第2話 精霊の森
『くすすっ、女の子が迷い込んできたよ〜?大変大変〜生き残れるの〜?』
さっきから精霊の声が聞こえてくる
今私は精霊の森に迷い込んでしまった。
ホリリート帝国に行く為に近道と使うことが出来るが何せ悪戯好きの精霊もいるもので迷いやすいのです。
「ちょっとあなた!どこへ行くつもりなの?」
いきなり長い紫の髪をしたとても可愛らしい女の子が私の前に現れました。
精霊は髪の色で属性がわかるというので闇の精霊でしょうか?
「ホリリート帝国に行こうと思ったのですが迷い込んでしまって…」
「どうして?」
「婚約破棄されたのでちょっと仕返ししてやろうと思いまして。」
「あはは!いいじゃん、面白そう!ねぇ、私も手伝っていい?」
「いいですけど…」
私が許可を出すと女の子は私の手の甲に触れた
すると、私の手の甲に紫の月の紋章が現れた。
「な、なにしてるの?!」
「契約しただけだよ?」
「け、契約?」
「うん!これからよろしくね?」
「え〜、まぁよろしく!」
勝手に契約されてしまったけどいいことにした。
もうどうしようもないし!
契約は精霊と仲良くなって精霊の力を貸してもらう事です。
「えっと、ホリリート帝国に行きたいんだっけ?」
「う、うん。男装して冒険者やって有名になってぎゃふんと言わせてやるの!」
「なんかやることいっぱいだね〜。とりあえずここで男装してからホリリート帝国に行こっか。」
「わかった」
自分で持ってきた男装用のカツラと洋服に着替えていく。
少し声を低くして、
「よし、これで完了!」
「おぉ〜、かっこいい!」
「ありがとう、そういえば名前聞いてなかった気がするんだけど…」
「ライナだよ〜」
「ライナ、ありがとう!」
「どういたしまして!でも本当にかっこいいよ!さ、ホリリート帝国に行こ!」
「行こ行こ!」
ライナに手を引かれて、ホリリート帝国を目指す。
「ホリリート帝国ってどんな所なの?」
「知らないで目指してたの?!」
ライナに驚かれちゃった
「お祖母様がホリリートに嫁いだから」
「なるほどね!そういえば男装してる時はなんて呼べばいいの?」
「ん〜、そうだなぁ…、エクトスって呼んで!」
「了解であります!」
その後もいままでの事やこれからの事を話しながら国境門まで目指した
「ライナは何したいの?」
「面白い事!エクトスに着いていけば面白そうだと思ったから着いてきたんだよ?」
「そうなの?面白くはないと思うけど…」
「いや、面白い!ライナの直感がそう言っているのです!今だって面白い!」
「そ、それは良かった…」