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さぁ、物語が動き始め…たらいいな…。

前回のあらすじ


そろそろ物語が動き始めるたらいいなって…。





腐女子「結局、あんたはこれからどうするの?」


ニート「とりあえず、会うべき奴がいるから、まずはそいつに電話を掛けてみようと思う」


腐女子「へぇ、会うべき奴って誰なの?」


ニート「犯罪者だ」


腐女子「へぇ、犯罪者か。…え?犯罪者?」


島でのデスゲームを知らない彼女が疑問に思うのは当然であろう。


ニート「そうそう、犯罪者。少し前まで俺の家族みたいなもんだったんだ。だけど、いまはその時の記憶が無いからな…俺のこと忘れてるかもしれないんだよね」


腐女子「うーん…超展開すぎて20%くらいしか理解できない」


ニート「そういう時は『つまり養ってくれるってことですか?』っていう小説を読めば分かるぞ」


腐女子「お前はなにを言ってるんだ?」


ニート「とにかく、犯罪者は俺の家族で、頼れるお父さんみたいなもんなんだよ」


腐女子「お前のお父さん何人いるだよ?。しかも犯罪者とニートって…社会の肥溜めみたいな家族だな、おい」


ニート「でも、向こうは記憶喪失で俺のことを忘れてるんだよな…」


ニートは少し悲しそうにそう呟いた。


事情はよくわからない腐女子にもなんとなく、ニートの悲しみには同情できた。


大切な人から忘れ去られるのは誰だって悲しいものだ。たとえそれがニートだとしても…。


そんなニートは田中さんから教えてもらった犯罪者の電話番号で、犯罪者に電話をかけた。


ニート「あ、もしもし?オレオレ、オレだよ」


犯罪者「いや、誰だよ?」


ニート「いや、だからオレだってさ。声でわからない?」


犯罪者「悪いが俺は最近記憶喪失になって今までのことは全部忘れちまったから、なんも分かんないぞ」


ニート「え?わかんないの?。じゃあさじゃあさ、俺が誰だか当ててみ?」


腐女子「…なんか楽しんでない?ニート」


ニート「せっかくの記憶喪失だからな、楽しまないと」


腐女子「同情して損したよ、ちくしょう」


ニート「それで、俺はいったい誰でしょうか?」


犯罪者「いきなり電話して来て、そんなことを聞いてくるのかよ。まぁ、いいや、付き合ってやるよ。俺の記憶が戻るきっかけになるかもしれないからな」


ニート「さすが犯罪者だ」


犯罪者「ん?犯罪者?」


ニート「俺たちはお前のことをそう呼んでたんだよ」


犯罪者「つまりお前は俺が殺人犯だと知ってるってことなのか?」


ニート「詳しいことは俺も知らないけど、そういうことだな。…っていうか、自分が犯罪者であることは覚えてるのか?」


犯罪者「いや、覚えていたわけではない。俺が記憶を忘れる前に残した日記を読んで知っただけだ」


ニート「日記?」


犯罪者「日記というよりは記録に近いが…どうやら俺はとある調査をしていたみたいで、そのことの記録を読んでいろいろと知ったんだ」


ニート「なるほどなるほど」


犯罪者「ふむ…どうやらお前はデスゲームで俺と出会った人物のようだな」


ニート「ん?なんでわかったんだ?」


犯罪者「まず、俺は記録によると、殺人を犯した後、すぐにデスゲームに参加するべく動いたようだ。デスゲームが始まってからは記録は残せなかったようで、それ以降の記録は残されていなかったから、そこから考察するに、どうやら俺はデスゲームで記憶を失ったことになるのだろう」


ニート「その通りだな」


犯罪者「そして、俺の犯罪を知ってるということは、俺が犯罪を犯した後にも会ったことがある人物ということになる。そうなると俺の犯罪を知っていたお前は、調査していた情報を共有していたエンジェルと名乗った謎の人物、あるいは俺が殺した殺人の関係者、あるいはデスゲーム中に出会った誰かに限られてくるわけだ」


ニート「ほうほう」


犯罪者「記録のことに心当たりが無いようだから、少なくともお前はエンジェルではない。そうなると、殺人の関係者、あるいはデスゲーム中に出会った人物のどちらかとなる。そしてこの携帯電話はデスゲームのゲームマスターをしていたという田中さんから受け取ったもの…そして、その携帯に電話をかけてくるとなると、お前はデスゲーム関係者ということになる。だからお前はデスゲームで出会った誰かというわけだ」


ニート「なるほど」


犯罪者「あまり時間が無くて、田中さんから詳しい話は聞けなかったが…ズバリ、お前がニートなんだろう?」


ニート「おぉ、よく分かったな」


犯罪者「田中さんからニートに力を貸してやってくれと言われたからな…ニートが何かはよくわからなかったが、このタイミングで電話をかけて来たお前がその可能性が高いと踏んだわけだ」


ニート「さすがは犯罪者、頼りになるな。いま兎歩町にいるんだろう?。まずは会っていろいろ話さないか?」


犯罪者「いいだろう。どこに行けばいい?」


ニート「そうだなぁ…」


悩むようにそう言うと、ニートは腐女子の方を見た。


ニート「なぁ、腐女子よ。犯罪者をこの家に呼んでいいか?」


腐女子「その言い方されると呼びたく無くなるのだが?」


ニート「安心しろよ、犯罪者は悪い奴じゃない、俺が保証するよ」


腐女子「全然信用ならんが…まぁ、変なことしないなら別にいいよ」


ニート「よし。…じゃあ犯罪者、いまから言う住所の家に来てくれないか?」


犯罪者「わかった」






それから1時間後…。


犯罪者「お邪魔します」


ニート「おう、よく来たな、犯罪者。早く上がって来いよ」


腐女子の家を訪れた犯罪者をニートまるで家主のような対応で出迎える。


母「あら?またお友達?」


その光景を見た腐女子の母がそう聞いてきた。


腐女子「まぁ…そんなところかな。今度は犯罪者らしいよ」


母「へぇ…ニートの次は犯罪者かぁ…いらっしゃい」


腐女子の母は焦点の定まらない虚ろな目をしながら犯罪者を出迎えた。


腐女子「…ニートのせいで母の価値観が狂ってしまった気がする」


ニート「とりあえず部屋に来いよ、犯罪者」


ニートはそう言って犯罪者を腐女子の部屋に呼び込んだ。


腐女子「改めて犯罪者って字面ヤバイね」


そんな犯罪者を家に呼び込んでおいて、その程度の感想しか出てこない腐女子が一番ヤバイということを彼女はまだ気がついていなかった。






なんやかんやで発酵室に到着した3人。


ニート「そうだなぁ…犯罪者は記憶を失っているし、まずはなにから話すべきか…。犯罪者はなにから聞きたい?」


犯罪者「まずはお前と俺の関係性を聞かせろ」


ニート「俺と犯罪者の関係性?。ふっふっふ、いいだろう、聞いて驚け。実は俺はお前の兄貴分で、お前は俺の舎弟だったのだ!!」


犯罪者「嘘だな」


腐女子「嘘ね、私でも分かる」


ニート「な、なぜ嘘だとばれた!?」


犯罪者「記憶はないが、いままでのやり取りから判断して、お前が兄貴分とかありえない」


腐女子「ニートに会ってからまだ24時間も経って無いけど、ニートに舎弟とかありえない」


ニート「そんなお前らに俺のなにが分かるのいうのか…」


腐女子「もうすでに目に余るほどのゴミ屑行動を何度も見たし」


犯罪者「記憶は無いけど、本能がお前はゴミ屑だと言ってるし」


ニート「強く言い返せすことが出来ないから辛い…。っていうか、腐女子はこの話には関係無いだろ?」


腐女子「部屋貸してやってるんだから、話を聞く権利くらいはあるだろ」


ニート「そんなに話聞きたいか?」


腐女子「そりゃあニートと犯罪者の関係とか興味あるだろ」


ニート「別に腐女子が期待しているような関係(意味深)とかでは無いぞ?」


腐女子「いや、別に三次元にBLを求めてねえよ」


ニート「三次元は守備範囲外なのか?」


腐女子「いや、さすがにリアルのBLはちょっとな…ああいうのは二次元だからいいのであって…」


ニート「じゃあ、俺たちの関係を聞いたって仕方無えだろ?」


腐女子「いや、三次元でも設定だけもらって、後は私の頭の中で二次元に変換して妄想すれば三次元でも『ピー』できる」


ニート「…腐女子こわっ」


犯罪者「俺を置いて話をするなよ。身内ネタで盛り上がるとか新参者はどうすればいいか分かんねえだろ」


腐女子「昨日会ったやつを身内と表現してよいところなのか…」


ニート「なに言ってるんだよ?。俺たちは同じ父を持つ家族じゃないか?」


腐女子「本格的にうちの家族に寄生しようとするのやめろよ。さすがの私も怖くなってくるわ」


ニート「安心しろよ、あくまで腐女子のお父さんは3番目のお父さん止まりだからさ」


腐女子「もうその言葉だけでいろいろアウトすぎるだろ!!。…でも後でBLのネタにさせてもらうわ」


ニート「うわっ、腐女子こわっ」


犯罪者「お前らいい加減にしろよ!?。なんでニートと俺の関係性を聞くだけでこんなに時間が掛かっているんだ!?」


ニート「それもそうだな。そろそろ本題に入ろう」


犯罪者「おう、早くしろ」


ニート「それじゃあ、心して聞くがいい。俺と犯罪者…そして田中さんを含む仲間たちとの冒険談を」


犯罪者「…ようやく始まるのか」


腐女子「ここまで長かったなぁ」


ニート「…と、思ったが、尺が無いので次回話すことにしよう」


犯罪者「ふっざけんなよ!?オイ!?」


腐女子「今回、人を部屋にあげただけで話が終わったね」


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