無茶苦茶ですねww
和也はパンダの弟子となることを承諾した後、いろいろと現状についての質問をし、その質問も一段落すると、師匠は新しい葉巻に火をつけ立ち上がる。
「なら、ぼちぼち行くか。」
「どこに行くんですか?」
「村だよ。」
和也は師匠のあとを、草木を掻き分けながら進む。
一時間程歩くと、木の屋根が遠くの方に見えてきた。煙が上がっており、ほんのりいい匂いがする気がする。
この一時間の間に早速、和也は師匠から修行だと一つ訓練を与えられた。
村の入り口には、立派な二本の巨木が立っており、その間を門番二人が立って入り口を塞いでいた。さっき和也が蹴り飛ばした豚と同じ顔をしている。この豚はピング族と言われる一族で主に槍を使い、ペットの獣を手懐け狩りをして生活している。豚が虎を飼っているというのも、なんとも不思議な感じである。
門番が居ることから、恐らくここはピング族の村のなのだろう。
「俺が飯買ってきてやるから、お前はここに残れ。」
「なんでですか?俺も村見たいし、もしかしたらクラスメートにも会えるかもしれない。」
師匠は門番が見えた途端、道を外れると近くの木に身を隠し、和也は待つように指示する。もともと道なき道を和也は歩いていると思っていたがどうやら獣には分かる道を歩いていたみたいだww
「だから教えただろ?人間はこの世界では、基本的には殺されるか奴隷にされるかしかない。お前の仲間がこの村に居たら、そいつはもう生きてない。この村には居ないことを祈ってろ。
お前がこの村に入って、町の獣人に見つかった場合···」
「見つかった場合···」
「お前が殺されるか、俺とお前でこの町の奴ら全員を皆殺しにするしかない。そんなの嫌だろ?」
「無茶苦茶じゃん。人間なにやったんだよ?」
「それは、俺じゃなくとある人に聞いてくれ。」
「またそれですか。」
和也はパンダの弟子になったあとに言われた、人類が滅亡しかけてると言うことについていろいろ質問したが、パンダはほとんど答えることなく決まって、とある人に聞いてくれっと答えた。
師匠が言うには、その人から聞くべきだと判断したことについては、自分からは何も言わない。
しかし、パンダは和也のとある人とは誰という質問に対しても濁すだけで何も教えてはいなかった。
和也はこの言葉を聞くと何も答えてくれないという事をこの短期間で理解していたので、それ以上は何も聞かなかった。