第6話
ロザリーによる。ステータス検査中。突然ピロンッと通知の音がなった。そしてステータスが......変動したのだ。
[トウヤ・リュウザキ]
【性別・歳】男・17歳
【Lv】10
【職業】勇者
【称号】〈アルリアの未来のお婿さん♡〉〈真なる勇者〉〈物語を始める者〉〈悪魔を断つ者〉 〈村の勇者〉
【スキルポイント】残り7
【スキル】〈聖炎魔法 Lv.2〉〈羞恥耐性Lv.Max〉〈身体強化Lv2〉〈五感強化Lv.2〉〈剣術Lv.1〉〈弓術Lv.2〉〈命中率上昇Lv.1〉〈鑑定Lv.1〉
【ユニークスキル】〈物語の主人公〉
「スキルポイントが......スキルポイントが変わった!?有り得ないわ!レベルが上がることなく、スキルポイントが上がるなんて.....」
通知を見る。
【物語の主人公】の効果により、spが1、加算されます。
ちょ!?物語の主人公さん!?俺、カッコイイセリフ言いました!?ワザとですよね!?完全なる悪意ですよね!?責任者出てこいやぁああああ!!
「アナタ、何隠してますね?」
「......」
ロザリーの威圧。俺は黙ったが......つい口が......
「......はい」
言ってしまったのだ。その圧力で。
「......言いなさい?」
くそ。説教女め。その程度の威圧で簡単に吐くわけ......
「実は、行動でスキルポイントが貰えるユニークスキルを......」
ぐふっ......吐いちゃった☆これホントどうしよ。怖いよ説教女。
気のせいか、後ろに悪魔が見えるようなんですけど!?聖炎魔法撃っちゃっていいっすか!?
「素晴らしい。制限は?どんな行動?」
やめてぇえーー!!それ言っちゃうとスキルまるまる言ってるようなものだから!俺の口!俺の口チャック閉めてぇぇぇぇ!
「......はい。一日に5回です。カッコイイセリフを場面に合わせて言うとスキルポイントが手に入ります。」
あかん。全部言ってしもーた。この後、精神耐性取る。絶対取る。
「素晴らしい。素晴らしいわ!かの先代の勇者は150レベル程で寿命が尽き、死んだと書き残されてる。先代の勇者でも150しか手に入らないスキルポイントをアナタは、1ヶ月程度で超えれる。アナタこそ、真の勇者だわ!」
あれ?この人、手のひら返すの早すぎィ......。早すぎてドリルになるんじゃね?
ドリルが三本になりましたね!説教女さん!
と俺は実際にそれを口に出すこと無く頭の中で煽る。仕方ないもん。俺はヘタレだから。
「これはすぐさま、陛下に伝えなければ!」
「ちょ......!」
そして俺はロザリーに引っ張られ、馬車に詰め込まれる。
そして、ロザリーはそのまま、行こうとするがラフィーによって止められる。
「ま、待ってください!!私も連れていってください!」
「アナタは必要ないわ」
「......今なら貴方の首。射程内ですよ?」
そう、意味ありげな事をラフィーは言う。というか俺の周り、ヤンデレ化多くね?
「ははは......気に入った。ワタクシに楯突くと言うのね。入りなさい。」
そして何故か、ラフィーも入れられる。
その馬車は御者が一人とその後ろは6人乗りでロザリーしか乗っていないが外にはベルが有り、これで使用人を呼ぶのであろう。
正面にロザリー、横にラフィーが座る。
「高価、高価、高価...........しかも貴族の人殺そうとしちゃった.......」
ラフィーはブツブツと呟き、クラクラと俺に寄っ掛かってくる。
とりあえず、俺は王へ会いに行く事が決定したのだろうか。ロザリーに聞く。
「どこ行くんだ?」
「王都よ。勇者が現れたことを証明しに行くの。そうすれば様々な支援を王族から受け取れる。アナタにも......トウヤにもメリットがあるはずよ!」
やっぱりか......まあ、勇者として召喚される物語だと大抵、王族が支援してくれるよな。テンプレか。
「じゃあ、ココ最近なんか起こったりしてる?」
そう。起こった事。悪魔が村長に成りすましていた事。これが割と重要なことだと思う。その為の情報収集だ。
「そうわね。悪い事といえば、偶然かもしれないけど、腐敗した人間が王都で見つかったり、泥棒が多発したりとかかしら。あといい事といえば、才能がいい人が増えた事とかね!占い師のフルカスさんとか錬金術師のべリドさん。それに建築士のマルファスさん。全て有能な人よ!」
なにか引っかかる。しかし王都か。
「王都まで何日かかる?」
「2週間程ね」
王都までせめて強くなりたいものだ。時間は無駄に出来ないか。そういえば偉人の名言を言うとカッコイイ気がする。
「時間は有意義に使わないとな。かの英雄ナポレオンは言った『お前がいつか出会う災いは、
お前がおろそかにしたある時間の報いだ。』とね」
「ナポレオン......ってのは知らないけど面白い詩ね」
ピロンッと通知が来る。
【物語の主人公】の効果により、spが1、加算されます。
なにこれ......思ったよりはずかすぅいいい!!だが俺の厨二病時代よりはマシ。と耐える。すると体が数秒痙攣するレベルで収まった。
「大丈夫なの!?」
「......ああ。うん」
ロザリーはすごく心配したが素っ気なくそれに返事をする。
その後、俺は思い出した。精神耐性を取ろう、と。
ステータスを開く。
[トウヤ・リュウザキ]
【性別・歳】男・17歳
【Lv】10
【職業】勇者
【称号】〈アルリアの未来のお婿さん♡〉〈真なる勇者〉〈物語を始める者〉〈悪魔を断つ者〉 〈村の勇者〉
【スキルポイント】残り6
【スキル】〈聖炎魔法 Lv.2〉〈羞恥耐性Lv.Max〉〈身体強化Lv2〉〈五感強化Lv.2〉〈剣術Lv.1〉〈弓術Lv.2〉〈命中率上昇Lv.1〉〈鑑定Lv.1〉
【ユニークスキル】〈物語の主人公〉
羞恥耐性がMaxになっている今、俺に希望が無い。なので新しいスキルを取る。
耐性と検索。
検索結果(習得可能スキル一覧)
・毒耐性
・麻痺耐性
・盲目耐性
・電気耐性
・火耐性
・精神耐性
・煽り耐性
・汚れ耐性
・恐怖耐性
・威圧耐性
汚れ耐性、恐怖耐性、威圧耐性か。どれも心当たりがあるものばかりだ。
土で何度もマントを汚し、(村で一応洗われて綺麗になりましたが…...)ヤンデレからの恐怖、ロザリーの威圧。どれも有能なモノだ。精神耐性と共に全部取ろう。
〈精神耐性Lv.1〉習得しました。
〈汚れ耐性Lv.1〉習得しました。
〈恐怖耐性Lv.1〉習得しました。
〈威圧耐性Lv.1〉習得しました。
汚れ耐性と精神耐性が1ポイント、恐怖耐性と威圧耐性が2ポイントで合計6ポイントの消費だ。まあ必要経費と言える。
さて、残り1ポイント。移動中、暇だしなにか探すか。
古代魔法と検索。
しかし
検索結果はありません。spが足らない為表示出来ません。
と出てくる。
これでどうだと、魔法と検索。
検索結果はありません。spが足らない為表示出来ません。
魔法全体がポイントが高いのだろうか表示されない。
これは仕方ないな。する事が無くなった為、ロザリーに質問する。
「所で今、どこに向かっている?」
「セレストという街よ。もうすぐ着くわ。そこで物資を補給した後、引き返して、王都まで行くのよ」
なるほど。おそらく、ラフィーの言っていた街はセレストという街の事だろう。
その肝心のラフィーは......
「その子ずっとくっ付いてるわね。仲良しなのね」
「多分混乱して参っただけだろう。多分いずれ治る」
そう、俺にずっと体を預けていたのだ。男性恐怖症なのに男にずっと体を預けていたとなるとトラウマとなるであろう。
だけど、どうしようも出来ないので仕方なく放置。
「ワタクシも体を預けちゃおうかしら」
「おいおい」
そういい、ロザリーはラフィーと反対側の横の席に座る。それでイタズラしたそうな顔をしている。
正直、変貌ぶりがヤバい。こうだったら、どう思う?さっきまで俺に説教してた見た目は可愛い少女の先生がイタズラしたそうな表情で横ですごい甘えてくる。ギャップ萌えでしかない。
「まあ、冗談なのだけど。緊張した?ドキドキした?」
とからかってくるが俺はこう返す。
「ドリルが刺さるかと思った」
「アンタねえ!コレは伝統的な」
ピロンッとロザリーの声を遮り、通知が鳴る。
「もう、聞いてる?もう!このぉおーー」
ロザリーは全力で自分の紫髪のドリルをトウヤに押し付け、攻撃する。
それだがトウヤはあるモノをみて、SAN値が下がっていた為、あまり効いてない。
そのあるモノとは。
女神からのメッセージだったのだ。
何シテルの?何シテルの?何シテルの?何ナノ何ナノ
何ナノ何ナノ何ナノ何ナノ何ナノ?ソのフタりハ誰ダ、コロス。ソのフタりハ誰ダ、コロス。ソのフタりハ誰ダ、コロス。ソのフタりハ誰ダ、コロス。ソのフタりハ誰ダ、コロス。アナタノせイアナタをシアワセニさセルワたシガ。アナタノせイアナタをシアワセニさセルワたシガ。アナタノせイアナタをシアワセニさセルワたシガ。アナタノせイアナタをシアワセニさセルワたシガ。アナタノせイアナタをシアワセニさセルワたシガ。アナタノせイアナタをシアワセニさセルワたシガ。ムかエニイクヨムかエニイクヨムかエニイクヨムかエニイクヨ
それは更にカタカナによって狂気じみメッセージとなってあるだろう。だが普段より文字数が少ない気がするのは何かの意図があるのだろうか?
とりあえず俺は見なかったことにして寝る事にする。