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新キャラがこの話だけで10人以上出て来ただと?

前回のあらすじ


やめて!!ニートが高校に通い出したらもう彼はニートじゃなくなるのよ!!彼からニートを取ったらなにが残るっていうの!?。お願いだから彼からニートを奪わないで!!。




パツキン「失礼します」


パツキンの案内で職員室を訪れた一行を待っていたのは男女2人の教師であった。


パツキン「新しい生徒を3人連れて来ました」


ニート「ニートです」


腐女子「腐女子です」


タケシ「サナエェ…」


順々に自己紹介する3人…こんな自己紹介でいいのかとかそういうツッコミは置いといて…。


その後、パツキンは2人の教師を紹介した。


パツキン「こっちの男の先生が司馬泰宏、みんなからはシバ先って呼ばれてる。独身の独り身」


シバ先「最後のはいらないだろ」


パツキン「こっちの綺麗な女性の先生が白木美香、みんなからはシロたんって呼ばれてる」


シロたん「まだ新米教師ですけど、よろしくね」


腐女子「よろしくお願いします」


ニート「………」


シロたんの挨拶に腐女子はお辞儀をして返事をしたが、ニートはボケっとシロたんを見つめていた。


腐女子「ん?ニートどうした?。もしかしてシロたんに見惚れたか?」


ニート「え?いや、そうじゃなくて…俺たち、どっかで会ったことある?」


シロたん「さぁ…どうかしら…」


ニートの質問に首を傾げるシロたん。


パツキン「もしかして、シロたんを口説いてるのか?」


ニート「いや、そうじゃなくて、なんか見覚えがある気がするんだよね、シロたん」


腐女子「そういう口説き文句か?」


ニート「だから違うって。まぁ、俺の気のせいだよ」


パツキン「シバ先は元からここの教師なんだけど、シロたんは普段は町の外の学校の教師をやっていてるんだけど、いまだけここで教師をやってもらっているの」


ニート「こんな時でも教師をやってるなんて偉いな」


シバ先「こんな時だからこそね。ここに閉じ込められてる学生の学業がおろそかになってはいけないしね」


パツキン「とか言ってるけど、ほんとは家に帰っても誰もいないから暇なだけなんだよね」


シバ先「独り身は寂しいんだよ」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


相変わらずタケシは同じ言葉を繰り返していた。








その後、シロたんの案内で教室へと連れて来られた一行。


シロたん「みんな!転校生を紹介します!」


十数名の生徒を前に教壇に立って一列に並んでいたニート達のうち、まずは腐女子が挨拶をした。


腐女子「塩入凪沙。腐女子です。得意科目は数学です。特に男と男の掛け算が得意です」


ニート「…そんな自己紹介でいいのか?」


腐女子「いいのよ」


ニートの心配をよそに意外にもクラスメートから温かい拍手で迎えられた腐女子であった。


そんな腐女子に続いてニートか挨拶をする。


ニート「萩山レンジです。誰か養ってください」


腐女子「お前こそそれでいいのか?」


そんなニートも温かい拍手で迎えるクラスメート。


こうして、ニート達の自己紹介が終わったのだ。


…え?タケシ?。


特に面白味も無いのでカットしました。


シロたん「それじゃあ今度はクラスのみんなを紹介するわね」


シロたんの進行によって、今度はクラスメートが順々に自己紹介を始めた。


パツキン「もう知ってると思うけど、モトコです。副会長やってます」


モブ崎「モブ崎です。趣味は読書です」


モブ原「モブ原です。よろしくね」


モブ山「モブ山だ。コロッケが好きだ」


モブ島「モブ島です。彼女募集中です。付き合ってくれるなら腐女子でもいいです」


モブ谷「モブ谷よ。吹奏楽部をやってるわ」


ボブ沢「ボブ沢です。陰湿なイジメが趣味です」


モブ川「モブ川です。小学女児が好きです」


モブ部「モブ部。趣味はリストカット」


モブ木「モブ木。特技は藁人形作りだ」


モブ藤「モブ藤。盗撮を生業にしている」


モブ橋「モブ橋。最近はカニバリズムに興味がある」


モブ田「モブ田。オレオレ詐欺の常習犯だ」


シロたん「以上が、今日からあなた達の新しいクラスメートよ」


一通り自己紹介を終えた後、シロたんがそう言って締めくくった。


ニート「…このクラスやべえな」


腐女子「そうね。そりゃあ腐女子やニートくらいなら温かく迎えちゃうわよね」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」









自己紹介も終わり、ようやく授業が始まった。


教室に満ちた独特の空気、チョークで黒板に文字を書く音、響く先生の声。


懐かしい景色にニートは思わずノスタルジックな気持ちになり、少し目を閉じてこの教室に満ちた空気を全身で感じ…そして、そのまま寝落ちした。


食う、寝る、遊ぶの生活が続いたニートにとって、シロたんの声は単なる子守唄でしかなかったのだ。


まぁ、真面目に授業受けるようなタイプだったら、ニートなんてやってないだろうしね、そりゃあ寝るよね。


そしてそのまま授業は終わってしまったのであった。







腐女子「ニート、起きろ」


授業が終わった後、腐女子によって起こされたニート。


ニート「…ん?。授業終わったのか?」


眠そうな顔で目をこするニートの前にシロたんが現れた。


シロたん「そんなに私の授業がつまんなかったかな?」


怒ってるというよりも少し悲しそうな顔のシロたん。


ニート「いやいや、シロたんが悪いんじゃねえよ。俺に授業中は起きるっていう選択肢が無いだけだ、気にするな」


腐女子「いや、お前が気にしろよ」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


パツキン「はいはい!みんな注目!」


突然、パツキンが教壇に立ち、大きな声を出してクラスの注目を集めた。


パツキン「文化祭まであと1ヶ月だし、出し物を決めたいと思う!」


腐女子「文化祭?」


パツキン「そう、兎歩高校の文化祭が1ヶ月後に開催されるから、それの出し物を決めたいんだ」


ニート「こんな状態で文化祭なんて出来るのか?」


パツキン「その程度のことで私たちの文化祭を邪魔されてたまるか!!。というわけで、なにか希望する出し物はない?」


モブ崎「お化け屋敷」


モブ原「演劇」


モブ山「コロッケ屋」


モブ島「メイド喫茶」


タケシ「サナエェ…」


モブ谷「女装喫茶」


ボブ沢「タイ式マッサージ」


モブ川「キャバクラ」


モブ部「スナック」


モブ木「ピンサロ」


モブ藤「ラブホテル」


モブ橋「SMクラブ」


モブ田「ソープ」


パツキン「他に何か意見がある人?」


ニート「ツッコミ所しかありません」


パツキン「じゃあなにか他に提案はある?」


腐女子「同人即売会をするとか」


パツキン「客層が違うから売れないでしょうね。なにか他に良い考えはない?」


ニート「俺に良い考えがあるぞ」


パツキン「なんだ?」


ニート「文化祭で一番楽しんでいるのは誰だ?。それは他でもない生徒自身だ。生徒が自主的に協力し合ってあれやこれやと準備をして、お店を出したりして、一生懸命働いてお客さんを満足させて楽しむのが文化祭の最大の魅力だ。そして、俺が提案するのはその魅力をお客さんに味わってもらえるような出し物だ。お客さんがあれやこれやと準備して、一生懸命働いて俺たちを満足させて楽しめるような出し物…名付けて、扶養喫茶だ」


腐女子「…扶養喫茶?」


ニート「そう、料理を作るのはお客さんだ。飲み物を作るのもお客さんだ。働くのはお客さんだ。そして、俺たちは養ってもらう。それが扶養喫茶だ!!」


腐女子「…料理にかかるお金は?」


ニート「お客さんが払う」


腐女子「…飲み物の代金は?」


ニート「お客さんが払う」


腐女子「私たちはなにをするの?」


ニート「お客さんが作った料理を食べたりする」


腐女子「そんな商売が成り立つかぁ!!!」


ニート「ふっふっふ。腐女子よ、俺を誰だと思っている?。俺は天性のニート、養ってもらうことに関して右に出る者はいない。黙って、俺に任せてみろ。お客に俺を養わせてやるよ」


腐女子「くっ…実績があるから強く反論できない…」


パツキン「扶養喫茶か…面白いんじゃないか?」


モブ崎「斬新だよね」


モブ原「うん、面白そうだよね」


モブ山「コロッケとかも作って貰えるかな?」


モブ島「可愛い女の子に養ってもらえる可能性もあるよな」


モブ谷「でも、食品の安全上、問題がありそうだけどね…」


ボブ沢「大丈夫だろ。こんな状態の時に検査するやつなんかいないし」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


モブ川「上手くいけば幼女から養われたり…グヘヘ」


パツキン「よし、反対意見も無いようだし、ウチのクラスは扶養喫茶でいこう!」


こうして、クラスの出し物は扶養喫茶に決まったのであった。


…いや、扶養喫茶ってなんだよ?。







ニート「いやぁ、冗談のつもりだったのにまさか採用されるとは思わなかった」


腐女子の家に帰ったあと、発酵室でニートはそんなことを呟いた。


腐女子「提案したからには、責任取りなさいよ」


ニート「責任が取れないからニートやってるんだけどなぁ…」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


部屋の隅では相変わらずタケシが膝を抱えてぼやいていた。


ニートの携帯に電話が掛かってきたのはちょうどそんな時だった。


着信相手はもちろん、あの人だ。


田中「もしもし?ニート」


ニート「あら?どうしたんだ?。2番目のお父さん」


田中「いや、様子が気になってな。…っていうか、いま変なこと言わなかったか?」


ニート「気のせいだろ、2番目のお父さん」


田中「そうか、気のせいか…。ところでニートよ、なにか進捗はあったか?。お前はいまなにをしているんだ?」


ニート「えっと…高校生活を味わいながら文化祭でお客さんに養われようとしてる」


田中「え?お前なにしてんの?。…いや、ほんとなにしてんの?」


ニート「まぁ、人は養われなかったら生きていけないからさ」


田中「…まぁ、お前らしい行動なのかな」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


部屋の隅で『サナエェサナエェ』と呟く声と、田中さんの呆れた声が部屋に響いた。


田中「ところでニート、お前に大事なことを言い忘れていたんだがな」


ニート「なんだ?。俺を養子にしてくれる話か?」


田中「するわけ無いだろ」


ニート「そう言わずに頼むよ、セカンドダディ」


田中「バカなこと言ってないで本題に入るぞ。例の精神病の話だ。お前にはまだ詳しい説明をしていなかったな」


ニート「ああ…そういえばそうだったな」


田中「例の精神病…CBKSは前にも言ったが感染する精神病だ。感染する方法は、感染者に襲われることだ」


ニート「襲われる?」


田中「そう。もう少し正確に言うと、感染者から恐怖を植えつけられると感染するのだ。感染するとその時の恐怖がトラウマとなって、その後になにか恐怖を感じると過剰な防衛本能が働くようになるのだ。そしてその過剰な防衛本能が働いた結果、人を襲うようになる」


ニート「…つまり、感染者は恐怖がトリガーとなって人を襲うようになり、襲われた人は感染するってことなんだな?」


田中「そうだ。それがこの病気の主な症状だ」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


ニート「なにか感染者を見分ける方法は無いのか?」


田中「一度感染した後に、なにか大きな精神的ショックを受けることによって、初期症状が現れるようになる」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


ニート「初期症状ってどんなのだ?」


田中「自閉的になって、同じ言葉をブツブツと繰り返すようになる。これが初期症状だ」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


ニート「初期症状ってことは、進行するとどうなるんだ?」


田中「感染者は恐怖体験を重ねるごとに症状が重くなり、症状が重くなれば少しの恐怖心で人を襲うようになる」


ニート「ふむふむ、なるほど」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


田中「とにかく、お前にはまず逃げ出した感染者を見つけ、拘束するなりして無力化にして欲しいのだ」


ニート「オーケー、分かったよ。他でも無いセカンドダディのお願いだ。感染者を見つけてやるよ」


田中「頼んだぞ、ニート」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


ニート「任せろ」


セカンドダディに一向にツッコミしない田中さんとの通話はそれで終わった。


腐女子「なにか分かったの?」


ニート「感染者は自閉的になって、同じ言葉を繰り返す症状が現れるらしいから、それを頼りにまずは感染者を探そうと思う」


腐女子「うーん…手掛かりがそれだけだと難しいわね」


タケシ「サナエェ…サナエェ…」


ニート「まぁ、気長に見つけ出してやるさ」


こうして、ニートの感染者を探す旅は始まった。


果たして彼は感染者を見つけることが出来るのか?。


それとも…。














サナエェ…サナエェ…





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