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ツンデレなクラスメイトと頭可笑しい後輩とスクールライフなんてやって行けない  作者: ちとせ
五月十四日(火)〜 五月十八日(土)
3/24

三限 〜 デンジャラス(?)エンカウンター

「先輩、目が覚めましたか?」


 え?


「もう、急に倒れましたから心配、は別にしてませんでしたけど……一応ここに運びました」


 ここは……


「屋上、だよな?」

「そうですよ? あ、丁度昼休みですし、昼ご飯しましょうか?」

「え、弁当とか持ってないけど……」


 んー、もっと大事な事忘れてる気がするな。


「あ、そうでしたね。仕方ありませんね、さっき作ったクッキー、あげますね」

「え、あー、よけりゃ……」


 えっと。


「ハート形?」

「た、ただたまたまそうなっただけです! 深い意味じゃ、ありませんから。どうやってそんな形になったか分かりません!」


 そんな形にしたからだろ、それしか物理的無理だから。

 いや、それじゃなくて。


「ってか君、誰?」


 そう、屋上で隣に座ってる長いツインテにした金髪のちびっ子、知らない子だ。


「(え? さっきクロロホルム使い過ぎちゃって記憶までぶっ飛んじゃった?)」


 何かブツブツ言ってるがよく聞こえない。


「え、先輩? 私だよ私、花田日はなたび清千香しちか


 うん。知らない子だ。


「たまたま持っていたクッキーですけど、それ以外あげれるものはありませんからね」


 何言ってんだ、弁当フルコース持ってんじゃん。


「……どうですか? クッキー」

「ああ、上手いけど、喉かわいたな」

「……たまたま、未開封の持ってますけど、飲みますか?」

「……色、おかしいんですけど」


 その子がボトルを見せる。中の色は、虹が滲んだらそのような色。


「そ、それ自作ブレンドですから、そう言う色にもなりますよっ!?」

「どうやって……?」

「い、いつもの事ですからね、飲みます? 飲みません?」


 いつもの事か、じゃあそんなに悪くはないだろうな。

 ごくごく。

 パタッ。


「え、まさかの硝酸鉄アレルギー……?」

「何を……飲ませる……? ゲホゲホッ」


 気絶する前、怪しい事を聞いた気がする。




「んん、ここは?」


 保健室……のようだ。先生は留守。

 はて、何故ここにいるのか?

 15:48と壁の時計が映る。授業終わったか。


「って、生きてる?」


 虹の味がした。でもなんとか戻れた。


「知らない事は口にしない事、ねぇ」


 そこにドアが開く。

 絆創膏などの手当て物が置いてあるらしい棚に行く女子生徒。

 それは、最近よく見覚えのある背の高めの女子生徒。

 明坂だ。


「……」

「……」


 目が合った。

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