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一切の感情をなくしたメアリー。その後冷酷な兄に溺愛されて、王子に求愛される。  作者: 猫又 マロ
メアリーの書

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10/26

アルスの答え

アルスの答えは?ユリウスの気持ちがメアリーの気持ちを揺らす。


第10話始まります。


事件から半年が過ぎて、必死の捜索で

王太子殿下を反対する組織「ボルド派」組織は

過激派として、有名でそのアジトの1つを

ユランが、暴れに暴れて潰し事件に関与した

犯人には地獄の事情聴取(拷問)をし全員処刑され

とりあえず事件は落ち着いたのだった。


ー王室病院 病室ー


「カンナが持ってきた本、全部読んでしまいましたわ。」


パタンッと本を閉じると

窓の外をジッと眺めてメアリーはぼんやりしていた。


「そうだわ。少しお散歩してみましょ。」


ベッドの傍に車椅子が置いてあって

リハビリの為に自力で車椅子乗ろうとしていた。


「柵に捕まれば...。」


立ち上がろうとした時、グラッとふらついて

倒れそうになった。誰かに体を支えられて見上げると


「殿下!?」


「やあ、こんにちわ。メアリー。相変わらずお転婆さんかな?」


ソッと抱き抱えてくれて車椅子に乗せてくれた。


「あの...。何だかすみません。」


「いいよ。でも、無理して怪我はして欲しくないから

絶対一人で、まだベッドから降りたりしたら駄目だよ。」


「気を付けます。」


「よし、天気がいいから庭に出て、散歩しに行こうか。」


「いいのですか?」


「もちろん!レディーが行きたいなら、我が騎士がお供しますよ。」


「まあ!頼もしい騎士様ですこと。」


病室に二人の楽しい会話と、笑い声が響いて

病室の外でカンナと、ランドルが涙ぐみながら

聞いていた。


ー話は、半年前に遡るー


メアリーの記憶障害が戻るかどうかは、まだ

分からないのと、メアリーとどうするかのか

話しをしに、アルスの自室に向かうと扉の中で

荒れに荒れてる、アルスの声が聞こえて

ユランがため息が漏れた。扉を開けると部屋が

ぐちゃぐちゃでランドルが止めてるが

手に余る光景に、カツカツと靴音を鳴らしながら

アルスの胸ぐらを掴んで、拳で頬を殴り飛ばした。


「いってえな!何回も殴んなよ!俺、王族だぞ!」


「は?だから?暴行罪で投獄します?

どうぞ、はい。手を出せばいいか?

早く衛兵なり、騎士団なり呼べよ。ほら、早く。」


ぐっと歯を噛み締めてアルスが飛びかかって

殴り返そうとするが、ヒラッとユランが綺麗に交わす。


「くそがぁ!」


「昔からお前は、ちょっと気に食わなかったり

自分の思い通りにいかないと毎回癇癪を爆発して

暴れれば曲がり通ると、思ってる。

お前の馬鹿さ加減に、心底疲れたわ。

記憶が今ないメアリーにお前の答えはどうするか

聞きに来たが、答えなんか聞くまでもなかったな。」


「金輪際、我が妹メアリー・アルフォードに

二度と近付くな。

お前の腐った思考が、妹の治療の妨げ

毒にしかならん。

二度と妹の名前すら、口にするな。

愛のない政略結婚でもなんでもして来いよ。

馬鹿なお坊ちゃま。じゃあな。」


バンッと扉を閉めて出ていくユラン。カールが


「貴方も、素直じゃありませんね。」


「うるさい。仕事に戻るぞ。」


「はい。ユラン様。」


小さくカールがため息をついて

ユランと一緒に仕事に戻って行った。


そして数日してからアルスの答えが決まった。

アルスは、王室騎士団の執務室に行くと

椅子に座ってるユランにアルスが


「今から、模擬試合をしろ。

負けたらメアリーは俺の者にする。」


「はっ。何馬鹿なことを言い出すかと思えば。

二度と妹の名を呼ぶなと言ったよな。」


どす黒い瞳でギッと睨むユランに

物怖じしないアルスが鼻で笑いながら


「戦いを放棄するなら、俺も好きにする。」


帰ろうとするアルスの背後からナイフが

飛んで扉に刺さった。


「お前さ、毎回、飛び道具出すなって!」


「この馬鹿は、一回死ななきゃ治らんらしい。」


騎士に練習場を手配し、ユランとアルスが

模擬試合すると騎士団全員が、凄い試合になると

息を飲んで見に来ていた。


「それでは、模造刀による剣の試合を始める!

剣を落としたり、相手が参ったと言えば

相手の勝ちとする!制限時間は、1時間。

魔法の使用も許可します!では、始め!!」


ジリジリと砂を滑る靴音が聞こえ、

アルスもユランも相手の間合い、隙を見ている。


「行くぞ!」


「はっ。馬鹿の吠え面なんぞ痒くもない。」


模造刀がぶつかった瞬間鼓膜が敗れるような

金属音と風圧に周りの騎士が息をするのすら

忘れるような、抜剣に周りが静まり返る。


「模造刀なんぞ生ぬるいよな。」


「一回死ななきゃ、馬鹿は治らんからな。」


アルスもユランも目の色が本気で切りかかる

鬼神と虎の一騎打ちのような試合に

カールとランドルが、まさか真剣を抜いてるとは

この従者しか知らなくて始末書どんだけ書かなきゃ

いけないのかと項垂れていた。


「おお!!かっこいい団長!」


「アルス殿下もめちゃくちゃ強い!」


「流石、肩を並べて戦場すら叩き切る二人の異名、覇者の獣って呼ばれるだけあるわ。」


息を切らしながら何度も切りかかる二人。

顔は切り傷、体も切り傷だらけで

魔法は容赦なく使うわで、従者二人は

青ざめながらこの国大丈夫かなとさえ頭をよぎった。


「はぁ、はぁ。なかなかの死に損ないだな。」


「はぁ、はぁ、お前こそ、さっさと降参しろよ。」


全オーラを剣に付与すると地鳴りと

地面が割れて、会場が響めきが響いた。


「「これで、終わりだあ!」」


切り込みかかろうとしたとき


「両者、止めい!!!」


ビリビリっと破棄を出しながらカツカツと

練習場に靴音が響いて、殺気立つ二人の傍に行くと


「お前ら、何をしとるんだっ!!」


「は?見りゃ分かるだろ。殺し合いだよ。ジジイ。」


「邪魔すんじゃね!師匠だろうと、男の喧嘩に割って入るんじゃねよ。」


アルスもユランも目の色がどす黒くなり

相手が誰であろうと、邪魔する奴はぶち殺す

勢いで、睨んだ。


「大馬鹿者があ!!」


ゴンッ!ゴンッ!っととてつもないゲンコツの

音が練習場に響いた。


「なあ、あれゲンコツの音か?」


「てか、あの方もしかして。」


「総裁閣下!?」


「「えー!!!」」


全騎士をまとめるボスの中のボス。

ユランとアルスの師匠でもあるのだ。


「いってぇ!クソジジイが!

力任せにゲンコツ落とすなよな!早く隠居しろよ!」


「師匠のゲンコツは、現役すぎて、痛いですよ!」


「お前らがいつまでも、喧嘩するからだろうがっ!」


剣の強さだけではなく、言葉一つに覇気が

凄まじく、体がビリビリっと痺れて

若手の騎士が気絶してしまう程だ。


「カール、ランドル!」


「はっ。総裁閣下。」


「閣下、こちらに。」


「お前も、大変だな。

始末書はこの二人に書かせろ。

それと明日からこいつらの根性を暫く

一から叩き直す。」


「は?ふざけんなよ!ジジイの暇潰しに

俺を巻き込むんじゃねえ!絶対行かねからな!」


「師匠、俺、政務とかあるんで叩き直すなら

こいつだけで。」


「は?ふざけんなよ!なんで俺だけなんだよ!」


「暇だろ?剣しか振り回さなきゃ

生きていけない、脳筋お兄様!」


「もういっぺん死ぬか?」


「やってみろよ!返り討ちにしてやる!」


剣を抜こうとした時、総裁閣下のガルダガが

ゲンコツを落として、気絶した二人を

カールとランドルがズルズルと首根っこを持って

会場を後にした。


「こ、これにて、試合終了!

両者戦闘不能により、引き分けとする!」


練習場はめちゃくちゃになりその修繕も

始末書も、みっちり師匠から鬼の特訓を受けて

すっかり二人の毒気が抜けた所で帰らされて


その夜は外で二人とカールとランドルも

護衛で見張りながら、二人で話しをした。


「あー。マジであのジジイに勝ちたいわ。」


「いや、無理だろ。戦場の獅子だぞ。」


「あと何年あの椅子に座るんだろうな。」


「死ぬまでかもな。」


「「間違いないな!!ハハッ!!」」


変な所で気が合う二人の話にやれやれと

ため息をつく、カールとランドル。


「で、お前どうするんだ?」


「諦めないことにしたわ。」


「そうか。」


「彼女の記憶が今なくても、最初からまた俺が

記憶も思い出も作ればいいだけだし。

好きには変わらない。王族、王位継承も辞めて

爵位もらって普通に結婚したいぐらい好きになってる。」


「大きくでたが、結婚はまだ早い。」


「そうかよ。」


ランドルの顔が青ざめてるとも知らずに

ビーエルで乾杯しながら、兄弟は飲み明かし

アルスは翌日、二日酔いで苦しんで

ユランはケロッとしてる酒豪の強さに

負けたなと思うのでした。



そして半年後、アルスはそれ以来

毎日メアリーのお見舞いをかかさずに

逢いに来て、公務や仕事の合間に

メアリーと話をしたりしてるアルスの姿を見て

安心して妹を任せれるなとユランは、思っていた。


「いつも、殿下に沢山お見舞いの品を貰ってるから、何か渡せないかしら?」


カンナに相談し退院したら

刺繍とかを贈るのはとか、話をしながら

アルスを待つが今日は、何故か

いつもの時間に来なくてソワソワしてるメアリーに


「メアリーお嬢様、よい考えが。

少し歩いて殿下をお迎えしてみましょうか?

途中で、逢えるかもですし。」


「そうね。少し歩いてみましょうか。」


カンナに支えられながら廊下をゆっくり

歩き廊下を出ると中庭が見えてそこで少し

休むことに。すると


「まあ、殿下は面白いですわ。」


「そうでしょうか?」



「あら、殿下の声が。」


チラッと中庭の方に目を向けると

綺麗なブロンドの長い髪の毛に、私には

似合わない、若草色の大人ぽいドレスに

キラキラ輝く女性を見て、胸がモヤついて

立ち止まった。


「ねぇ、最近殿下とあの令嬢の方よくお話する所をよくみますわね。」


「ミシェル公爵様、本当にお綺麗ですよね。」


他のメイドや入院中の貴族立ちからの

会話に目眩かまして


「カンナ、少し疲れましたわ。

病室に戻っていいかしら?」


「はい。車椅子を持って参りますので

ここに座って待っててください。」


走ってカーラが車椅子を押して帰り病室に戻ると


「殿下が参りましたが、如何しましょうか?」


「今日は、ごめんなさいとお伝えして。」


「畏まりました。」


ベッドシーツに潜り込み、息を殺して泣いていると


「なんだ。生きてんじゃん。」


「入って来ないでよ。」


「また、ピーピー泣いてんのか?」


「泣いてないわよ。」


ベッドがギシッと音がなり

メアリーの隣に座るとカバッと

ユリウスにシーツをめくられて


「ちょっと!」


「泣いてんじゃん。」


指でメアリーの涙をぬぐうと

笑ってる彼の顔がやたら安心するのだろう。


「お前の好きなイチゴ食うか?」


「いらない。」


フイッと顔を背けるとユリウスが苺を持って

メアリーの口元に持っていき


「口、開けろ。」


「いらな…ングッ。あ、甘い!」


口に苺を入れて喜ぶメアリーの顔を見て

ハッとユリウスが笑いながら


「だろ?採れたてもらって来たから

甘いに決まってる。ほら、食え。」


ユリウスがまた口に運んでくる。

飼い主がひな鳥に餌付けしてるみたいで

だんだんと恥ずかしくなった

メアリーの顔が熱くなった。


「顔真っ赤だぞ。熱あんのか?」


ユリウスがメアリーの前髪をかきあげると

彼の顔が近付いて額で熱を計る

ユリウスの顔が近すぎてドンッと体を押した。


「近いって!」


「は?昔はよくこうしただろ?

あー。もしかして、お前照れんのか?」


「ち、違うよ!」


「ふーん。じゃあもう1回試すか?」


笑いながらユリウスが

ジリジリ近付いてくる顔に


「もう知らない!帰って!」


ガバッとシーツに潜るとユリウスが


「また来る。じゃあな。」


パタンと扉が閉まるとソッと顔出すと

すかさずユリウスがメアリーの

髪の毛をくしゃくしゃとされて


「早く退院しろ。」


「苺ありがとう。」


「おー。また、持って来るよ。」


パタンと扉が閉まった。ユリウスとは幼じみで

よく、遊んだし木登りしてる彼の真似をしたら

下れなくて、泣いていたら

お兄様が助けてくれて彼がその後怒られてたわ。


私が泣いてたりすると何故か傍に居てくれて

毎回、手には苺を持って来てくれて

それを食べたら、いつの間にか泣き止んでの。


殿下とは見えない壁がある気がするのは

やっぱり王族だからかしら。


ユリウスの額の感触がまだ残ってて

私の額も顔も熱を帯びて冷めないんだ。

ピンチの時に、助けてくれたら好きになるよねー何てちょろい作者なんでしょうか(笑)

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