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<ミッション>
薄暗い視界。
ぼんやりと何かが見えるが、いまいち把握出来ない。そうだ、今は会社にいて仕事が残っているんだ。
もしかして俺は眠ってしまったのか。あぁ、最悪だ
せめて早く起きなければ……。
起きなければいけないのに体が動かない。体が動きたくないと悲鳴をあげてる気がする。そうか、もうだめなのか。毎日終わりの見えない仕事。40過ぎたのに娘もいなければ、嫁もいない。友達も、趣味だってなんだったか思い出せない。もういいのではないか。むしろ今まで何のために仕事をしていのだろう。生きるために金が必要だから?生きる意味なんてないのに?馬鹿らしくなってきた。
あぁどうか次、目が覚める時は生きる意味が溢れてたらいいのにな。なんて子供でも願わないような愚かなことを思った。
『承認。スキル<ミッション>を付与しました。』