表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/41

第6話 理学療法士さん

 理学療法士(PTと呼んでいる)との連携を上手くとり、彼らの仕事がスムーズに行われるように気遣うこともリハビリ助手の大事な役割である。


 これは思っていた以上に大変かつ苦痛であった。


 アコガレクリニックには、院長が前の病院から連れて来た二人のPTがいる。


 二人とも30代半ばのベテランPTさんである。


 ところが、二人は仕事に対する考えや理想がかけ離れている上に、自分の意見を曲げない頑固なところがあった。


 研修期間は穏やかにしていたのだが、オープン直後から段々と仲が悪くなっていき、何かある度にお互いのあら捜しをするようになっていった。


 患者さんの前でもそれは変わることはなく、時には激しく言い争うこともあった。


 そして私たちリハビリ助手には、自分の意見だけを優先することを求めた。


 リハビリ助手にとって彼らは立場が上なので文句は言えない。


 一番困った事は、PTの予約をとっている最中に、二人が私のところにきて無理な注文をしてくることだ。


 「この患者さんの予約は自分の方に入れて」


 「あの患者さんの予約は自分に入れないで」


 同じ患者さんの予約で二人が揉めるのだ。


 遠くで治療していても目で合図し圧をかけてくる。


 困り果てて、私は仲の良い同僚に相談をしてみた。


 「耳が遠くて聞こえないふりすればいいのよ」

 彼女はそう言ってニヤリとした。


 なるほど~。 目には目歯には歯って事ね~。



 しかし、PTさんとの関係は、私が成長するに伴いしだいにコミュニケーションが上手くとれるようになったのか気にならなくなっていった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ