星空の下で君を願う
「永遠の眠りの呪い」によりシャーリーが
目覚めないまま2年が過ぎ、果たしてシャーリーは
目を覚ますのか?
第2章 第12話始まります。
あの事件の首謀者グラン は、処刑となったが
私の気は晴れることなかった。
あの魔導師は、私だけが知り得る
「妖精王」だった。妖精王は人族や竜の国に
滅多に地上には来ないはずだったが
気まぐれで見に来てみたらという感じで
シャーリーの命を繋ぎ止めてくれたのだが
妖精王が言うには、『永遠の眠りの呪い』は
いつシャーリーが目覚めるかは、分からないと
言われてから、もう2年の月日が流れた。
(シャーリーは、今何処にいるのか…。)
抱きしめて眠るが、眠りにつくと
シャーリーが消えてしまうんではないかと
この2年ほとんど、ランデル皇太子殿下は
眠れない状態が続いていた。
「シャーリー月夜が綺麗だ一緒に
君の好きな、星空を見に行こう。」
ランデル皇太子殿下がバサッと
竜の翼を広げて、優しくシャーリーを
抱き変えると、テラスから飛び立ち
満天の星空も月夜の光も眩しいほどだった。
ランデル皇太子殿下がシャーリーを抱きしめ
「シャーリー、お願いだ。
私を、一人にしないでおくれ。」
ランデル皇太子殿下の瞳から
ポツポツと涙が流れ落ち
シャーリーの頬に落ちた。
ランデル皇太子が彼女の頬に顔を寄せながら
満天の星空を見上げながら強く願った。
「冥界の住人よ。お願いします。
私の愛するシャーリーをお返ください。」
(寒い、暗い、ここは…。
いつもの何もない場所だわ。
帰りたいのに帰れない。
音もしない世界に、耳が痛い…)
『………リ!』
『シャー……!』
(誰かの声が聞こえる。誰だろうなを呼ぶのは?)
「…シャーリー!」
「ッ…。」
目の前の景色は真っ白で暖かい。
ぼやける視界の中、目が慣れてくると懐かしい
あの声に涙が溢れる。
「ワグナーお兄様!」
「シャーリー!」
ずっとずっと逢いたくてたまらなくて
冥界に旅立ったと聞いて、もう逢えないのかと
夢にまで思ったほどだった。
「シャーリー、逢えたことは奇跡だけれど
この扉の先には、通すことは出来ない。」
「嫌です!ワグナーお兄様に逢えたのに…。」
ワッとワグナーお兄様の胸に顔を沈めて
泣き出すシャーリーをソッと離すと
「君を待ってる人達がいるんだ。
シャーリーに帰って来て欲しいと願う
あの強い光を、見るんだ。」
振り返ると眩い光の星が、白銀の星に見えて
懐かしく、温かい光に
シャーリーの足が勝手に動き出した。
「元気で。ずっとずっと
天界から、2人を皆を見守ってるから。」
笑顔で見送るワグナーお兄様の顔が段々と
ぼやけて、瞼がピクリと動いてソッと目を開けると
誰かが悲しげに泣いてる声に懐かしさと
愛おしい人の頬に触れる手に
ランデル皇太子殿下がハッと私を見た。
「何故泣いているのですか?」
あの時の森の夢のように
優しく微笑みながら、声を掛ける彼女の瞳を見た
ランデル皇太子殿下が
「シャーリー!お帰り!」
強く抱きしめられて、優しく彼の頭を撫でて
月夜の光に落ちた星のようにランデル皇太子殿下と
シャーリーは、ようやく長い眠りから
目が覚めて再会出来たのだった。
次で、最終話となります。




