将来子作りを考えているあなたに言いたい

　まず苦しみの中で亡くなった人々の写真や記事や動画を検索してほしい

　被災者にせよ　被爆者にせよ　癌患者にせよ　自殺者にせよ　事件や事故の被害者にせよ

　彼らは皆　苦痛の海で溺れ死んでいった子どもである

　そして　彼らは親が無謀にも子作りをした結果である

　なぜなら　彼らは生まれさえしなければ一切の苦しみも死ぬ運命も味わうことはなかったから

　子作りの前にあらゆる可能性を考えてほしい

　我が子が難病になり徐々に病に蝕まれ苦しむ可能性を

　我が子が事故に遭い障害を負い病床で苦しむ可能性を

　我が子が朝から夜まで働き精神を病み苦しむ可能性を

　我が子が悪人に襲われて傷を負い生涯苦しむ可能性を

　自分の子は絶対にそうならないなんてどうして言い切れる？

　毎日悲惨なニュースが流れても　自分の子だけは例外だとどうして信じられる？

　実際に子が苦しんだ時　亡くなった時に　親が無関係だとどうして思える？

　彼らを危険の溢れる地獄に突き落としたのは他でもない彼らの両親じゃないか

　苦しむ可能性と死ぬ運命を与えたのは神でも仏でもなく彼らの両親じゃないか

　決定された死と老化

　あらゆる生理的現象

　あらゆる社会的義務

　この世の全ての病にかかる危険

　あらゆる事件と事故に巻き込まれる危険

　これら全てを押し付けて本当にその子のためだと言えるだろうか？

　本人の同意なしに　その人の体と命で絶対に後戻りのできない賭け事をすることが正しいだろうか？

　生まれなければ生きることも死ぬこともない

　生まれなければ加害者になることも被害者になることもない

　生まれなければ幸福になる必要も不幸になる必要もない

　彼らには選択肢がない

　彼らは選択肢さえ与えられずに強制的に生まされる存在

　彼らは親や国や性を選べず　自分さえも選べず

　親の一存でこの世に生み出され　老いて　死ぬ存在

　そして　あなた自身も　親の一存により作り出された罪なき被害者であり

　始まりの時点で選択肢を持たない彼らと同一であった

　彼らと同じ経験をした一人の人間として　一人の人間に対して

　あなたの親と同じ過ちを繰り返すのか　繰り返さないのか

　そのかけがえのない選択肢があなたにはあるじゃないか

　子を作らないというあなたの選択で最低一人の命が救われる

　生命を尊ぶならば安易に生み出してはならない

　子作りを選ぶか選ばないかというのは

　限られた人生の中で一人の人間を本当の意味で救うか救わないかの大切な機会

　あなたが子作りをしないことであなたの潜在的な子は永遠に救われる

　それだけであなたはその子にとっての救済者となれる

　それだけであなたは本当の意味での親心を持つことができる

　子を愛し

　子を思いやり

　子を絶対に苦しませず

　子を絶対に死なせたくないのなら

　何を選択すべきなのか　何を選択すべきじゃないのか

　一度考えてみてほしい