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茂夫の言い分10

「そうだ。みんな仕事にかかれ。英太の気の変わらないうちに!」

 よく言うわ。あんなにとっちめたのに。さっき泣いたガラスがもう笑ったって感じよ!

 俺はいささかあきれていたよ。まっ考えてみれば、それもそうだよな。なんたってまともに料理作れ

るのは、俺と英ちゃんだけだし……でも英ちゃん普段は全然性格バカでまともに作ろうとせず、うけよ

うとしてわざと大根を(ハート型に切ったり、塩と砂糖をまちがえるんだ。気分がのらないときだけどね。

ちゃんと作ろうと思うとこれがすごい!急にフランス料理作ったり、……。

 それでこの間”味の日本一っていう番組にでて、優賞しちゃったりするんだぜ。おい英ちゃんで天

才だろ! 俺も出た事あるけど優賞までしなかったぜ!

 すげえよな!・

 だから俺英ちゃんと歩いてると、鼻がたかくてよ!・

 俺の一つでもある……親友として……けどよ英ちゃんつて、通行人に指さされると、とたんに

おこりだして、そこらへんにある石をそいつにぶつけるんだ。

 俺が「英ちゃん、あの人英ちゃんの事ほめてるんだぜ」ていっても聞かないで、

 つそれがきにくわねえんだよ、くそI ブスに指さされるなんてタマゴがなくぜ!」

 そう言ってその人の方へつばかけてくるんだぜ。

 や‥げっこいやつなんだなあっておもっちゃって。

 だ‥でよ、やつはそんな萸ちゃんの性格知ってるから、囗にはださないけど心の中じゃ

”すごいやつ っておもってるんだよね。

 そこでやっぱし、俺は英ちゃんの事、世界で一番いい男に見えてきちゃうのさ、いや俺だけじゃなく

みきもそうよきっとだから心の中じゃばれてるんだよね……別に心の中を気にしてるわけじゃないけど俺、

本当につくづくそう思う事がおおいもんでね。

 一緒になってからだってかくれて英ちゃんと会ってるの、俺偶然見ちゃたんだ。

 五年くらい前のその晩俺はコックのバイト先がきまらなくて、たまりかねて英ちゃんにタマゴくわし

て相談したんだけどよ。

 その帰りミキが英ちゃんのこと見送りにだして……。

 俺ミキがあんまり遅いんで、心配になって見にいったんだ。

 そのときや、もうびっくりして俺ぶったおれそうになりかけたんだ、だって、ミキが

 『あの……英太さん今度の日曜日会ってくれませんか……』

 つて英ちゃんにデート申し込んだんだ。

 俺真っ青になってかくれて見てたけど……。

 英ちゃんはタマゴくった後だったからもち、マジでカッコイイ男なわけ、英ちゃんが困った顔して

 『日曜日はちょっと用事があって……』

 なんてぬかしやがる、つきあってあげりゃいいのになんて思ってるうちに、ミキが英ちゃんの胸にす

がりついて泣くんだぜ


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