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一切の感情をなくしたメアリー。その後冷酷な兄に溺愛されて、王子に求愛される。  作者: 猫又 マロ
竜の番

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16/26

夢見の悪夢

ワグナーの誕生日パーティーの朝に

不穏な夢を見るシャーリー。

誕生日パーティーに行ったけれどプレゼントを

取り巻き達に馬鹿にされて

何も言えないシャーリーを助けた王子様は?


第2章 第3話始まります。


(行かないでっ!お願い!ワグナーお兄様!)


私の手が赤く染まりガバッとベットから

飛び起きると、今日はワグナーお兄様の

誕生日パーティーが開かれる朝だった。


「はっ…はぁっ。あの夢…。」


体から血の気が引くような気味の悪い

夢を見てパジャマは、冷や汗で張り付いていた。


「シャーリーお嬢様!?」


メイドが真っ青でガダガダ震えてる私を見て

慌ててお母様とお父様が部屋に慌てて入って来て


「シャーリー?大丈夫か?今、お医者様呼んだからな。」


「何て顔色。怖い夢を見たのね。」


お母様に抱きしめられるが体の震えが

止まらなかった。お医者様がすぐに来て

診てもらったが異常がなく夢見のせいだと

言われて、ワグナーお兄様の誕生日の朝は

休みなさいとお父様から言われたけれど

あの夢を言わなきゃと思ったシャーリーは

お母様にお願いをすることに。


「お母様、少しだけワグナーお兄様の

お誕生日パーティーに行ってもよろしいでしょうか?」


「そうね。お父様は絶対安静だって

言われてるけど、貴女がどうしても言うなら

無理はしないこと。帰って来れますか?」


「はい。お母様お約束しますわ。」


夜のパーティーまで時間がまだあり

ワグナーの誕生日プレゼントに

実は1ヶ月前にシャーリーの苦手な

刺繍のハンカチを作っていたのだ。


年頃の男性や意中の人、誕生日、卒業式、討伐前に

女性が男性に刺繍入りの

ハンカチをプレゼントすると想いが叶う

風習があって、お母様がお父様に昔

刺繍のハンカチを贈って、距離が縮まったんだと

聞いてて、お母様に教わりながら頑張って

刺繍をしたけど、イニシャルはガタガタで

我が家の家紋の薔薇すら薔薇に見えないし

渡すか悩んでる私の顔を見ると

お母様が部屋に入って


「シャーリーが頑張って作った

刺繍のハンカチも素敵だと私は思うわ。

時間ありますし、クッキーを焼いて

一緒に渡してみるとか。

お母様も一緒に手伝いますから。」


勉強や魔法学などは、それなりの成績なんだけど

お裁縫や、刺繍、お料理

淑女の嗜みがまるきり駄目だった。

クッキーすら、作れる自信すらなかった。


「さあ、作りましょ?」


「お母様、私は…。」


「大丈夫、カンナとね一緒に手伝ってくれた時

お母様、クッキー焦げてしまったけどカンナが

それも味だって、教えてくれたのよ。」


「そうなのですね…。」


「好きな人に想いを贈る。

その気持ちが大切だと、私は思いますよ。」


シャーリーの手を握り応援してくれた

お母様を信じてクッキー作りを頑張ったけど

焼いたら、やっぱり所々焦げてたり

割れてたりでガッカリしていた。


「これだと、渡せないわ。」


「はい。シャーリー、あーんして。」


「お母様、私は子供じゃありません。」


クッキーを持って口が開くのを待つお母様。

にっこり笑いながらクッキーを持って待ってる

お母様に、恥ずかしいと思いながら

シャーリーは口を開けて、食べてみた。


「…美味しいかも。」


「うん!とっても、美味しいわ。」


「そんなことは…。」


「愛する人を想いながら、作るお料理や

お菓子でも、素敵な恋の魔法がかかるのよ。」


びっくりしてお母様を見ていると厨房に

お父様が入って来てシャーリーに


「そうだぞ。シャーリーの気持ちが大事なんだ。

絶対に、嫁には出さんけどなっ。」


シャーリーが焼いたクッキーを食べて

お母様と同じ味がすると褒めてくれて

これなら、大丈夫かなと自信が持てた気がした。


「さあ、可愛いシンデレラ。

そろそろ準備をしないと、馬車が来ますよ。」


「シャーリー楽しんでくるといい。

体だけは、絶対に無理をするな。」


「ありがとうございます。お父様、お母様。」


シャーリーの頬にアルスがキスをしてくれて

急ぎて支度をした。ドレスは、

綺麗なデコルテを出すショルダードレスに

色は、黒と紫のシックな色合いのドレスに。

薔薇と蝶の刺繍とパールビーズが

キラキラと輝き、お母様から入学式の時に

頂いた大切な薔薇のネックレスが光り輝き

パールのピアスに、髪型は三つ編みにし

お団子ヘアーにして、後ろ髪でまとめ上げられ

ヘアーアクセサリーに

生花の赤い薔薇が綺麗に咲き乱れていた。


「あら、綺麗だわ!シャーリー!」


「お嬢様、どこから見ても素敵です。」


お母様や、メイドに褒められたがお父様は

裸見えすぎとか、喚いたけれどお母様が

馬車にシャーリーを乗せて


「さあ、楽しんでらっしゃい。」


「行ってまいります。お母様、お父様。」


馬車が動き出して、ワグナー公爵家に向かった。


「大丈夫、大丈夫。渡せますように。」


祈るようにシャーリーは緊張しながらも

暫くして、ワグナー公爵家に馬車が着いた。

御者が扉を開くと


「シャーリー。ようこそ、我が家へ。」


ワグナーの声が聞こえて、恥ずかしそうに

馬車から降りようとした。手を差し伸べた

ワグナーお兄様が急に固まって

手を差し伸べたままでどうしたらいいか

分からないでいると、オズワールドお兄様が


「おい、メガネ。シャーリーが綺麗だからって

顔面、真っ赤にして固まるなよな。」


オズワールドお兄様がエスコートしてくれて

馬車から降りれた。


「ああ、ごめん。シャーリーがいつもと違って見えて。」


照れくさそうにワグナーがシャーリーに謝る。


「さあ、シャーリーエスコートさせて。」


腕を差し出されてソッと手を入れて

まるで、物語の王子様のようなタキシードを来て

髪の毛はオールバックで色気が凄くて

何よりメガネを今日は、かけていない

ワグナーお兄様にドキドキが止まらず

シャーリーもまた顔を赤くして下を向いてしまった。


「シャーリー、顔を上げて。」


「はひっ!」


緊張のあまりか、舌を噛んでしまって

シャーリーが恥ずかしさで、俯いてると

ワグナーがクスッと笑ってくれた。


「何か飲み物を取ってくるね。」


パーティー会場には、男性も居るけれど

ワグナーお兄様と婚約したい女性のが

多いのかなかなか渡すタイミングがなくて

袋を握りしめたままで、壁の花で立ってると

オズワールドお兄様が


「何だ、まだ渡せてないのか?」


「タイミングが…。」


飲み物を取りに行ったワグナーは

令嬢に囲まれて我先に一番にプレゼントを

渡す争奪戦が起きていて、渡しに行けない光景に


「まっ、後で渡せよ。」


「ワグナーお兄様ありがとう。」


「見回りしてくるわ。」


私の頭を優しくポンっと置くと

会場の中に消えていった。


「渡すに渡せない…。

綺麗な刺繍のハンカチばかりだわ。」


「あら、そこに突っ立てる方は、シャーリー様でして?」


(タイミング悪すぎだわ。3学年の

ワグナー様ファンクラブだっけ?の、会長と

その取り巻き女子。)


カーテシーをして、シャーリーは挨拶をした。


「御機嫌よう、会長。今日は如何されましたか?」


扇をパチンっと閉めると取り巻きに耳打ちをして

持ってた袋を取り上げて中身を出された。


「んまー、何この刺繍に焦げたクッキー。」


ドレスの裾をギュッと握って耐えるシャーリー。


「まさか、こんな不出来なプレゼントを

ワグナー様に渡すとか仰りませんよね?」


「それは…。」


「淑女の嗜みすら出来ない噂は本当でしたわね。

こんな、汚らしい刺繍と焦げたクッキーを渡して

ワグナー様が体調崩されでもしたら…。

あーおぞましいですわ!」


バサっとプレゼントを床に落とすと

取り巻き達が、扇で口元を隠して

シャーリーを睨んでたり

口々に悪口を零したりして

シャーリーは針の寧ろで黙っていた。


「ふむ。別に何を誰にあげようが

その者の、気持ち次第ではないのか?」


床に落とされたプレゼントを拾い上げて

埃を払いながらシャーリーにプレゼントを渡す。


「誰ですの?」


「素敵な我が姫の番の未来の夫だが?」


ギロッとレッドルビーの瞳で令嬢を睨むと

ビクッと令嬢達が黙る。


「寄って集って、人の子の女子(おなご)

言いがかりをつけることが、趣味なんだろうか?

どちらが、女性として、欠けているか

一目瞭然だと我は思うのだが?」


「くっ…!」


扇を握りしめているとワグナーが走って来て


「シャーリー!何があった?」


「いえ。」


シャーリーの肩に手を置いて

彼女の持ってる手には汚れたハンカチと

クッキーの袋を見て、明らかに目の前の

令嬢に何かされたことに気付いたワグナーが怒った。


「君達は何をしているんだ!

私の誕生日パーティーを騒ぎ立てるなら

今すぐ帰りたまえ!」


「違うんですわ!ワグナー様!」


警備隊に連れていかれて、ギャーギャー喚く

令嬢達に会場が静まり返り私に向けられた

視線が痛くて、泣きそうな状態でシャーリーは

精一杯の作り笑顔でワグナーお兄様に


「ワグナーお兄様、今日は素敵な

誕生日パーティーに呼んでいただいて

ありがとうございます。

せっかくの場をお騒がせいたしまして

申し訳ございません。

シャーリーは、ワグナーお兄様が

素敵な一年になるように、お祈りします。」


泣きそうな顔で、笑えたかは分からないけど

それだけを伝えると、シャーリーは会場から

走り出して馬車まで向かって行った。

ワグナーお兄様の声がしたけど

こんな顔では会場にも、ワグナーお兄様にも

逢いたくなかった。


シャーリーの腕をパッと掴まれて振り返ると

涙の雫が飛び散り

ランデル殿下が私の手を掴んで

私を抱き抱えて抱きしめると従者に


「後の事は、任せるぞ。」


「我が主、御意に。」


シュンッとランデル殿下とシャーリーが

消えるとワグナーがシャーリーを探していた。

従者がワグナーに


「我が主と一緒におりますので、ご心配なきよう。」


「シャーリー…。」


何だろう。静かで風の音がする。でも寒くは無い。


「シャーリー、目をあけて見るが、よい。」


ソッと目を開けるとランデル殿下に

抱き抱えられたまま、シャーリーが

目を開けると空の上で悲鳴を上げた。


「キャーッ!!!」


ランデル殿下の首元に手を回して

必死にしがみついて掴むシャーリーに

ランデル殿下がハハッと笑いながら


「これも悪くない。シャーリー涙が止まったな。」


「そう言われて見たら…。ってこんな場所怖すぎます!」


「そうか?夜の街並みを見てみると、灯りが綺麗ではないか。」


ソッと下に見える街並みを見下ろすと

家があんなに小さいのに

小さな光が綺麗で言葉なんていらない景色に

シャーリーは見とれていた。


「少し飛ぶぞ。」


「えっ?えーっ!」


体に何の風圧も、寒さも感じないのは

ランデル殿下が魔法で私を守るみたいに

負荷がかからないようにしてくれていた。

そんな優しさに今は、今の私にしたら

温かさが溢れてしまった。


「ランデル殿下、先程も

今も助けて頂いてありがとうございます。」


「何、礼には及ばないよ。我が番が

笑顔でいることが、私の勤めだからな。」


(ランデル殿下って変な所で助けてに来てくれて

変な所でいつも、優しいんだろう)


ジッと彼を見てるとパチッと目が合って

シャーリーが目を逸らしてると、ランデル殿下が


「そこの丘で一休みをしよう。」


ヒュッと下に降りると優しく私を降ろして

胸ポケットからハンカチを取り出すと

芝生に敷いてくれて座ってと言われ

シャーリーは、座った。


「うむ。地上から見る街並みの景色もよいな。」


「本当に綺麗です。お礼何も出来なくて…。」


「なら、そのクッキーとやらを我にくれないか?」


「落ちた物なんで、駄目です。」


「じゃあ、これと交換だな。」


指を鳴らすとランデル殿下の両手に

赤い飲み物を持って、シャーリーにスッと渡した。


「我が国で、美味しい赤い果物のジュースだ。」


「い、頂きます。」


一口飲むと、甘酸っぱくてスッキリした

ジュースで果実水みたいなさっぱりとした

ジュースにびっくりしてるとランデル殿下が


「美味しいだろ?これを飲むと気分がスッキリする。」


「不思議な味ですが、美味しいです。」


手品みたいにジュースを出してびっくりしたし

彼の微笑む顔が、何処懐かしくて

何処で見たんだろうなと思ってるとガサガサと

袋を開けてクッキーを食べてるランデル殿下に


「あ、殿下ちょっと駄目です!お腹壊します!」


「ふむ。見た目は不格好だが、味は美味ではないか。」


もぐもぐと食べてるランデル殿下を見て

吹き出すようにシャーリーが笑ってしまった。


「ご、ごめんなさい…。貶したいのか

褒めたいのか分からなくて、フ、フフッ。」


「我は正直だ。嘘偽りは言わないからな。」


スッとシャーリーにクッキーを差し出して


「そなたの気持ちがこもってる、

クッキーは美味いぞ。ワグナー卿も食べれず

惜しいことをしたな。」


嬉しそうに私にもクッキーを

差し出してクッキーを口に入れてくれた。


「また、作ればいいですよね。」


「駄目だ。姫の手料理は我が先に食べる。」


大事そうに、クッキーの袋を持ってる

ランデル殿下を見ていると子供ぽい所も

見れて色んな彼を見てると、居心地がいいような

心が羽のように軽くなった夜なのでした。

異世界や漫画で、空飛ぶシーンを

見たりすると、王子様に抱き抱えられて

飛べたらなって思う作者です。


評価ポイントありがとうございます!

めちゃくちゃ嬉しいです。応援が執筆活動の

原動力に繋がりますので、ブックマーク、いいね、評価ポイント、コメントお待ちしております(*^^*)

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