表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

under 500 Ⅱ

仕舞う間も無く、シマウマも鳴く

掲載日:2023/09/23

動物園デート。


楽しかった。


心がもう。


空の雲のようだ。


優しくなれた。



チュンチュンチュンチュン。


チュンチュンチュン。



近くの小屋で、鳥たちが鳴いていた。


にぎやかで、楽しい気分だ。


穏やかで、充実感がある。



ただ、気になることがある。


別れ際に、彼女に渡された。


小さな小さなプレゼント。



百円玉ほどの大きさ。


なのに、辞書くらい重い物体。



真っ黒の包み紙に、包まれている。


そんな、球体の何か。


それが何なのか、想像できない。



彼女と別れた、動物たちの前。


キリンとシマウマがいる、場所の前。


そこで、開けることにした。



黒の包みを開けると、まばゆい光が射した。


驚いて、すぐに包み直した。


そして、ぎゅっとした。


おにぎりのように、両手で握った。



シマウマが、鳴き始めた。


それは、中身が露わになった直後だった。


本当に、露わになってすぐだ。



鳥は、変わらず鳴いていた。


仕舞う間も無く、シマウマも鳴いた。



初めて、聞いた気がする。


シマウマが鳴くところを。


普段鳴かない、シマウマが鳴く。


それほどの、ものなのか。



包みを開けたとき、光しか見えなかった。


でも、願いが叶う。


何でも、望みが実現する。


そんな、エネルギーを感じた。



僕は、願いがひとつある。


夏に、網みたいな服をずっと着ていた。


隙間がたくさんの、服だ。



ぎっしり生地の服を、着てこなかった。


だから、網網の日焼けになってしまった。


それを、綺麗な肌に戻したい。


それが、願いだ。



ピンと来た。


シマウマが鳴いた理由。


きっと、そうだ。


僕と、きっと一緒だろう。



縞模様が、嫌になった。


シンプルな肌に、したくなった。


縞を、無地の肌に変えたい。


それしかない。



だから、鳴いたのだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ