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under 500 Ⅱ

仕舞う間も無く、シマウマも鳴く

動物園デート。


楽しかった。


心がもう。


空の雲のようだ。


優しくなれた。



チュンチュンチュンチュン。


チュンチュンチュン。



近くの小屋で、鳥たちが鳴いていた。


にぎやかで、楽しい気分だ。


穏やかで、充実感がある。



ただ、気になることがある。


別れ際に、彼女に渡された。


小さな小さなプレゼント。



百円玉ほどの大きさ。


なのに、辞書くらい重い物体。



真っ黒の包み紙に、包まれている。


そんな、球体の何か。


それが何なのか、想像できない。



彼女と別れた、動物たちの前。


キリンとシマウマがいる、場所の前。


そこで、開けることにした。



黒の包みを開けると、まばゆい光が射した。


驚いて、すぐに包み直した。


そして、ぎゅっとした。


おにぎりのように、両手で握った。



シマウマが、鳴き始めた。


それは、中身が露わになった直後だった。


本当に、露わになってすぐだ。



鳥は、変わらず鳴いていた。


仕舞う間も無く、シマウマも鳴いた。



初めて、聞いた気がする。


シマウマが鳴くところを。


普段鳴かない、シマウマが鳴く。


それほどの、ものなのか。



包みを開けたとき、光しか見えなかった。


でも、願いが叶う。


何でも、望みが実現する。


そんな、エネルギーを感じた。



僕は、願いがひとつある。


夏に、網みたいな服をずっと着ていた。


隙間がたくさんの、服だ。



ぎっしり生地の服を、着てこなかった。


だから、網網の日焼けになってしまった。


それを、綺麗な肌に戻したい。


それが、願いだ。



ピンと来た。


シマウマが鳴いた理由。


きっと、そうだ。


僕と、きっと一緒だろう。



縞模様が、嫌になった。


シンプルな肌に、したくなった。


縞を、無地の肌に変えたい。


それしかない。



だから、鳴いたのだろう。

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