プロローグ
初投稿です。緊張とワクワク(* ̄∇ ̄)ノ
水泉高校。そこは、この地域周辺の中ではトップクラスの進学校だ。
そして、この学校にはある有名な噂があるらしい。
綺麗だ、単純だがその言葉が最も適当だろう。僕はそう思った途端に、自分の存在があまりにも邪魔だと思った。
そこは水泉高校の図書室だった。僕が入口から中を覗きこむとぎっしりと本を詰め込んだ本棚が立ち並ぶ中で一人"泣いている"少女がいた。
彼女は、うつむいて涙を隠している。顔は見えないので容姿まではわからないが、手入れのいきとどいた艶やかな黒髪と制服の隙間から見える雪のような白い肌は彼女の気品のある美しさを物語っていた。
雲で隠れていた夕日が窓から差し込む。
彼女はそっと顔を窓に向けた。
その瞬間、僕の中の時が止まった。
あまりにも、人間離れした容姿。美し過ぎるその姿は言葉では表せない程だ。
綺麗に切り揃えた前髪が印象的で、その見事なまでの目鼻立ちは神々しさすら感じさせる。
そんな彼女は無表情で窓を見つめながら泣いている。夕日に照らされた滴が頬を流れおち、僕の時が動きだす。
ここにいてはいけない。本能的にそう思った。でも、足が動かない。
僕は、ただ黙ってその光景を見つめる。
音もなく、時が過ぎていく。
しかし、僕はこの静寂をやぶってしまう。
「………綺麗だ…」
心の底から出た言葉だった。
僕はハッと口を押さえる。でも、それは無意味だった。
僕の視線の先にいる女神のような少女と目が合う。体が硬直する。
「……えっ」
彼女が、小さな声で驚いたように声をあげる。その声で我にかえった。
「あ、あの…………すみませんっ!」
居たたまれなくなった僕は急いで図書室から出て、校舎を駆ける。
必死に走ったからだろうか。立ち止まると校門にいた。荒い呼吸を調える。
ふぅ、と一息して校舎を見る。そして思う。
あぁ、逃げたんだ。
もう一度、今度は軽く息を吐き、校門をくぐった。
校門の横には、今だに入学式の文字と写真をとっている人だかりがある。僕は、気にせず帰路へとついた。
そう。この日が、僕、柳瀬俊璃の高校生活の始まりの日だった。
いかがでしたでしょうか?
何かあればご指摘下さい。