任せな・・くくく・・」
これ以上体を操られるのは勘弁だ・・・
「ふざけんな・・もう寝てろ」
「でも正直のところ、俺の力には敵わないと思ってるんだろ・・・。」
確かにヤスとかという奴と戦った時も、その前のへんな敵(たぶんあれが堕天使なのかな・・)
と戦った時も、こいつがいなかったら死んでいた。
だがその力は今は必要ない・・・俺はまだやれる。
「なぁに言ってんだ・・・お前・・・俺がいなかったらお前は死んでんだぜ?」
その瞬間目の前の景色が変わった。
そこは立方体の形をしたものが、たくさんある・・
「ここは・・・どこだ?」
「へ・・そんなのも分かんねーのかよ」
後ろから聞こえてくる声。そして体を押さえつけるような威圧感。
振り返るとそこにいるのは・・・・もう一人の俺・・・。
白髪・赤眼・・・
「ここはお前の心の中だ・・・いやお前の世界だ。」
「俺の・・世界・・・?」
「そうだこのへんな塊が、浮いている世界が「今」のお前の世界だ・・この世界は善と悪・光と闇・不安と自信・恐怖と希望その比例率によって変化する・・・。」
よくわかんねーな・・てかこいつは誰なんだ?
「俺は誰か・・その問いに答えよう・・・俺はお前でありお前は俺だが、俺は俺だ」
こいつ・・あえて分かりにくいように言いやがる・・。
「分かりやすく言えよ・・・」
「へ・・こんなのも分からん奴が、ここ世界の神だとはねぇ〜」
そういうともう一人の俺はポケットから俺と同じペンダントを取り出す。
そして光り輝き俺と同じ刀がでてくる・・・
やはり刀身が白い、
「なんで俺達の刀が白いか知ってるか・・知らないよな・・なんで白いかそれは、切った敵の血の色を確認するためなんだぜ。敵を切って切って切りまくって真っ赤に染めるんだ・・・。」
「知ったことかよ・・・。」
「そうやって・・・知らないふりをし続け自分以外のものを拒絶するんだな。・・・だからお前は弱い、他人を受け入れることさえもできない・だからあの時止められなかった・・・ただの屑だ。」
「・・・・うるせえな」
「そ〜ら来た・・図星だろ・・・だって俺はお前だし、俺はお前だ・・・お前の嫌なことや、好きなことぐらい分かってるぜ!・・・そうだひとついいことを教えてやろう、お前の能力は俺の見たところ2つだ」
能力?なにいってやがる・・・
「能力・・ゲームとかでもあるだろ?そいつ独自の技や能力が、それと同じのがお前にもあるんだよ」
さらに話を続ける・・・。
「・・二つのうち一つ絶対制御・分解だ」
「制御?分解?」
「そうだその力は100の力を0に出来る。だからこそお前の手から発生した魔法陣は、敵の攻撃を受け止めることができた。これは分解の力。そして敵を殴った時、自分の力が何十倍にも増えた。その力を駆使すればすべての攻撃も0に変えることも可能だこれが制御の力だ、しかしそんな大いなる力にはリスクがある、それは頭の中に流れるコードだ・・・
そのコードはいわば力を増やしたり、減らしたりするための呪文みたいなもんだ。そのコードが長ければ長いほど力は強くなったり弱くしたりできる・・・だがそれもこれも自分の体が耐えれるかってことだな。」
「ハイリスク・ハイリターンってことだな。もう一つの能力はなんだ・・・」
「あぁ?お前は今誰と話してんだ?」
「・・・まさかもう一つの能力って・・お前か。」
もう一人の僕はニヤっと笑い
「ああそうだ・・この俺様がもう一つの能力」
その瞬間俺は、吹っ飛んでいた。
立方体の建物に突っ込む・・・
「これが俺の力だ・・・おやおや?・・・まったくこんな雑魚い奴の下につくなんて・・ごめんだぜ」
そして俺の目の前に一瞬で移動して、蹴りをかます・・・俺はサッカーボールのように吹っ飛びまた、壁に激突・・・
心の中に憎しみという概念が蓄積される。
「憎いか?うぜぇか?仕方がねーよな、だってお前雑魚いんだから。」
その瞬間・・・俺の中の理性という柱が破壊された。
もう一人の俺を殺すことしか考えてなかった。
「いい顔だ・・・その睨む顔をもっと見せてくれよ。」
俺は、もう一人の俺に突っ込み一心不乱剣を振り回していた。
「そうだ・もっとだ、俺を憎めその隙間に俺の存在が入りこめる」
刀と刀が触れ合う、切っても守られ・切っても守られ。
しだいに怒り狂ってくる、なぜ殺せない・なぜ切れない・・・。
たった一人、目の前の奴・・くそっ
「ああぁぁぁぁぁぁぁ」
今まで立方体で構築された世界は次々と崩れていった・・・・そして廃墟などのいろいろ破壊されている建物が構築されていく。
「終わったな・・くっくっくくく」
その瞬間俺の体は硬く硬直した、目の前の景色は元に戻り、敵軍の真ん中にいた。
「さっきの景色と同じ・・・?」
だが俺の思うように体が動かない、それどころか操られている感じだ。
「よう・・もう一人の俺!じっと見てな、これが殺し合いだ。」
な・なんだ・・俺の体が・・もう一人の俺に操られ・・・
「くっくくく・・・戦いなんて久しぶりだぁ・・・・」
白刀がどんどん血に染まっていく・・・
「オラオラオラ・・雑魚しかいないのか?ここはよぉ」
バッタバッタとなぎ倒し、己の白髪の頭までもが血で染まっていく。
「敵全滅っと・・・・つまんね〜な・・もっと強い奴・・・あいつか・・」
俺の目の前に映ったのは
「河陰涼」
河陰もこちらに気づいたようだ。
「やっぱりか・・・やはり気にしてたのが良かったようだ。」
やめろ・・・おい・俺・・やめろって
「まぁ見てろって・・・」
その瞬間俺は大きく踏み出した。
「・・・・来い」
刀と刀がぶつかり火花が散る・・・
剣撃からの蹴り・デル連射・・・・
「さてお前の力はこんなもんじゃないだろ・・・黒天使ヴァルキュリア」
二人の戦いは急にとまった。
そして沈黙を破ったのは
「へ〜俺の存在を知ってる奴がいるとは・・びっくりだぜ」
もう一人の俺だった。
黒天使ヴァルキュリア・・?なにそれ。
「残念ながらもう一人の俺小山・・・潤?ジャン?」
・・・おい潤だよ・・・
「潤だって・・まぁ潤は眠ってるよ・・ここで・・自ら暴走して自滅した。」
・・・・・・・
「そっか・ちと残念だな・・・そいつをもとには戻してはモラエンカネぇ〜」
「それは無理だ・・・俺だってもう少し暴れたいぜ・・・」
・・・・
・・・
・・
・
二人は笑い合い再び刀を握り・・・・消えた
隊員たちは何が起こっているか分かっていない。
俺にだって、何が起こっているか分からない。
こんな高速なスピードで体が動くとは、思っていなかったし。
それに何だこの力・・・そして一撃一撃が押してるのが分かる。
「一撃一撃が重くなってきてるな・・ふ・ふ・ふもっと強くなるんじゃないか?」
「ひゃひゃひゃ・・・こんなもんで褒めてもらってもうれしくないね〜。・・・・うぉら!」
重い一撃が振り落とされた。
「な・・なに?」
河陰の二刀は宙に舞った・・
「雑魚いな・・・こんな奴が第三位だとは。おっら!」
その瞬間俺は河陰に向かって刀を振っていた。
飛び散る血・・・壁に向かって吹っ飛ぶ河陰
「かはっ・・!」
壁に激突して崩れ落ちるようにして地面に倒れた。壁には血が飛び散っている。
「呆れたもんだな、俺なら・・え〜っと誰だっけ?紅亜第一位とかっていう奴。倒せるっしょ?」
「ほぉう・・・いい一撃だな・・だ〜が残念だ。もうお前は眠ってろ。」
「なんだと・・」
さっき切ったはず・・・
俺の刀で・・・幻覚・・・?
いや違う、じゃあこの血はなんだ・・。?
試しに血を触ってみる・・・生温かい・・・?
「本物か・・・なに!!!!」
気づいた時にはもう遅かった、地面には不思議な呪縛が描かれていた
そして俺の体に取り巻いてきた。
「こ・・これは・・いつの間に・・」
なんだこりゃ・・・。
「・・・なんだと・・まだ暴れたりねーんだよ・・・」
その呪縛はもう俺の体の周りに取り付いていた・・
「残念だな・・・私は死ねないんだよ・・私の能力その一【不老不死】」
・・・くそ・・なんてこった・・まさか俺様がこんな術に負けるとは・・・
「おい・・覚えておけ・・小山潤・・心の中の俺の領土はまだ小さい・・・だがもう少し・・・もう少しだ・・クックク・・お前が・お前が作るその隙間は俺の力に比例する!」
そういうとヴァルキュリアは心の中へと姿を消した。
これから面白い展開になりそうかな?
うん・・・
作者も勉強の間をぬって書いてるから
ちょっと遅くなるんだよね><
勉強も大切だけど・・・こっちも大切だぁ・・・。