平凡な日常
ここは山奥の自然がいっぱいあるそんな集落。
てつやくんという万年ニートの青年がいる。今日も、何やらゲームをして過ごす。これがてつやくんの日常なのである。たまに昼寝をしたり、マンガを読んたり、テレビを観たりしている。
ピンポーン ピンポーン
とインターフォンが鳴った。一階に降りて、玄関の戸を開けたら、それは明菜だった。
「明菜どうした急に?」
「てっちゃんのことが頭から離れられなくて来ちゃった」と、明菜の顔には少し赤みが差していた。てつやは少し驚いたが、すぐに笑顔を見せて応じた。
「まあ、上がってよ。お茶でも入れるから」
明菜はお礼を言って玄関を上がり、リビングへ向かった。てつやは台所でお茶を入れながら、どうして明菜が突然訪ねてきたのか気になっていた。
リビングに戻ると、明菜はソファに座りながら周りを見回していた。てつやはお茶を差し出し、彼女の正面に座った。
「で、どうしたの?本当に急だね」とてつやが尋ねると、明菜は少し恥ずかしそうに目を逸らした。
「実は、最近ずっとてっちゃんのことを考えてて……気づいたら会いたくなってたの。なんだか、変だよね」
てつやはその言葉に少し戸惑ったが、同時に心が温かくなったような気がした。明菜の気持ちに気づくのは初めてだった。
その時、再びインターフォンが鳴った。てつやは一瞬驚いたが、誰だろうと立ち上がって玄関に向かった。戸を開けると、そこには美穂が立っていた。
「美穂?どうしたの、こんな時間に?」とてつやが尋ねると、美穂は少し緊張した表情で答えた。
「てっちゃんにどうしても会いたくて…ちょっと話があるの」
てつやは再びリビングに戻り、美穂を招き入れた。リビングでは明菜と美穂が互いに驚いた顔をしていた。
「美穂、お久しぶりね」と明菜が声をかけると、美穂も笑顔で応じた。
「明菜も来てたんだ。奇遇だね」
てつやは二人の女性を見つめながら、何が起きているのか理解しようとしていた。すると、再びインターフォンが鳴った。
「またかよ…」と呟きながら玄関に向かうと、今度はゆかりが立っていた。
「ゆかり…どうしたの?」とてつやが尋ねると、ゆかりは笑顔で答えた。
「てっちゃん、久しぶり。ちょっと話があるの」
てつやは再びリビングに戻り、ゆかりを招き入れた。リビングには既に明菜と美穂が座っており、三人の女性が揃うこととなった。
「これは一体どういうことだ?」とてつやが尋ねると、三人は一斉にてつやの方を見つめた。
「てっちゃん、実は私たち…」と明菜が切り出した。
「みんな、てっちゃんに気持ちを伝えたくて来たの」と美穂が続けた。
「そう、私たち三人とも、てっちゃんが好きなの」とゆかりが締めくくった。
てつやはその言葉に驚き、胸が高鳴るのを感じた。どうしてこんなにモテるのか、彼自身にもわからなかったが、確かに彼の魅力は特別なものがあるようだった。