悪夢の襲来
卒業式も終わり忙しいながらも、ワグナーやオズワールド、と逢ったり。 ランデルとも仲良くなり平穏な日々の中、春の嵐の日に異変が起きる。
第2章 第4話始まります。
卒業シーズンに入り
いつも、朝むかえに来てくれた
お兄様達は来なくなり
オズワールドお兄様、ワグナーお兄様が
3年生は卒業シーズンは、ほとんどが課題や
討伐に出たりと忙しい日々を過ごしていた。
私が住んでる「シュトレーゼリン」の国は
強固な結界で魔物が入れないようになってるが
魔の森では、時々王都付近に魔物が来たりするので
ギルドや王都近衛騎士達と3年生の生徒で
実技講習で魔物を討伐に行ったりするんだ。
そんな日々が続いてあと3日で卒業式を
迎えるんだなと、ほとんど学園でも
逢えなかったお兄様達。元気かなって
思いながらよく、魔法学の練習をしてた
ワグナーお兄様が居ないのが寂しかった。
その間、ランデル殿下が昼食にと
珍しい料理を食べさせてくれたり
送り迎えも、してくれたり私なりの
学園生活を送っていた。
そして、卒業式の日。
卒業生代表には、ワグナーお兄様が送辞を
読んで、在校生に向けての響くその声が
明日からもう聞けない寂しさに涙が込み上げた。
卒業式も終わると、女子たちのメインイベント
並に先輩に群がる在校生に引き気味で居ると
ワグナーお兄様とオズワールドお兄様が
「シャーリー、誕生日パーティー
以来だったけど、元気だった?」
「お前、相変わらず、泣き虫だな。」
卒業証書を持ちながら話しかけてくれた
お兄様達を見て涙が溢れた。
「3年間、一緒に学園に行ってくれたり
ランチや帰りも、一緒に居てくれて3年間
ありがとうございました。」
ワシワシとオズワールドお兄様が
髪をぐちゃぐちゃにして、ワグナーお兄様が
「学園には行けなくなるのは、寂しくなるけど
逢えない訳じゃないよ。また、遊びに行くし
いつでも我が家に来たらいい。」
「そうだぞ。討伐遠征がなければいつでも逢える。」
「うん…。」
涙で送らずに笑顔で送れなかった自分が
情けないなと思ってると、オズワールドお兄様が
シュルッと紺色のネクタイを私の手に置いて
「やるよ。お守りにしとけ。」
「でも、これ…。」
「いいから、貰っとけ。」
「オズワールドお兄様、ありがとう。」
卒業生の男子生徒が制服のネクタイを
女性に渡すのは「異性」として見てました。
好きですって意味合いと、女性から告白した時に
返事としてネクタイを渡せば両思いって
在校生、卒業生の女子生徒は意中の人や
人気のある先輩に、猛アピールするイベントなんだよね。シャーリーはチラッと既にワグナーお兄様の
ネクタイが無いことに気付いていた。
オズワールドお兄様が
「こいつ、誰かに取られたくないからって
わざとネクタイ隠してやがるんだぜ。
因みにあげたい人は…。」
チラッとワグナーを見た。
オズワールドをワグナーは睨んでいた。
「はー。お前いつになれば素直になるんだか。」
「うるさい。」
仲良い2人だからきっと卒業しても
お互いをカバーして仕事したり
森の討伐したり、やって行くんだろうなと
シャーリーは、思っていた。
我が家で身内のみの
卒業お祝いパーティーをしたり楽しい時間は
あっという間に終わりそれぞれの道を歩んだ。
月日は早いもので
お兄様達とは、あれから逢ったり
城下街で出かけたり、ランデル殿下とも
図書館や、たまに空の散歩なんか
連れて行ってくれたりと2学年も終り
3学年も、あっという間に終わり
回復系の魔法を重点的に選択科目として
日々、練習を頑張っていた。
ランデル殿下は、1年だけの留学が楽しいからと
卒業式にも出てから、国に帰ると言っていて
私を妃にするからその用意をして迎えたいとか
まだ、私自身が決めてないのにと思いながら
部屋の引き出しに綺麗に畳んでる
あのハンカチが閉まって懐かしくなった。
「明日、卒業式なのに凄い嵐だわ。春の嵐。」
部屋から見る雨の豪雨に、窓がガタガタと
鳴り響いて明日晴れたらなと思ってると
夕方、ドンドンっ!と屋敷の扉が鳴り響いた。
お父様が誰かを中に入れてお話をなさってると
コンコンと部屋の扉をお父様がノックをして
「お父様?」
「今から、緊急の討伐依頼が来て王城に向かう。」
ドーンッと凄い雷音に体がビクッと反応した。
「それって、オズワールドお兄様と
ワグナーお兄様も行くのですか?」
「そうなる。強い魔物が王都の結界を
破壊しかねない緊急事態なんだ。
ギルドや近衛騎士、王都近衛騎士、
魔法士、魔術士も全員行く。」
冷や汗が身体中に吹き出して
体が震える。あの三年前の夢を思い出した
シャーリーがお父様の服を掴んで
「ワグナーお兄様が死んでしまいます!」
「それは、どう言う意味だ。」
「ワグナーお兄様の誕生日パーティーの日に
夢見の悪い夢を見て、その時に…。」
カタカタと手が震えるシャーリーの手を握り
「大丈夫。若者を守るのも我々の仕事だ。
必ず、お前の大切に思う人を連れて帰るから。」
「これを、ワグナーお兄様に渡してください。」
引き出しからあのハンカチを取り出すと
お父様が頷いてシャーリーに
「必ず、お前の気持ちを渡すから。」
強く抱きしめられて、お父様をお母様と見送り
神に祈り続けた。真夜中に伝令係が屋敷を訪れた。
「回復魔法の得意なシャーリー様は。」
「分かりましたわ。」
お母様が対応する声に目が覚めて
メイドに聞くと重傷者が出たのと回復魔法の
魔法士が少ないからと聞いてすぐに
シャーリーは、討伐服に着替えて部屋を出た。
「お母様、すぐに行けます。」
「シャーリー。
どうか無事でお父様と皆で帰って来て。」
お母様はずっと起きていたのか顔色が
優れなくて私は必ず帰りますと言って
馬車に乗り込んだ。さっきまでの嵐が
嘘のように静まり返って、耳がキーンと痛んだ。
救護施設に着くと怪我をした人が沢山いて
寝ずに回復魔法を使う人や、医師が慌ただしく
動いてる姿が地獄絵図のようで嫌な汗が
額から流れ落ち喉か鳴った。
「3学年 回復魔法士、シャーリー・ロンドです。」
「君か!よく来てくれた。
重傷者を診て欲しいのだが、傷が酷いが大丈夫か?」
「はい!実技などでも、病院勤務もあります。」
「なら、話は早い此方へ。」
個室の部屋に通された。
個室は命の危険度が、極めて高く
一刻の猶予も無かった。
王都に運んで、医療施設に運びたかったが
動かせる状況ではないのと
治療魔道士が到着するまでの間
治療魔法をお願いされた。
どんな方でも絶対助けますとシャーリーは
拳に力を入れて、扉をノックをし部屋に入ると
目の前の光景に、ガシャン!と
医療器具のトレーを落とした。
小説のイメージを膨らませると涙が溢れることも
しばしば。感情移入が強めすぎて…涙。
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