レッドドラゴン
ワグナーの瀕死の治療をするが助かるのか?
シャーリーに眠る、真の力が呼び覚ます。
※一部ショッキングな表現ありますので
見る際はお気を付けてください。
第2章 第5話始まります。
トレーの音が病室に響いた。
ヒュッ、シャーリーの喉が鳴って
生ぬるい冷や汗が頬を適って落ちて
不快感が背筋を駆け抜けた。
病室に入るとシャーリーはベットに駆け寄り
ワグナーの手を握り叫んだ。
「ワグナーお兄様!!!」
ベットに寝かされてるワグナーは
お腹に穴が開き、臓器から出血が酷く
腹部から脈打つように鮮紅色の飛沫を进らせ
出血を早く止めなければならず
他の回復魔法者が交代交代で回復治療していた。
手がカタカタと震えてベットの傍まで行き
シャーリーはワグナーの名を呼んだ。
「どうして…。嫌だ、嫌だ。あの夢の…。
ワグナーお兄様?ワグナーお兄様!」
苦しそうな息遣いに、痛みからうめき声を上げて
額から冷や汗が止めどく溢れていて
そんな悲惨な光景にシャーリーの声が震えた。
けれど、助けなければワグナーお兄様が
死んでしまうと、私は涙を拭いて歯を食いしばった。
「ワグナーお兄様、必ず助けます。」
「回復魔法」
ブワッと強い光がワグナーを包み込み
周りの回復魔法士がびっくりする程の魔法の力に
驚いていた。少しずつ少しずつ血が止まり
苦しそうだった息遣いが、少し楽な呼吸になったが
油断はできず、出血魔法、感染防御魔法
あらゆる回復魔法系を複合して治療をしていた。
同時に、体が冷えないように部屋を暖かくしたり
ハイポーション、体力回復ポーションの点滴を
入れたりあらゆる手を使い
ようやくワグナーは落ち着き寝息が聞こえた。
回復魔道士が到着し治療を開始していたが
明け方にワグナーの容態が急変した。
ワグナーのお母様と弟が病室に入り
泣き叫ぶ声がしたかと思うと
メイド達に支えられて部屋から出て来て
回復魔道士がシャーリーに
「シャーリー様、ワグナー様がお呼びです。」
全身の血が無くなる感覚に足が動かず
誰かに支えられて部屋に入り
ワグナーお兄様が、私の名を呼んでいた。
「シャーリー?」
「ワグナーお兄様、シャーリーは、ここに。」
ベットの傍に行きしゃがんで両足を着いて
手を握ると、ワグナーが顔を横向けて微笑みながら
「ヘマしてしまって。情けないな。」
「そんなことはありません。必ず助かります。」
「パフェってスイーツ食べに行こうか。」
「元気になれば、何処でも行きましょう。
ワグナーお兄様、どこか、苦しいですか?」
首を小さく振るワグナー。
「シャーリー。」
「はい。」
「ごめん…。ずっと前から、好きだった。」
「何言ってんですか。妹として好きと前にも…」
私の手をワグナーがグッと手を握った。
「妹ではなく、異性としてずっと好きだったんだ。」
「い、今言わなくても元気になってからで。」
笑うシャーリーを見て左手で私の髪を触りながら
「い、今更で…ごめん。
ハンカチとても嬉しかった…。
時間…ウッ…グッ…ゲホッ。」
血を大量に吐いて苦しそうに息をする
ワグナーを見て体の震えが止まらないシャーリー。
「ワグナーお兄様、わ、わ、分かりましたから。
今は、お願いします。休んでください!」
「あり…が…。」
スッと眠るようにワグナーが握っていた手に
力が無くなりベットに手がストンと落ちた。
傾いてた首に力無く沈んで
彼は、微笑みながら安らかに眠るように
ワグナーは、天界へ召されて行きました。
あまりの一瞬の出来事にシャーリーの
頭の中は真っ白になっていた。
無意識に回復魔法をありったけの魔力で
ワグナーお兄様に魔法をかけていて
周りが止める手を振り払い、魔法を使い続けた。
シャーリーの魔力が切れかかり
目の前がぐらつき、倒れかけたけれど
自分の生命力を魔力にかえる禁忌魔法を
かけようとした時、オズワールドお兄様が
私の手を強く掴んで止めたのだ。
「もう、ワグナーは生きていない。」
グッと抱きしめられたがシャーリーは
目の前の現実に涙すら泣き叫ぶ声すら出ずに
「ワグナーお兄様は死んでいません!」
「天界に召されたんだ。」
震えるオズワールドお兄様の声も
絶対に嘘だと叫び激しく首を振り抵抗をした。
「助けるって、助かるって約束したんです!
だから、私のこの命なんか、私の命なんか!」
「馬鹿野郎!ワグナーがそんなことして、喜ぶわけないだろ!」
バンッと扉が空いて伝令係が部屋に入り
「報告します!王都の結界が割られそうであります!」
「分かった。すぐ行く。」
スッとシャーリーを離すとオズワールドお兄様の
鎧のカシャカシャと音が遠くなる音に
シャーリーの呼吸がおかしくなり始め
胸が苦しくなり、ドックンドックンと心の臓が
熱くなり苦しくなって、膝から倒れ込んだ。
「シャーリー!」
振り返って駆け寄る
オズワールドお兄様の声がしたが
シャーリーには、ぼやけて聞こえた。
(もう、誰も死んで欲しくない。
嫌だ。嫌だ、ワグナーお兄様が死んだなんて…
嘘だ!)
「ゔゔゔゔ…。」
その瞬間、地震の揺れのような地響きと
救護施設が ミシミシと音を立てて
私の体が浮き上がり赤いオーラが体を包んだ。
パリパリとオーラが放たれ
オズワールドお兄様が触ろうとしたが
バチバチと弾かれると
シュンッとシャーリーが消えた瞬間揺れがおさまった。
ワグナーお兄様のお父様が走って
救護施設に到着し亡くなった息子を見て
「この、馬鹿息子が!」
と、泣き叫ぶ声、ワグナーお兄様のお母様
まだ小さい弟の、ウィリアム連れて
すすり泣く声が部屋と廊下に響いたと言う。
「ランデル様、この気配は!」
ランデルの従者が気付くと
討伐に参加していたランデルが
「我が従者に連絡。力の解除。
今、魔の森付近や王城から出てる
人間を全員転移魔法で避難。
王都から人を絶対出すな。
絶対に近づけせないよう見張れ。
結界師にて、王都前に半径2000ヒード
灼熱防御、衝撃結界がを強固結界を急ぎで貼れ。」
「御意にて、主様!」
転移魔法で魔の森上空にシャーリーが
空の上に浮遊しシャーリーの体から
赤く火のような、オーラが出ていて
周りの人は、熱さで鎧が溶けかけていた。
「全員の転移魔法開始。」
「強固結界開始。」
「全ての人間転移完了、結界魔法完了。」
「ヴヴヴヴ!!ガアアアッ!!」
凄まじい雄叫びの声に強固な結界をしていても
ミシミシと結界が割れそうな音に
従者達も再度貼り直す。
「あれが、古来のレッドドラゴン様の力…。」
揺らめく禍々しい赤い炎が
赤い竜の姿に変わろうとしていた。
オズワールドがシャーリーを見つけて
結界から出ようとした時、ランデルが
「誰も絶対に外に近づくなっ!」
その気迫の声に全員がオズワールドすらも
動けなくなりランデル殿下が結界の外に出て
空を飛んだ。
「我が番。我が愛しい姫が悲しく泣いている。」
瞬間、カッと凄まじい光線が
シャーリーの口から火炎の炎が出ると
王都と魔の森を包み込み爆風と熱波が
結界すらもガタガタ、ミシミシと軋む音が響いた。
魔の森にいた魔物の大群、その周辺にいた
魔物たちすらも火の海にしてしまい
塵一つなく消し飛んだのだ。
それでもシャーリーの怒りとも悲しみとも取れる
破壊衝動に飲まれかけていた。
シャーリーの体が竜の姿になり掛けていると
ランデルがシャーリーを抱きしめるが
とんでもない力でランデルに抗い続けた。
「シャーリー。私だ、ランデルだ。
もう泣かなくていいんだ。さあ、我が国に帰ろう。」
「ガアアア!ウガアア!!!」
彼に向けて口から火を吹きかけた瞬間
ランデルの唇が、シャーリーの唇に口付けをし
竜族の魔力を吹き込むと
赤い竜の炎のオーラが小さくなり
レッドルビーの瞳の色が元の瞳に戻り
体の力が抜けてシャーリーの瞳から
一筋の涙を零すと、眠ったのだ。
辺り一面が焼け野原となって炎がまだ出ている
魔の森や王都周囲をランデル殿下が水魔法を使い
「水魔法」
雨が降り注ぎ焼け野原の炎も消えて
従者に念話で我が国に帰還すると伝えて
ランデル殿下と私は、王都から消えたのだった。
このストーリーを書こうか2日悩みました。
涙が溢れてしまい、感情移入しやすい性格の私は
たとえ物語でも泣いてしまいやすいです。




