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幕間
…僕はその場に立ち尽くすことしかできなかった。っと。
あれから数週間が経った。毎日のようにホラーの小説や漫画、映像作品を貪りながら何点かの作品を生み出すことができている。
先に投稿した水の音はそこそこ見てもらえたようだった。
今までにない、認められた感覚。
今の俺には人との会話も、電車の通勤も食事も睡眠不足もどんな些細なことも刺激となり得た。
自分の経験も他人の経験も全て噛み砕いて飲み込んで。作品の血肉にしていく。
本当に今は筆が乗っている。
ブラックコーヒーの苦さにも眠さからの頭痛も慣れてきた。
ただただ今が楽しいのだ。
さて、次の作品は……。