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プロローグ 覚えていること
最初に覚えていることは、光だ。
白くて、痛い光。目を開けていることができなくて、でも閉じることもうまくできなくて、まぶたがふるえていた。声が聞こえた。たくさんの声。どれも知らない声だった。
それから、温かさ。
誰かの腕が、俺を包んだ。
声が変わった。高くて、少し震えていた。何かを言っていた。言葉はわからなかった。でも、その声が俺に向かっていることはわかった。
その温かさが、最初の安心だった。
これが本当の記憶かどうか、俺にはわからない。ソラに聞いたら「人間は生後すぐの記憶を保持することが難しい」と言った。じゃあ夢かもしれない。でも夢でも本当でも、俺はあの温かさを覚えている。
それが始まりだ。




