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詩❲心理描写-明❳

虹色心模様

作者: 日浦海里

今朝の天気は鈍色の空です

空を厚い雲が覆って

灰色真っ暗気も沈んでさ


辺り一面吹雪く雪だって

沈んだ色をしてるみたいでさ


一粒一粒ちゃんと見てみれば

どれ一つとして同じじゃなくて


複雑怪奇な形してるのに

宝石みたいに惹かれてしまう


だけどそんなに綺麗だってのに

もとはただのホコリなんだって


小さなホコリに氷を纏って

綺麗に着飾っているんだってさ


この()に雪を降らせようよ

きらきら光を抱えた雪をさ


吹けば飛ぶような小さな塵だって

こんなにきれいになれるんだって

それってステキなことじゃない?



地面は煌煌(こうこう)と灯りがついてて

喧騒(けんそう)馬鹿騒ぎ意識飛んでさ


辺り一帯歩く人たちは

複雑な顔をしてるみたいでさ


一人一人をちゃんと見てれば

笑顔泣き顔に怒り諦め


複雑怪奇な顔してるから

玉石混交魅入ってしまう


だけど感情の坩堝な場所も

朝には静まり返るんだって


色んな人と感情が集って

綺麗に輝いて見えるんだってさ


この()に星を降らせようよ

きらきら光を抱えた星をさ


吹いても飛ばない重い悩みだって

星一つないこんな空にだって

星が流れたらステキでしょ



いつもそこにある見慣れた景色

どこにでもあるはずの変わらない光景


それがいつもと違うだけで

心の中まで違って見えてくる


心の仕組みは複雑怪奇で

悩みも苦しみも軽くはなくて

そんな簡単に笑顔になんて

なれやしないのかもしれないけど


どこか心は単純で

重くて苦しい時だとしても

そんな簡単に笑顔にさせる

そんな出来事もあっていいよね



空を厚い雲が覆って

灰色真っ暗気も沈んでさ


地面は煌煌と灯りがついてて

喧騒馬鹿騒ぎ意識飛んでさ


暗いからこそ馬鹿騒ぎして

ほんの少しでも前を向きたくて


複雑怪奇な心模様だから

その心にこそ惹かれてしまう



この世に光降らせようよ

きらきら祈りを抱えた光は

きっと降る雪を輝かせるし

夜空の向こうの星降らせるよ


複雑怪奇な心模様だけど

きっと虹色に輝いているよ

夜には雨が降るでしょう

星の雨が止む頃には

きっと虹がかかるでしょう

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― 新着の感想 ―
[一言] 雪が元はホコリであると知った時、あんなに綺麗なのに? と驚いたことを覚えています。 その感情から先に進んでこういう作品に昇華できるのは、ただすごいなぁと思うのです。 ひとつずつ違うことの素晴…
[一言]  たとえ画一のたいしたことないものでも、纏わせるもので変わるなら。  混ざったその中でも。  変えた光景にも。  暗い空にも。  灯された光を映すこともできるのかな、と。  複雑だか…
[良い点]  虹の色となる電磁波は太陽や月の反射で常に降り注いでいるのに、滝や雨が降ったりする水滴の反射角の変化にしか視覚として捉えられないかの如くに、人の気持ちも意識しても変えられぬものが、ふとした…
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